ゾーンの入り方 (集英社新書)

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087210057

作品紹介・あらすじ

オリンピックアテネ大会では金メダル、ロンドン大会では銅メダルを獲得するなど好成績を残し、2016年に引退後は学者、指導者として活躍する著者が今だからこそ語る、究極の集中法をまとめた一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 日本最高のアスリートと言えば、
    室伏さん!と自分は勝手に思っているのですが、
    そんな室伏さんのゾーンに関する本。

    ですが、内容はゾーンだけでなく、
    トレーニングとか幅広いです。
    しかも、考え方が独特というか一線を超えていて、
    素人には良く理解できないものもあります。
    しかし。これまでの運動系の本を読んできたおかげで、
    室伏さんの意図が何となく理解できるものもあり、
    おそらく彼の理論は正しいのでしょう。
    例えば、筋トレをする錘の左右に
    ハンマー投げのボールを付けて、
    ブラブラさせたまま筋トレをするというトレーニング。
    一見、何で?という感じですが、
    ランダムに動く重りのおかげで、
    体に色々な角度から負担をかけることができ、
    脳や筋肉に刺激を与えているのでしょう。
    新聞紙を片手でくちゃくちゃにするトレーニングも
    一見、これトレーニング?という感じではありますが、
    何らかの効果があるように思えてきます。
    (というか、よく思いついたな、室伏さん!という感じ。)

    プロのアスリートでないと、中々、完全共感とまでは
    いかないでしょうが、「突き詰めると
    (例えば)ここまで来るのか」ということを
    知るための一冊と言えるかと思います。

  • 室伏の持つ能力の高さは生来的なものに由来する部分もあるだろうが、大部分は後天的に獲得した、さまざまな物事の考え方に支えられているんだなと感じた。
    彼の頭の良さは喋り方からして滲み出てるけど、文章を読んでみるとなおさら頭良いなと思わせられる。

    相当有用な本だけど、書いてあることのほとんどがハイレベルなので内容がスッと腑に落ちてくる人は少なそう。

    読むべき本、耳を傾けるべき言葉には段階があって、同じ内容でも年齢や経験の量によって理解可能な範囲や深度は全く異なる。
    いつかまたこの本を読み返したときに、今よりもっと深く内容を了解できるよう、自分ももっと努力しなきゃいけないなと思った。

    特に運動で秀でようと人に良いが、何かしらの分野で突出しようと試行錯誤している人にとってはとても価値のある本。

  • 社会人スポーツに打ち込んでいたとき、自分の才能に限界を感じていて、何かヒントが欲しくて読みました。圧倒的な努力と大舞台での経験が足りないことが分かりました。

  • 私の尊敬する日本人No.1アスリートの思考に触れられた。結果が出すほどロジカルということを痛感した。考え方とモットーなど参考にしようと思う。
    でも途中の室伏流エクササイズ?は正直要らないかな?とも思った(特に最後の章などにあったエクササイズ)
    コーチとして自分以上のセンスを育てること、が将来コーチングをする上で意識すべきポイントだと感じた。

  • 一流のプロの考え方を学べるというのはやはり読書の醍醐味。
    集中して物事に取り組むこと、短時間に効率的に練習することなど、参考になることが多かったです。
    Kindle版で読み上げさせて聴きましたが、珍しく続けて2回聞きました。
    練習に集中できなくなりそうになるたびに聴き返そう。

  • [心にふれた一文]
    藁は納屋にある

    [心にふれた理由]
    自分が今やっていることが本当に合っているのか、分からなくなった時に思い出す言葉。自分がやって来たこと、培ってきたことは確実に積み重なっている。自の努力を藁と例えるなら、それは着実に自分の中の納屋にある。それを使うべきときに使うこと。その一文を読んだ時に、自分がやってきたことが自信になった。そして、心のどこかで次を意識してしまっていたが、今を大切にすることができるようになった。

    ▼配架・貸出状況
    https://opac.nittai.ac.jp/carinopaclink.htm?OAL=SB00508575

  • ・苦しいトレーニングを楽しくする
    ・「いい疲れ」が指標となる
    ・相乗効果を生む複数の目標設定
    ・自分を客観視するのは苦しい修行
    ・やるべきこととやりたいことを一致させる

  • 「何のために何をどのようにどのくらいやるべきか」
    全てにおいて考えよう。
    時間は有限。

  • 2017年10月22日第1刷  2018年2月24日第三刷。
    静岡県沼津市生まれ。

    ふと目につき読んでみた一冊。
    トレーニング方法も、実に多種多様。
    それは、自分自身で工夫をし、各方面のスポーツマン
    または管理者など多くの人の話も聞き、
    41歳というスポーツマンとしては長く投擲スポーツを
    現役で続けて、数々の記録やメダルを受賞。

    高校卒時180センチ70キロという、
    そう大きくはない体で、父のコーチを受けながら
    アジアのハンマー投げの頂点に存在し続け
    アテネオリンピックでも金メダルを。

    自分の体で経験し、創意工夫を重ねたばかりか
    理論的にも科学的にも、心身全ての面からの
    アプローチは、実に感動的。

    競技に向かう姿勢は、どんなスポーツであっても
    役に立つこと間違いない。
    人の上に立つ人にも、どう導くかという、
    数々のマーケティング哲学書などに引けを取らない。
    かなりおすすめな一冊でした!
    私としては非常に珍しい星5つ。

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著者プロフィール

1974年、静岡県生まれ。元ハンマー投げ選手。中京大学大学院修了。東京医科歯科大学教授。博士(体育学)。2004年、アテネオリンピックで金メダル受賞。同年、紫綬褒章受章。

「2019年 『室伏式 世界最高の疲労回復』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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