感情で釣られる人々 なぜ理性は負け続けるのか (集英社新書)

著者 :
  • 集英社
3.16
  • (5)
  • (14)
  • (14)
  • (5)
  • (6)
本棚登録 : 229
感想 : 19
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087208412

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 中々読み進められず読み返しながらなんとか読了。
    しばらくしてまた読んだ方がよさそう。
    ナッジの例

    あとがきより
    自然と行動をうながす仕組みさえ作っておけば、理性への意志の力を当てにすることなく、事前に考慮された選択肢の中から感情を信じて選ぶことができる
    人間は社会駅諸関係の総体 社会的な動物
    政治や労働・消費といった分野での動員戦略 何を対象としてどのように作用するかを知る

  • 【由来】


    【期待したもの】

    ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。

    【要約】


    【ノート】
    ・ナッジ gtdが最後に出てきて意外。もちろん、自分的には嫌いではないけど。そもそもアレンは、対象を認識して、どうしたいかを考えてラベル付けをして、具体的で分かりやすく分類するということを言っており、これ自体はとても当たり前でマトモなこと。

    ・ナッジは「肘でつついてそれとなく気づかせる」というニュアンス。これは、他人にも使えるが、自分に使う。そのテクニックとしてGTD的な「出かける前の玄関に予め置いておく」的なものを使う。また、一日に時間を決めて、とても理性的な自分と対話する、というようなことで日々の生活で埋没なしがちな意識をメンテする。

    ・この辺りが「あとがき」に書かれており、実は本書のコア・メッセージ。

    ・しかし帯にあるような「姜尚中大絶賛」というほどの内容か、これ?まぁ、帯なんて、売るためのツールだからいいんだが、もし本当なら、高名な社会学者も勉強不足ということになるかも(どこに「大絶賛」したのか、そのポイントによるので)。

    【目次】

    第1章 自分で決められてる>感情で釣られる人々
     「ウンコな議論」をどうするか 私たちが気をつけたいと思っているものの重要性
     上に政策あれば、下に政策あり
     Time Is on My Side 時間よ止まれ
     クッキーとダイコン
     「理屈は、そうだけど」 あえて、理性を弁護する
     パンだけでは生きられない
     名誉のために
     何のために働くのか
     「であること」と「させること」
     労働の中の「人間らしい要素」
     より、人間らしく
     ニッポン的経営
     やりがいと搾取の間
     私たちは「0円」で何を買っているのか?
     「釣られている」のは誰?

    第2章 マーケティングの中の「自分らしさ」
     誰のための広告
     思想としてのマーケティング
     良い品をより安く
     違いの分かる男
     「何」をお金で買いますか?
     つながりの消費
     あなたは、なぜ「つながる」ことができるのか
     「もっと、自分らしく」
     誰のための「自分らしさ」
     「広告」の中の「人間らしさ」
     その「いいね!」で大丈夫?

    第3章 感じる政治
     いつまでも、冷戦の勝者ではいられない
     「山の動く日来る」
     「誰に投票していいか分かりません」
     「政治への関心」とは何か
     嗤えないニッポンの私
     消費でも承認でもなく
     差別はもうない?
     貧困・階級・差別
     守られるべき中間層とは何か
     戦争と暴力
     「ポピュリズムですが、何か?」
     よき動員
     「民主主義が嫌いですか」
     「ファシズム」の魅力
     民主主義に適した「土壌」
     クオ・ヴァディス ドミネ(主よ何処へ)?
     人は自分のついた嘘にだまされる

    第4章 私たちはどういう社会を生きているのか
     「社会は存在しない」
     伝統は創ることができるか?
     コミュニティの限界
     グローバリゼーションという名の妖怪
     正義とは何か
     私たちは、見える手すら、よく見ていないから
     複雑な世界、単純さを求める「わたし」
     強い学問、弱い学問

    第5章 自分自身を知る(釣る)ために
     よい共同体はよりよく、そうでない共同体はそれなりに
     なぜ、いつも「全米は泣いている」のか?
     シェアする政治
     アメリカの孤独
     政治の技術化、技術の政治化
     それでも、もう一歩前へ
     統治される者のための統治

    あとがき

    読書案内 参考文献にかえて

  • 橘玲っぽいテイストと思ったら文中に出てきた。
    労働、マーケティング、政治など幅広い分野における感情のハッキングを紹介・批判。
    人間は理性がそんなに強くなく、感情で動きやすいので、それを前提にしたシステムにすべき。
    考えるべきことが多い現在、システムやテクノロジーを利用して、優先度をつけていくことが大事だと思った。

  • 久々に読み応えあった!

    ナッジまみれを前提に。
    理性があるから、「冷静になれば」、というだけではなく、そうなれる条件や環境が何なのかを整理して考えていく。

  • 至極まっとうに思考しているのだけれど。ちょっとした工夫と見直しが答えというのが肩透かし感がある一方強烈に説得力がある。

  • 「ー」

    左翼なんてみんなエリート。
    当時の大学生、労働組合、マスコミ

著者プロフィール

首都大学東京客員研究員、現代位相研究所首席研究員/政治社会学・批判的社会理論

「2018年 『談 no.112 感情強要社会』 で使われていた紹介文から引用しています。」

堀内進之介の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×