おれのおばさん (集英社文庫)

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著者 : 佐川光晴
  • 集英社 (2013年3月19日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087450507

おれのおばさん (集英社文庫)の感想・レビュー・書評

  • 第26回坪田謙治文学賞受賞作。

    名門中学に通ってた陽介の父親が横領で逮捕。
    母のおばさんが営む児童養護施設で、暮らすように。
    朝は基礎英語を聴き、種に交わらないようこつこつ勉強。
    読みやすく人情味もあって好きな本だった。

  • めっちゃ豪快なおばさんがかっこいい!

  • 物語の舞台は札幌にある児童養護施設『魴鮄舎』
    主人公は、父親が愛人に貢ぐために横領して逮捕されたせいで名門中学を退学し、母親とも別れて暮らさなければならなくなった陽介。
    『魴鮄舎』は母親の姉ではあるが、パワフルすぎてアンタッチャブルで疎遠になっている恵子おばさんが経営してるのだった。。。じゃじゃーん。

    母親とおばさんの生き方、考え方の違い、思いのすれ違い、でもそれぞれが自分の道を懸命に生きている。
    フツーはこんな父親とはさっさと離婚、と思いきや、この陽介の母は離婚せず、家を手放し、息子を仲たがいしている姉に頭を下げて託し、住み込みで働きつつ、夫の刑罰軽減のために奔走し、借金返済の道を選ぶんですよねぇ・・・あ、ありえんっっ!!!

    しかも、陽介がまた幼い少年らしく泣いたりするわりには、賢さの賜物なのか、妙にしっかりといろんなことを考えたりするのだ。そのアンバランスさが中学生らしいというか・・・、なかなか興味深いものがある。
    そして、自分や母親をこんな目に合わせた父親をどうしても憎めないのですねー。優しい父親らしいです。

    そんな父親が単身赴任先では愛人にマンション買ってあげるために横領までしちゃうんだから、人間ってホントわからないですよねー。うわー、コワコワですぅ~ww

    とはいえ、人は逆境に陥ってこそ真価を発揮するもの。
    困難にあったときこそ、成長する最大のチャンス!
    な~んて、まったく簡単なことではないけれど、そしてこんな理不尽な目には遭いたくもないけれど、順風満帆な人生なんて、ちょっとつまらないと思いません?w

    また『魴鮄舎』には、いろんな仲間がいる。問題も起きる。でも、仲間と、支援してくれる人と一緒に、それらをも受け入れ、時には立ち向かい、糧としていくのだ。

    負けない、折れない。
    でもそれは自分の力だけでなく、必ず誰かの助けがある。具体的な手でなくても、いつかの誰かの言葉だったり、いつかの誰かとの思い出だったり、読んだ本の中にあった言葉だったり。

    そんなこんなでいろいろあるけど、ここはひとまず大団円・・・とはならない。おばさんはラストになってまたまた唐突な宣言をするw

    いくら頑張ってやってても、自分に嘘をついて生きているんじゃしょうがない!
    なーんて思ってはみても、なかなか実行には移せなかったりするものですが、このおばさんはあくまでもパワフル!一度きりの人生、体を張って生き抜くつもりのご様子、波乱万丈どんとこいっ!ってなもんですww

    あれ?前評判が高かったせいか、読んでる時は「それほどでも?」って感じでしたが、結構語っちゃってますねww

    「おれのおばさん」には続きがあるみたい?
    とりあえず続けて読んでみよ~っと♪

  • 詳細は忘れたけど作者が誰かにエールを送る気持ちで書いた本だとかで、まあ、ややきれいすぎるきらいはあるけど、確かに軽く読めて元気にはなる。

  • 主人公、中2の陽介が、父親が横領で逮捕された為、突然の幸せな生活から、児童養護施設へ。母親は住込みで一人、働きに出る事に。それでも、グレずに力強く生きてゆく物語。ストーリーにドンドン引き込まれ、一気に読んだ。
    色々あるけど、頑張れよ、、と応援したくなった。

  • 或る日突然父親の横領が発覚、有名受験校を退学となり、札幌の児童養護施設て、暮らすこととなる陽介。

  • 主人公の男の子が、まっすぐでかっこよかった。「夫婦であり、親であるということは、そんなにも難しいものなのか」。逮捕されたお父さんが弱い人間だから、そういう弱い人って人間関係が近い家庭というものは作れないのかもしれない。

