小説フランス革命 10 ジロンド派の興亡 (集英社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087452266

作品紹介・あらすじ

1792年。捲土重来を期するルイ16世は、開戦派のジロンド派を中心とした内閣改造を実施。フランスは外国との戦争を開始するが──。フランス革命の全貌を描くシリーズ、新章突入!(解説/金原瑞人)

感想・レビュー・書評

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  • ルイ16世、なにげにYDKなお話し

  • 第68回毎日出版文化賞特別賞
    著者:佐藤賢一(1968-、鶴岡市、小説家)

  • ジロンド派の興亡というか、マノン・ロランの栄光と挫折って感じか。一人分の権利よりも、利用できる物は利用して権力を!ってのは素直で良いなw
    そして、ルイ16世の深謀遠慮と、ロベスピエールの開眼!

  • 1792年のフランス革命情勢はわかりづらい。テニスコートの誓い、バスティーユ陥落と続いた1789年はまだ諸勢力の旗幟が鮮明だったが、1792年には諸勢力の思惑はそれぞれに分裂し、保守合同で基盤を固めたはずのフイヤン派はシャンドマルスの虐殺がたたり不人気にあえぐ。国王は内閣を短期間で入れ替えて主導権を保とうとし、各勢力のいがみ合いと疑心暗鬼が深まる中で、諸外国が介入姿勢を強めていく。
    しかし、オーストリアの老獪なレオポルド二世は、娘の嫁ぎ先を案じつつも戦争は考えていない。では誰が戦争を望んだのか。国王ルイ16世とマリー・アントワネットが外国王軍を呼び込んで自らの救出を図ったのだ、とすればわかりやすいが、佐藤さんの観察はもう少し深い。
    この巻からジロンド派の語り手としてロラン夫人が登場する。彼女の虚栄心と国王の小細工が掛け合い漫才を繰り返す中で、フランスはオーストリアに宣戦布告し、危機は深まっていく。誰がこの事態を打開するのか。夫人のサロンでおしゃべりを繰り返すジロンド派か、頭でっかちのロベスピエールか、それとも行動力で鳴らすダントンか。答えは次巻に出る。

  • だんだんおもしろくなってきたな〜

  • 2015/02/19完讀

    羅蘭夫人登場,不是爭取女權,而是巧妙地利用自己的沙龍和懦弱的丈夫來試圖左右政局。在她的沙龍裡,從雅各賓俱樂部分裂出的ジロンド派拉攏フイヤン派內的主戰派,巧妙地使國王任命主戰派大臣主導政局,終於與鄰近國家開戰。路易十六的算盤是希望戰爭爆發後新政府將因為失敗下台,王家就可以復權,因此答應要求。開戰後連戰連敗,ジロンド派閣員被解任,羅蘭夫人就暗示男人們把責任推到王家[奧地利委員會](就是傳言瑪莉王后主導洩密給娘家的委員會,其實根本不存在。羅蘭夫人燃起對瑪莉皇后的對抗意識)。因此ジロンド派和丹頓攜手(丹頓的目標是打倒フイヤン派,因此短期目標是相同的。但丹頓不能站在鋒頭,他按地策劃但同時也是巴黎市政府第二助手,因此拜託了提姆蘭,但提姆蘭在掙扎過後拒絕擔任),發起620蜂起遊行,抗議國王將大臣解職,以及路易十六行使拒否權反對巴黎進駐2萬連盟兵,人民動員到杜勒麗宮直訴路易十六,幸好場面鎮靜下來。

    另一方面,羅博斯比爾在エタンプ事件陳情神父的演說中領悟到,人不只需要政治上的民主主義,還需要社會的民主主義,自由不是無限制的聖域。在大家填不飽肚子的這個時代,每個人都擁有最低限度保障生活的權利。
    _ _
    隔了太久又快忘光前面的來龍去脈了。。。這本書最有趣的就是羅蘭夫人的描寫,從這個角度切入這一卷非常有趣。作者常常很奢侈的讓特定人物的心裡描寫非常突出,甚至不惜用一卷的篇幅描寫,但我覺得非常地有趣,讀到之前宅神路易十六再登場,又有莫名的懷念。實在是套有趣的小說,讀完全部如果有機會,真想重頭再一讀。閱讀越覺得,這套書沒有引進台灣實在可惜阿。

  • なんかいろいろ入り乱れてきた。

  • 次々と個性的な人物が登場して、物語は佳境に向かって進んで行く。わくわくどきどきしながら、読んでいる。

  • ブリソたち主戦論が政権を握る。そこにはルイ16世のフランスを敗戦に持ち込むことで王権を回復しようとする策略があった。国内の矛盾を外国との戦争によって目を逸らし、また勝利することで強権を手に入れ一気に改革を進めようとするが、敗戦が続く。王はブリソたちを罷免する。ロベスピエールはブリソたちと袂を分かつ。そしてただの自由や平等では人々は救われないと気がつく。フランス国内は食料難で不満は爆発寸前。再びデモが起こる。しかし、王に説得される。時代はまだアンシャンレジームか革命か、混迷の中にある。

  • 第二部の開始
    この巻のフランスの状況は、現代の国際的な政治状況をそのまま写しているのではないかと思うくらい。

    経済的困窮の打開を外国との戦争に求める国の指導者
    国際的な政治状況を利用して、金儲けに走る投資家
    富める者と貧しく困窮する者の格差が拡大し続ける社会

    「フランス」を「国際社会」に置き換えて、過去に学ぶ時がきているのではないかと思う。

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著者プロフィール

佐藤賢一
1968年山形県鶴岡市生まれ。93年「ジャガーになった男」で第6回小説すばる新人賞を受賞。98年東北大学大学院文学研究科を満期単位取得し、作家業に専念。99年『王妃の離婚』(集英社)で第121回直木賞を、14年『小説フランス革命』(集英社/全12巻)で第68回毎日出版文化賞特別賞を、2020年『ナポレオン』(集英社/全3巻)で第24回司馬遼太郎賞を受賞。他の著書に『カエサルを撃て』『剣闘士スパルタクス』『ハンニバル戦争』のローマ三部作、モハメド・アリの生涯を描いた『ファイト』(以上、中央公論新社)、『傭兵ピエール』『カルチェ・ラタン』(集英社)、『二人のガスコン』『ジャンヌ・ダルクまたはロメ』『黒王妃』(講談社)、『黒い悪魔』『褐色の文豪』『象牙色の賢者』『ラ・ミッション』(文藝春秋)、『カポネ』『ペリー』(角川書店)、『女信長』(新潮社)、『かの名はポンパドール』(世界文化社)などがある。

「2023年 『チャンバラ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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