オーダーメイド殺人クラブ (集英社文庫)

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著者 : 辻村深月
  • 集英社 (2015年5月20日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (472ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087453133

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オーダーメイド殺人クラブ (集英社文庫)の感想・レビュー・書評

  • なぜ殺人の話(?)なのにこんなに愛しいと思ってしまうのか!!!不器用すぎてかわいい。



    それから、相変わらず心情を描くのがうまいと思いました。学校内のヒエラルキーだとか、女子の目まぐるしい勢力の移り変わりだとかにおける感情の動きは、いっそ痛々しいまでに覚えがあって、リアルだなと思います。

    殺してほしいとか、死体を美しいと思うだとかは、理解を超えているけれど、それでいて方向性が違うだけで根っこの部分ではそういう感覚もあるんじゃないかと思うような、複雑で痛いことがいっぱいあって読むのが苦しくなったりもしました。

    そんな中での淡い恋心とか後半部分に優しさがあって最後には読んでよかったと思ってしまうように纏まっているところはさすが!!!

    やっぱり辻村深月さんの小説が好きだな〜と改めて思いました。

  • まず、タイトルがいい。
    この中ニ病感丸出しな、これ、中ニ病な話ですから!!と全力で出してくるこのタイトルがとっても好きだ。
    そしてこの本を中ニ病を終えたあの時よりかは大人になった今の自分で読めたことが良かったと思う。
    きっと中学生の時に読んでも自分は響かなかったと思う…色々屈折した時季を自分なりに乗り換えて折り合いをつけ、色んなものから卒業した今だからこそ心に響く物があるのだと思う。
    学校が人生のすべての様に毎日を占めた中で、何かを心の拠り所に必死にやり過ごす気持ちは凄く分かる。屈折した日々を乗り越えて見える清々しい終わりが最高だと感じた。

  • 面白かった!

    クラスの地味な男子たち、昆虫系男子。
    自分以外はこんなこと考えてもみないだろうと思ってしまう中二病思考。
    女子たちのスクールカースト。

    一気読みしてしまう展開と、読後感の良さが◎

  • 子供と呼ばれるには分別も狡さも身についている。
    けれど、大人の呼ばれるほどには賢くもなく周囲と折り合いをつけて生きていく器用さもない。
    思い出してみる。
    あの頃は何て狭い世界で生きていたんだろうと。
    学校という閉ざされた空間で、笑いふざけあいながら、時に息継ぎをどこかでしなければ苦しくなるような不思議な時代。
    自分のことでいっぱいいっぱいで、他人の感情にまで考えをめぐらす余裕なんてない。
    いつだって自分が大切で、いつだって目立つことを嫌っていた。
    出る杭は打たれる・・・本能的にそのことは知っていたし、だからこそその他大勢の存在に隠れるほうが楽だった。
    アンが惹かれた世界は、閉塞感に押しつぶされそうな思いが見せた幻なのかもしれない。
    きっと「事件」が現実となっても、何も変わらない。
    傷痕ひとつ残せずに消えていくだけのことかもしれない。
    生きていくことが辛いときもある。
    死んだほうがマシだと思えるときもある。
    でも、やっぱりどんなに苦しくても生きていればこそ起こる奇跡だってあるような気がする。

    辻村さんの物語はいつも何かの痕跡を残してくれる。
    懐かしい痛みを思い返すこともあれば、物語に絡んで切なかった場面を思い出すこともある。
    過ぎてこそわかる・・・そんな時代もあるのだと教えてくれる。
    アンと徳川が共に過ごした1年間。
    彼らにとってどんな意味があったと思い返されるのだろうか。
    無意味なことなどひとつもない。
    すべてが、ほんの些細な出来事さえも意味があるのだと、きっといつかは気づくのだろう。
    未来はいつだって不確定だ。
    ちょっとしたきっかけや、勢いや、衝動で変わってしまう。
    失われたかもしれない命、変わってしまったかもしれない未来。
    生きていくって簡単じゃない。複雑なんだとあらためて思う物語だった。

  • 面白かった
    恐ろしく読後感がよかった
    中二の殺る気スイッチの押し方、押され方

    中途半端に大人で子供な時期にありがちなメンドくささ全開のアンと徳川くんとそのクラスメイトのお話

    女子はめんどくさいんだよー、グループとかさー
    自分のいやなことも思い出して苦々しく思いつつ
    どんどんのめり込んこんで、結果一気読みしましたが、一気読みがスッキリでオススメ