  • 都内名門中学に通う主人公が、父親の不倫→横領→逮捕で叔母の児童養護施設に急遽預けられる所から物語が始まる。冒頭で自分を表す一人称の話が興味深い。本来''ぼく"であった主人公が"おれ"と言わなければならない程人生が変わってしまうが、色々な過去を持つパワフルな叔母や児童養護施設の仲間等と触れ合ううちに少しづつ成長していく様に心打たれる。身勝手な大人に振り回されても子供達は必死で生きているのだ。ラスト1行の叔母へのエールは成長した"本当のおれ"と言う意味で胸熱くなった。

  • 衝撃的な1冊

    夢中で読んだ>_<


    2015.10.27

  • 東京の名門中学に通う中学二年生の主人公。
    父親が会社のお金を横領し逮捕され、札幌にある伯母が経営する中学生専用の養護施設に入ることになる。
    母親はそんな父親を見捨てずに離婚もしないで支える決心をする。
    母親と不仲だった伯母は、突然現れた甥を優しく厳しく保護して、逆風に立ち向かう。
    ひどい親を持ち、施設で住みながら、勉強も部活も頑張り友情も育み、恋もする主人公。
    爽やかな青春小説で、続編も楽しみ

  • 陽介は名門中学で勉強に勤しむ14才。過保護気味の母と銀行員の父と3人で破綻の無い人生を送っていたはずだった。
    ある日父が業務上横領で逮捕される。3,500万円を着服し、愛人に1,000万円のマンションを購入。残った2,500万円を運用し穴埋めしようと画策するもリーマンショックの影響で全て水の泡と変わった。

    陽介は母と犬猿の仲の叔母に預けられる。
    叔母は北海道で児童養護施設の寮母をしている。
    叔母は穏やかで上品な母と違い、とにかく豪快でユニーク。
    寮生と野球拳をやろうとして止められたり、ミスで割れてしまった卵を使ってホットケーキ大食い大会を開催するなど豪放な人物。
    かつては医大を中退し劇団を立ち上げたりと若いころからパワフルだったようだ。
    陽介は自分を律して、施設暮らしとはいえ学力を下げない様に日々勉学に勤しむが、高飛車な所は無く、仲間たちと楽しく生活をする。
    親友とも言うべき施設で暮らす卓也とも心を通じ合わせる。
    さまざまな事件が勃発するが、皆、心優しい責任感のある大人の協力で乗り越えて行くので有った。
    そんな中で芽生えた淡い恋、親へ反発、また感謝が彼を成長させていくのでありました。

    この陽介君、秀才なのですがそれを鼻に掛けた所は無く、さりとて自分自身はしっかり持っているという素敵な男の子で。
    さらに寂しさや不安で泣いてしまったり、好きになった女の子と一緒にいるだけで頭おかしくなってしまうくらいうれしくなってしまったりと母性本能もくすぐる要素が有ります。かわいいですね。

    母は父親と離婚せず、父の更生を手助けし、金を一緒に返すという決断をするのですが、駄目おやじと30年会っていない私としてはそんな男見捨ててしまえ!と冷たい思いで見てしまいますが、人生いろいろですね。

    続編有るみたいなので機会があったら読みたいです。

  • もっと破天荒おばさんを期待してたんだがな、中二がしっかりしすぎで、いまひとつ。

  • 展開は明るくないけど、登場人物が明るく生きているので悲壮感はない。
    おばさんが豪快でスカーっとする。
    主人公がちょっと物わかり良すぎな感じが。

  • 普通この年頃で突然父親が逮捕してしまい母とも遠く離れて暮らすことになったら、
    こんなに冷静にしていられるのだろうかと思ってしまいました。
    いくら母の姉のおばさんが運営する児童養護施設に預けられたとしても
    今までの環境とがらりと変わってしまうので、
    多少自分の思い通りにならなくて窮屈に思うのに
    困惑しながらも自分なりに道を開いていこうとしている姿が
    大人にはない初々しさとはつらつさだと思いました。

    児童養護施設を経営しているおばさんも波乱万丈な半生だったけれど、
    それがあったからこそここに暮らしている子供達に体当たりで
    接することができるのだと思いました。
    その体当たりが子供達にも好かれる理由なのかもしれないと思いました。

