少女は卒業しない (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087452808

感想・レビュー・書評

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  • たぶん地方都市、高校卒業式の当日、7人の少女達の物語。甘さより、ほろ苦さが勝る短編集だけど、それぞれ少女達の意思が書かれていて、青春の幕の内弁当。“在校生代表”好きですよ。ありったけの想いが伝わります。
    もっと、学生生活を大切にすれば良かったなって思ってしまう一冊。その時は精一杯だった気もするけどね。
    朝井さんは、女子高生だったことがあるかもしれない。

  • 卒業式に廃校が決まっている高校に通う女子高生たちを主人公にした短編集。
    女子高生のキラキラな感情もあれば、苦しい感情もあり、自分の高校時代を思い出す。が、短編という事もあり、少し薄っぺらい感じも持った。

  • これまた連作短編集。何話か読んで、このタイトルも秀逸だなと思った。そろそろ長編が読みたい。

  • 先日観た映画版が良かったので原作も。
    映画はそれぞれのエピソードが結構変わってたんですね。びっくり。

    図書室の先生に恋した女の子のお話(エンドロールがはじまる)は、切なくてキュンキュンして、最後ちょっと泣きそうになった。

    映画を先に観てしまったからか、それ以外のエピソードは、映画のほうが良かったな〜と思ってしまった。

  • ストーリー構想も、各物語の意識的な配置も嫌いじゃない。だけれども、過剰に高校生の口語を意識した文章にわざとらしさや読みにくさを感じてしまい、現在の自分に合う一冊ではなかった。多少技巧に溺れた感はある。

    映像化が似合いそうな物語群。

  • 同じ校舎で、卒業する生徒たちの短編物語。
    一番最初の先生と生徒の恋は淡く切ない話だった。先生が結婚してなくて、結ばれることを期待してる自分がいた。
    最後の話も印象に残り、彼氏や憧れであった友達を目の前で亡くした心はどれだけ辛いものか。何も手につかないのは共感できる。

  • 別の高校との合併で取り壊される高校の最後の卒業式の一日を、7名の少女の視点から描いた連作短編集。桐島、部活やめるってよが好きな人は好きだと思う。同じ空気感が漂っている。私も好きな作品。一番好きなのは四拍子をもう一度。

  • 朝井リョウ二冊目。

    廃校が決まった高校の、最後の卒業式。
    卒業する者、卒業を見送る者、様々な立場の女子七人による短編集。

    小説のテーマとしては珍しくない、卒業、廃校。
    けれど、朝井リョウさんの感覚がすごく素敵。
    三月上旬の卒業式では国公立大学の発表がまだだから、先輩たちは卒業式どころではなかった、という文とか。
    クレーム間違いなしの送辞とか。

    細かいところがぴったりと寄り添ってくる文章で、だから見えている展開にもグッとくる。
    「そうじゃない結末」を願ったりしてしまう。

    タイトルの『少女は卒業しない』の感じは、きっと読後に一番しっくりくるだろう。
    彼女たちの一人だった自分に戻ることが出来る、キュンと切ない話ばかりだった。でも、わかるわー(笑)

  • 『桐島、部活やめるってよ。』の姉妹書という感じ。表紙も構成もよく似ている気がする。
    自分の高校時代と比較していろいろなことが記憶の中から蘇ってくるのが面白い。
    オムニバスなので一話あたり40ページくらいでどうしても内容が薄いなと感じてしまう。
    少しリアリティに欠けるかなとも思った。卒業式の送辞であんな話し方をする人はいないだろうし、夜の学校に忍び込んだらたまたま知り合いに遭遇っていのもどこか少し冷めてしまう。

  • 学生ならではの甘酸っぱい感じと、白黒つかない曖昧さが、青春っぽいなと思いました。

著者プロフィール

1989年岐阜県生まれ。2009年『桐島、部活やめるってよ』で、「小説すばる新人賞」を受賞し、デビュー。11年『チア男子!!』で、高校生が選ぶ「天竜文学賞」を受賞。13年『何者』で「直木賞」、14年『世界地図の下書き』で「坪田譲治文学賞」を受賞する。その他著書に、『どうしても生きてる』『死にがいを求めて生きているの』『スター』『正欲』等がある。

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