おれのおばさん (集英社文庫)

  • 387人登録
  • 3.57評価
    • (13)
    • (70)
    • (62)
    • (5)
    • (2)
  • 60レビュー
著者 : 佐川光晴
  • 集英社 (2013年3月19日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087450507

おれのおばさん (集英社文庫)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 第26回坪田謙治文学賞受賞作。

    名門中学に通ってた陽介の父親が横領で逮捕。
    母のおばさんが営む児童養護施設で、暮らすように。
    朝は基礎英語を聴き、種に交わらないようこつこつ勉強。
    読みやすく人情味もあって好きな本だった。

  • 「本の雑誌」で北上次郎さんがシリーズ最新作を紹介していた。まったく未読の著者なので、ひとつ読んでみようかなということで、第一作を。

    私は「本の雑誌」をこよなく愛し、かつ頼りにしているので、シーナ隊長とともに北上さんに対して大いに敬愛の念を抱いている。さりながら、どうも小説の好みが違うようで…。北上次郎激賞!というのを読んでは、うーん?ということがしばしばあって、本書もどうやらその一つ。

    説明過多なんじゃないかなあ。語り手がいる小説だから、内心の吐露が多くなるのは当然だとは思うけど、それがするするなめらかすぎて、浅い印象を受けてしまう。次も読もう!という吸引力をもう一つ感じなかったのだった。

  • 突然一家が離散し、東京の名門私立中学校を退学して北海道へ移住、中学生だけを預かる児童養護施設で生活することになった陽介の物語。
    施設を一人で切り盛りしているのは陽介の母親の姉。陽介はそのおばさんとはそれまで会ったこともなく、親からもほとんど話を聞かされていなかった。おばさんをはじめ、その仲間たち、そして、同じく施設へ預けられている仲間たちとの出会いが、陽介の心を強くしていく・・・。

    大人であれ子供であれ、人には必ずそれぞれ今のその人たちを作り上げているものがあって、そういうものを理解し、尊重しながらお互いを大切にして付き合っている登場人物たちはステキでした。派手さはないけれど、静かに余韻の残るお話。

    はじめはよそよそしかった仲間たちと打ち解けるプロセスや、おばあちゃんや波子さんのエピソードなど、もう少し掘り下げて描いてほしかったところもありましたが、続編に出てくるのかな。。

  • 「人と人はお互いの何もかもを知らなくてもつきあっていけるのだし、だからこそ、いつかすべてを知っても、それまでと変わりなくつきあいつづけられるのだ。」

    父の横領が発覚し、進学校を退学、一家は離散。この理不尽な状況を嘆くのではなく、自分を客観視し、すぐに行動にでる主人公。それは彼が置かれた環境が、児童養護施設であり、いろいろなものを抱えた子供が自分以外にいること、また見守ってくれている大人がいたことが大きかったからだと思う。お互いを気遣う優しい気持ちであふれた一冊。

  • ある日突然父親が横領罪で逮捕され、苦労して入学した有名私立中学を退学。今まで付き合いが断然していた母親の姉が運営する児童擁護施設〝魴鮄舎〟に入ることになった陽介と、その叔母恵子と仲間たちとの触れ合いを描いた青春小説。
    ブックオフで中江有里オビ宣伝を見て購入。
    何かが起こるわけではないが、主人公たちの生活が淡々と描かれていて楽しく読めた。
    後日談が読んでみたい。

  • めっちゃ豪快なおばさんがかっこいい!