    陽介が初めは「ぼく」と自分の事を言っていたのが、
    いつの間にか「おれ」ということになり
    これがここで成長した証だと思います。
    児童養護施設だけの生活だけでなく、
    北海道や奄美大島などでの大人がごく普通にしていることでも
    子供にとっては厳しいことではあるけれど、
    それが人間が成長する過程では必要なのだと思えました。
    大人でも少しためらってしまうことでも乗り越えてしまうのが
    子供のパワーだと思います。
    陽介はこんな状況でも両親を憎むこともなく、
    特に父親を憎むことがなかったというのが
    また好感を持てる少年だと思いました。

    ストーリー全体が青春時代なのでその時代に戻ったような感じもし、
    ラストも清々しく終わったので元気を貰えたような気がしました。
    同じ中学生が読むのも良いと思いますが、
    大人が読んでも懐かしさともう一度何かに頑張ってみようと思い出させられるのでお勧めかと思います。

  • 短いし、サクッと読めます。

    学生の頃はこんな感じだったかなと。

  • 銀行員の父親が横領で逮捕され、母親とも離れ、母の姉が経営する札幌の養護施設に入ることになった中学生・陽介。元舞台女優のおばさんと施設の友人たちと暮らしていくなかで、大事なこと大切なものを知っていく。
    何より、おかれた状況はドン底なのに、前向きな姿勢を失わない陽介に共感する。相手が善い人でもそうでない人、ましてや愛人に貢ぐために罪を犯した父親からも、何かを学ぼうとする気持ちが立派である。逞しく明るく生きていくという、出来そうでなかなか出来ないことだけど、今日から私も前を向いて歩いていこう。

  • 中学2年生の陽介がいいのです
    いい子ちゃんじゃないけど、根性あって
    素直というか正直で、まさに青春真っ只中の男の子
    こんなこと起こっちゃって、
    でも、グレる暇もめげる暇もなく怒涛の展開で
    一歩ずつ知らない間に成長している姿が
    清々しくて、応援したくなりました

  • 父親が横領で逮捕され、名門中学退学を余儀なくされた陽介。
    母の姉である児童養護施設を運営するおばさんに預けられる。
    そこで出会った仲間たちに助けられながら、色々なこと学びながら、将来の夢も諦めない陽介はたくましい。
    作中の『人と人はお互いの何もかもを知らなくてもつきあっていけるのだし、だからこそ、いつかすべてを知っても、それまでと変わりなくつきあいつづけられるのだ』という一節が心に残った。
    ここでは言い切ってあるけど、これって意外と難しいことじゃないかなって気もする。
    だけど、みんな頑張って生きているって感じられる作品って好きだなぁ。
    続編も読みたい!

    2014.12.21

  • 肝っ玉母さんの、お話というと乱暴な気もしますが、まぁ、そんなところちゃうかなぁ

  • ナツイチ本。
    面白かったです。読後感がとてもいいです。主人公が変にいじけずに頑張ってるのも良いです。

  • 「本の雑誌」で北上次郎さんがシリーズ最新作を紹介していた。まったく未読の著者なので、ひとつ読んでみようかなということで、第一作を。

    私は「本の雑誌」をこよなく愛し、かつ頼りにしているので、シーナ隊長とともに北上さんに対して大いに敬愛の念を抱いている。さりながら、どうも小説の好みが違うようで…。北上次郎激賞!というのを読んでは、うーん?ということがしばしばあって、本書もどうやらその一つ。

    説明過多なんじゃないかなあ。語り手がいる小説だから、内心の吐露が多くなるのは当然だとは思うけど、それがするするなめらかすぎて、浅い印象を受けてしまう。次も読もう!という吸引力をもう一つ感じなかったのだった。

  • 人はどんな状況でも、前を向いていれば明るく生きていける!っていう。そんな気持ちにさせる一冊でした。
    おれのおばさん!みたいなおばさんになりたい!

  • 養護施設『魴鮄舎』。そこは陽介の迫力ある個性的な叔母さんが仕切る場所。エリート一家が崩壊して、ここ北海道の叔母の施設に世話になることになった秀才陽介が、本当の賢さ優しさ逞しさを獲得していく様が小気味よい。本当に中学生?と思うことしばしばではあるけれど。人は困難にあったときが、成長する最大のチャンス。陽介と魴鮄舎のこれからの成長が楽しみですね。

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