邱永漢の「予見力」 (集英社新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087205145

作品紹介・あらすじ

直木賞作家として、経済コンサルタントとして一世を風靡した「株の神様」邱永漢。10年前すでに自著『マネーゲーム敗れたり』で、今日の世界市場経済崩壊を喝破した予見力の持ち主は、85歳の今も中国を舞台に農業ビジネス・プロジェクトに奔走する。著者は、邱永漢の率いる投資考察団に加わり、中国大陸における農業ビジネスの実際を目の当たりにする。中国の食糧自給率が100%でなければアジア経済の活性化はない、と予見する邱永漢の経済哲学、生きる知恵を、「農」の人・玉村豊男が追跡ルポ、インタビューする。

感想・レビュー・書評

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  • 【目次】(「BOOK」データベースより)
    第1章 波の向こうの流れを見る/第2章 アジアの農業の新しい地図を描く/第3章 中国人の和牛牧場/第4章 タバコ工場のワイナリー/第5章 フロンティアは西へ/第6章 邱永漢の目のつけどころ/第7章 十年後の中国と世界はどうなっているか/あとがきに代えてー八十五歳の誕生日会/邱永漢の略年譜

  • 信じる事は、自分のつかんでいる何かを手放すことなのなもしれない。
    手放したあとの事に気持ちが支配される事の無いように、自身を律するのは訓練がいることだろう。
    ショートカットが成功しても、失敗の経験は積み上げなければならないらしい。
    だったら、存分にショートカットもし、失敗もし、そこから何かを見つけ出し、
    次へ活かし、成し遂げたい結果をつかむしかない。
    変化から人間は逃げられない。
    しがみついて文句をいう暇があったら、自身で動かせという事か。
    社会を望むように動かせないまでも、自分の得心が得られる生活は案外手に入れてしまうものだ。

  • 「株の神様」といわれる邱永漢は、父親が中国人で母親が日本人。台湾に生まれ、東京大学を終戦の年に卒業した後、台湾に渡り反政府運動に参加する。当局に捕まる直前に香港に逃亡。その後日本に戻り、作家として直木賞を受賞する。
    婦人雑誌におカネにまつわるテーマがないのをきっかけに、この分野に取り組むようになる。
    中国の経済成長をみて、今後は食糧需給が問題になるとにらみ、85歳の今も、中国国内で様々な食糧ビジネスに携わっている。

  • 著者にしては珍しいタイプの本のように思われる。

    しなやかに行動する「邱 永漢」氏に、以前から興味があったので
    読んでみた。
    邱氏は、実際はどのような活動で経済生活を成り立たせているのか
    不勉強でしらないが、
    その柔軟な思考と行動力は、ぜひ身につけたいと思いつつ
    いまだ進歩せずの自分に反省。

  • [ 内容 ]
    直木賞作家として、経済コンサルタントとして一世を風靡した「株の神様」邱永漢。
    10年前すでに自著『マネーゲーム敗れたり』で、今日の世界市場経済崩壊を喝破した予見力の持ち主は、85歳の今も中国を舞台に農業ビジネス・プロジェクトに奔走する。
    著者は、邱永漢の率いる投資考察団に加わり、中国大陸における農業ビジネスの実際を目の当たりにする。
    中国の食糧自給率が100%でなければアジア経済の活性化はない、と予見する邱永漢の経済哲学、生きる知恵を、「農」の人・玉村豊男が追跡ルポ、インタビューする。

    [ 目次 ]
    第1章 波の向こうの流れを見る
    第2章 アジアの農業の新しい地図を描く
    第3章 中国人の和牛牧場
    第4章 タバコ工場のワイナリー
    第5章 フロンティアは西へ
    第6章 邱永漢の目のつけどころ
    第7章 十年後の中国と世界はどうなっているか
    あとがきに代えて-八十五歳の誕生日会
    邱永漢の略年譜

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    [ 参考となる書評 ]

  • 話題の玉村さん。

    混同が多い。
    自分で見たものと聞いた話。
    自分で実行した話と架空の話。
    この本にもどちらも出てくる。

    実際のことを知らない人は読むと
    どこまでが事実でどこからが作り話かが
    見分けがつかないだろう。

    ま、そこが腕のいい作家ということでもある。
    そして着眼点がいつも素晴らしい。

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著者プロフィール

1945年東京都杉並区に生まれる。都立西高を経て東京大学フランス文学
科卒。在学中にサンケイスカラシップによりパリ大学言語学研究所に留学す
るも紛争による休講を利用して貧乏旅行に明け暮れ、ワインは毎日飲むもの
だということだけを学んで1970年に帰国。インバウンドツアーガイド、
海外旅行添乗員、通訳、翻訳を経て文筆業。1983年軽井沢に移住、
1991年から現在の地で農業をはじめる。1992年シャルドネとメル
ローを定植。2003年ヴィラデストワイナリーを立ち上げ果実酒製造免許
を取得、翌2004年より一般営業を開始する。2007年箱根に「玉村豊
男ライフアートミュージアム」開館。著書は『パリ 旅の雑学ノート』、『料
理の四面体』、『田園の快楽』など多数。近著に『隠居志願』、『旅の流儀』。
『千曲川ワインバレー| |新しい農業への視点』刊行以来、長野県と東御市
のワイン振興の仕事に専念してきたが、古稀になった今年からは、少しスタ
ンスを変えてワインバレーの未来を見渡していきたいと思っている。

「2016年 『ワインバレーを見渡して』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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