  • 物語の舞台は札幌にある児童養護施設『魴鮄舎』
    主人公は、父親が愛人に貢ぐために横領して逮捕されたせいで名門中学を退学し、母親とも別れて暮らさなければならなくなった陽介。
    『魴鮄舎』は母親の姉ではあるが、パワフルすぎてアンタッチャブルで疎遠になっている恵子おばさんが経営してるのだった。。。じゃじゃーん。

    母親とおばさんの生き方、考え方の違い、思いのすれ違い、でもそれぞれが自分の道を懸命に生きている。
    フツーはこんな父親とはさっさと離婚、と思いきや、この陽介の母は離婚せず、家を手放し、息子を仲たがいしている姉に頭を下げて託し、住み込みで働きつつ、夫の刑罰軽減のために奔走し、借金返済の道を選ぶんですよねぇ・・・あ、ありえんっっ!!!

    しかも、陽介がまた幼い少年らしく泣いたりするわりには、賢さの賜物なのか、妙にしっかりといろんなことを考えたりするのだ。そのアンバランスさが中学生らしいというか・・・、なかなか興味深いものがある。
    そして、自分や母親をこんな目に合わせた父親をどうしても憎めないのですねー。優しい父親らしいです。

    そんな父親が単身赴任先では愛人にマンション買ってあげるために横領までしちゃうんだから、人間ってホントわからないですよねー。うわー、コワコワですぅ~ww

    とはいえ、人は逆境に陥ってこそ真価を発揮するもの。
    困難にあったときこそ、成長する最大のチャンス!
    な~んて、まったく簡単なことではないけれど、そしてこんな理不尽な目には遭いたくもないけれど、順風満帆な人生なんて、ちょっとつまらないと思いません?w

    また『魴鮄舎』には、いろんな仲間がいる。問題も起きる。でも、仲間と、支援してくれる人と一緒に、それらをも受け入れ、時には立ち向かい、糧としていくのだ。

    負けない、折れない。
    でもそれは自分の力だけでなく、必ず誰かの助けがある。具体的な手でなくても、いつかの誰かの言葉だったり、いつかの誰かとの思い出だったり、読んだ本の中にあった言葉だったり。

    そんなこんなでいろいろあるけど、ここはひとまず大団円・・・とはならない。おばさんはラストになってまたまた唐突な宣言をするw

    いくら頑張ってやってても、自分に嘘をついて生きているんじゃしょうがない!
    なーんて思ってはみても、なかなか実行には移せなかったりするものですが、このおばさんはあくまでもパワフル!一度きりの人生、体を張って生き抜くつもりのご様子、波乱万丈どんとこいっ!ってなもんですww

    あれ?前評判が高かったせいか、読んでる時は「それほどでも?」って感じでしたが、結構語っちゃってますねww

    「おれのおばさん」には続きがあるみたい?
    とりあえず続けて読んでみよ~っと♪

  • 詳細は忘れたけど作者が誰かにエールを送る気持ちで書いた本だとかで、まあ、ややきれいすぎるきらいはあるけど、確かに軽く読めて元気にはなる。

  • 主人公、中2の陽介が、父親が横領で逮捕された為、突然の幸せな生活から、児童養護施設へ。母親は住込みで一人、働きに出る事に。それでも、グレずに力強く生きてゆく物語。ストーリーにドンドン引き込まれ、一気に読んだ。
    色々あるけど、頑張れよ、、と応援したくなった。

  • 2016/2/1 読了。

全60件中 1 - 10件を表示

佐川光晴の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
伊坂 幸太郎
湊 かなえ
有効な右矢印 無効な右矢印

おれのおばさん (集英社文庫)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

おれのおばさん (集英社文庫)の作品紹介

ある日突然、父の逮捕を知らされた陽介。父が横領した金を返済するため、陽介は都内の名門中学を退学し、母の姉が運営する札幌の児童養護施設、魴〓(ぼう)舎に入ることになる。急激な暮しの変化に当惑しながらも、パワフルなおばさんと個性豊かな仲間に囲まれて、陽介は"生きる"ことの本質を学んでゆく。ときに繊細で、たくましい少年たちの成長を描いた青春小説。第26回坪田譲治文学賞受賞作。

おれのおばさん (集英社文庫)のKindle版

おれのおばさん (集英社文庫)の単行本

ツイートする