マルクスの逆襲 (集英社新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087204940

感想・レビュー・書評

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  • [ 内容 ]
    マルクスが予言した資本主義の末路!?
    かつて人びとを熱狂させ、急速に色褪せたマルクスの思想。
    しかし、世界的大不況のもとで日本に貧困が広がり、雇用の安定が損なわれた今こそ、マルクスの問いに立ち返るべきだ。
    経験を交えて語る。

    [ 目次 ]
    序章 なぜマルクスなのか(マルクスは魅力的? マルクスはイワシの頭? マルクスは大貧民の味方? マルクス主義はまちがっていた?)
    第1章 マルクスの時代背景(マルクスってどんな人? マルクスの思想って何? マルクス主義は科学的か? 貧富の格差はどこから生じたか? 人間にとって自由って何? 大貧民はいかにして救われるか)
    第2章 日本のマルクス主義(日本共産党って何? 過激派はどこから来たか?
    若者はなぜ過激になるのか? 大学は何のためにあるの? マルクスは殺人を容認する? 赤軍派はなぜ一線を越えたのか?)
    第3章 マルクスは敗北したのか(挫折感って何? もう一つの社会主義? 日本はマルクス主義国家?日本的控訴経済成長の秘密? いまや日本は大貧民国家? 会社はコミュニティー?)
    終章 マルクスの逆襲(マルクスの夢の再現? これからの日本をどうする? 無国籍資本が世界を崩壊させる? いまこそマルクスの出番?)

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • タイトルに惚れた。そして、久しぶりに面白いな〜と思う新書でした。

    昨年から資本主義の限界が見え始めた今の時代についにマルクスの逆襲が始まる!
    ということで、前から少し興味のあった「まるくす」君についての本を読んでみました!

    とか言ってホントに全く知らなかったのですが、マルクスについて、マルクス主義の歴史について、マルクス主義の日本での影響、そして今後の影響について詳しく書かれており、マルクス入門としては(あくまで新書レベルですが)かなり良いのではないかなと思いました。

    マルクス経済について細かく語るのではなく、その概要と影響について書かれているので非常に一般向けで良いと思いました。学術的に学ぶ人にはたぶん物足りないのではないでしょうか?

    前から気になってた全共闘とか革マル派とか、ワードだけ知ってて中身を全然知らないワードの理解や流れが把握できたので満足でした。
    「宗教は麻薬」と唱えたマルクスそのものが宗教のようになってしまった皮肉、なぜ人があそこまでマルクスにはまったのか、その時代を経験した筆者ならではの視点でかなり詳しく書かれているので面白かったです。

    しかしやっぱり資本主義を生きてきた僕からすると、ちょっと理想的すぎやしないかと思ってしまいます。実現への道は本当に遠い気がしますが、なんか筆者がうまいこと言ってた気が・・・忘れたけど(笑)
    あと、やっぱりこういう本を書くだけあって筆者は共産よりの人で、小泉首相を批判しまくってたのが面白かったです。インチキカリスマ政治家の郵政民営化が気に入らないそうです。結構良い政策だと思いましたが、今となってはどうなのでしょうかね?

    これをきっかけに、ちょっと政治チックな本を読んでいけたらいいな〜と思いました。
    非常に勉強になった一冊でした。

  • 2009/05/17。
    帯に「マルクスの≪答え≫を学ぶな! その≪問い≫に学べ」とある。
    1時間をあれば読めそうだ。

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著者プロフィール

(みた・まさひろ)小説家、武蔵野大学名誉教授。1948年生まれ。1977年、「僕って何」で芥川賞受賞。主な作品に、『いちご同盟』、『釈迦と維摩 小説維摩経』『桓武天皇 平安の覇王』、『空海』、『日蓮』、『[新釈]罪と罰 スヴィドリガイロフの死』、『[新釈]白痴 書かれざる物語』、『[新釈]悪霊 神の姿をした人』、『親鸞』、『尼将軍』、『天海』などがある。日本文藝家協会副理事長、日本文藝著作権センター事務局長も務める。

「2022年 『小説集 徳川家康』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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