なぜか結果を出す人の理由 (集英社新書)

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087207651

作品紹介・あらすじ

南海、ヤクルト、阪神、楽天等数々の球団で選手、監督として実績を築き、田中将大をはじめ数々の名選手を育てた著者。勝負と人間の機微を熟知した野村が、正しい努力とまちがった努力の違いを語る。

感想・レビュー・書評

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  • 野球に疎くても楽しく読める一冊。でも野球が好きならもっと楽しく読める一冊。タイトルに引かれて手にとって、著者をみてビックリ!プロ野球の監督されてた方だよね?!ということであまり期待せず読んだら、いろんな選手と接してきた経験に裏打ちされた結果を出し続けるための方法や野球への熱い想いが伝わってきて良い本でした。野球絡みのエピソードが多いので野球好きならより楽しめると思います。

    ●プロ意識とは恥の意識
    すごく納得しました。プロなのに・・・と言われないようにするにはどうすればいいでしょうか?これはプロ野球選手に限らずひとりひとりの仕事に対する態度にもすぐに活かせると思います。

    ●人材育成の大切さ
    え?野球なのに人材育成?才能じゃないの?違うんです。プロ野球選手だけでなく、コーチ・球団全体・球界・高校生以下の野球全部。それは現状維持では先細っていしまうという著者の危機感から来ている考え方。変動する時代の中で質を高めていき、存続するにはどうするか考える。ビジネスにも通じるところがあると思いました。

    ●よき高校野球選手である前によき高校生であれ
    著者が高校野球の監督だったらそう言うそうです。世の中の部活でここを教える指導者ってなかなかいないような気がします。野球が上手ければ何してもいいってのは冷静に考えてありえませんよね。でも、それがまかりとおってしまっている現実もあるようです。プロの世界でもプロになって1軍になったらゴール的な選手もいて・・というようなエピソードもでてきます。結果を出し続ける人はどのような心構えか・・そんなことを考えさせられました。

    ●最後にオススメの読み方
    著者のウィキペディアや語録をざっと読んでどんな方か把握してから読むのがオススメです。(わたしは読後に気になって読みましたが)
    血液型占いが好きとか知っておくと「あ、それでこんな事を言っているのか」となってより楽しめるかもです。

  • 野村克也氏の著作を読むのはこれが初めて(TVなどで見かけては説得力のあるお話にうんうんと頷いて感銘を受けていただけに、いままで著作に触れていなかったことは自分でもびっくりでした)。

    才能と努力の関係。
    努力には正しい努力と間違った努力があること。
    正しい努力は何か、を見極める感性。
    努力をつづける、という才能。

    長年勝負の舞台に身を置いてきた野村氏だから言える含蓄ある努力論でした。具体例として挙げられる野球人の名前とエピソードも野球ファンなら記憶と照合しながらなるほどと腑に落ちます。個人的にはノムさんとマー君のいた楽天が好きだったので、マー君のお話は嬉しかった!
    野村氏ご自身の成功体験も、下手をすればただの自慢話になってしまうところですが、くどい自慢だなと思うこともなく、伝えたいテーマの一例として受け取れました。

    野球選手として、また監督として、己れ一身を頼りに人生を切り開いてきたかただけに、クセはあるかただと思います。でも、根っこのところでひとの痛みを慮る優しさや、若い世代にも向けられた誠実さを持つかただなと感じ入りました。私のような若輩がいうのは生意気にもほどがありますが…。

    一番印象に残ったフレーズは、

    その「限界から先」の部分がプロの世界なのだ。(119ページ)

    です。厳しい言葉です、しかし励まされる言葉でもあります。まだまだここから。ここからが勝負なのだ。


    追記
    奥様が亡くなってからニュースなどで拝見するとノムさんもかなり力を落とされてしまっているご様子。心配の念が募りますがどうかまだまだこの地上でぼやいていてほしいものです。

  • 努力には正しい努力と間違った努力があるという話や、まーくんが負けないのは周りを巻き込む力があるからという話など、納得する話ばかりだった。

    じゃあ何が正しい努力か、という話はないけれど、それは各人がその状況に見あった方法を必死に考えるしかない。

    監督やキャッチャーが冷静にフィールド全体の様子を見て的確な戦略を考えるという感覚も、普通の仕事でも必要なものだと思うので意識して取り入れたい。

  • さらっと読めた。
    努力、実践、分析、思考、変革を積み上げていくということを実際の野球選手を例に書いている。
    でも、あらゆるジャンルの人に通じることのように思う。

  • 名将野村克也の考え方、興味を惹かれる本のタイトルだったので読みました。
    書かれていた内容で印象的だったことは、とにかく努力を惜しまない。とにかく人よりも努力し続けていた方なんだと思いました。結果を出す人に共通しているのは、分析・考えること・努力すること。何だと思います。
    最後の、知らないより知っている方がいい。やらないよりやった方がいい。というフレーズは端的にこの本、結果を出す人が何をしているのか継続しているのかを表しているように思います。

  • マー君を引き合いに出して、この人の為に頑張ろうと思って貰える人が結果を出せることを述べていた。

  • 本を読んだ感想
    ・無名でテスト生から三冠王になる程一流の選手になった人だからこそ凡人にも響く
    ・プレイヤーとしてもマネジャーとしても超一流の結果を出しただけあり、感心する考えが多く書かれている
    ・野球チームの考えは会社組織に通ずる物がある

    仕事で成長しているのか、求められる結果は出せているのか悩んでいた時に目にした本。
    同じような悩みを抱えている人は是非読んで欲しい

  • 野村は野球しか語らない、と豪語していたが、珍しくビジネス書的なタイトル。そのテーマで纏めた感じが面白い。イーグルス田中、ファイターズ稲葉、そして宮本、その辺のエピソードが面白い。

  • どんなに才能があっても、努力をしている人でも「正しい努力」をしなければ結果は出ない。何事にも考えることが大切。何よりも大好きな気持ちがあれば人はがんばれるし、何歳になってもやり続けられる。野村監督らしい野球に対する姿勢を通して、自分も頑張ろうと思えてくる。

  • プロとして生きていくためには己を知り、それを克服するための方法論を考え、克服してくことが重要だと説く。そのためにも、課題を知るための感性を磨かなければいけない。
    結果がすべての厳しい世界だからこそ、ただ努力するだけでなく、課題を把握して、自分の適性を見極めて正しい努力が必要であるという話はビジネスマンにも共通の話だと感じた。

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著者プロフィール

京都府立峰山高校を卒業し、1954年にテスト生として南海ホークスに入団。3年目の1956年からレギュラーに定着すると、現役27年間にわたり球界を代表する捕手として活躍。歴代2位の通算657本塁打、戦後初の三冠王などその強打で数々の記録を打ち立て、 不動の正捕手として南海の黄金時代を支えた。また、70年の南海でのプレイングマネージャー就任以降、延べ4球団で監督を歴任。他球団で挫折した選手を見事に立ち直らせ、チームの中心選手に育て上げる手腕は、「野村再生工場」と呼ばれ、 ヤクルトでは「ID野球」で黄金期を築き、楽天では球団初のクライマックスシリーズ出場を果たすなど輝かしい功績を残した。現在は野球解説者としても活躍。

「2016年 『最強の組織をつくる 野村メソッド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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