    アンの視点で進むお話だったので
    徳川くんに
    「いいよ」って言ったとき、何考えてたの?
    って聞いてみたい

  • 主人公と趣味嗜好がそっくりで驚いた。死や猟奇的なものに憧れてるし、私の死を以って何かを訴えたいと思ったこともある。
    世間ではそれを中二病と言うらしい、そのことに少し憤りを覚えた。それはこの世界の生きづらさは異常だって気付けない人が使う言葉だと思ってる。私たちを中二病だって決めつける人たちには自分のこと理解してもらおうなんて到底思えない。リスカが自殺未遂ってことになってるのも経験者として許せなかった

  • 中二病!読んでてイライラする。
    作者の思惑通りなのかな~?
    自分にはこんな時あったのかと思ってしまったけど、あったんだろうなぁ…だからイライラしたんだろうか。
    しかし良くかけるな、こんな時期のこと。それ考えると凄いんだろうな。

  • どんな残酷な事件が?と思いながら読んでいくが…おおお!!!?ってかんじです(笑)

    すべてのことは大槻ケンヂが解説してくれます

  • アンの考え方に共感できる部分が多々あり、入り込みながらすらすらと読み進める事が出来ました。この本を一言で表すなら、"回りくどい恋愛小説"だと思います。
    「死」に対する興味が他の人よりも強い主人公、アン。アンはスクールカーストで言う、いわゆる一軍に属していた。日々変わってゆく友人関係に悩まされていた時、河原で袋のようなもの蹴っているクラスの"昆虫系"、徳川を見つける。徳川が去った後にその袋を見に行くと、袋からは血が流れ出ていた。アンは徳川が自分と同じ「死」に対する興味がある人間なんだと確信する。数日後に思いきって徳川に話しかけ、袋の中身はネズミだったということを聞く。そしてアンは徳川にその中身を見せて欲しいと頼む。
    そんなことから話は広がってゆき、アンはある日徳川に「自分を殺してくれ」と頼む。徳川はそれを承諾する。時間をかけて2人は作戦を練っていった。作戦当日、殺害場所に現れた徳川はアンにこう告げる。「殺せない」と。
    この一言を徳川が言った理由は詳しくは書かれていない。だが、2人が一緒に泣いたシーン、徳川がノートを返しに来るシーン等で徳川の心が徐々に分かってくる。そして、涙することが出来るのだ。

  • すごくリアルだった。
    中学校という独特の世界のいざこざも、中二的な思考も、あまりにも恥ずかしくてくだらないけど、多少の差はあれど、だれもが通る道だよなあと思う。
    エピローグにあたる部分は、取って付けたようだとも少し感じたが、無ければ無いでもやもやしたんだろうし、よかったと思う。

  • クラスで上位の「リア充」女子グループに属する中学二年生の小林アン。死や猟奇的なものに惹かれる心を隠し、些細なことで激変する友達との関係に悩んでいる。家や教室に苛立ちと絶望を感じるアンは、冴えない「昆虫系」だが自分と似た美意識を感じる同級生の男子・徳川に、自分自身の殺害を依頼する。二人が「作る」事件の結末は…。少年少女の痛切な心理を直木賞作家が丹念に描く、青春小説。

  • 中学2年生のアンは、友人たちから唐突に無視されるようになった。
    それは、想像していたよりもずっと辛くて苦しい日々。
    自意識過剰な自分、中二病だと自覚している。
    それでも、自分は人とは違うのだと証明したい。この日々からも解放されたい。そんな誰にも打ち明けられずにいた思いを、カースト下位の徳川にだけは打ち明けられた。
    だから彼女は、彼に依頼した。
    彼女を彼女の望む形で殺して欲しい、と。

    身に覚えのある閉塞感が、徐々にアンと徳川への感情移入を促す。

    またお気に入りの作品が増えました。

    表紙は単行本の方が好きだったから、そこが残念でならない。

  • 大槻ケンヂの解説の、『おかしくて、バカみたいで、それから愛しくて、懐かしくて、つまり美しい』ってのを読んで、こいつ私の心読んだのかって思った。全く同じ感想であった。はちきれんばかりの自意識がするどくキラキラ輝いてるよう。あああ辻村深月の書く少年少女は何故こんなに自意識過剰で可愛いんだ。

  • 中二病同士の初恋はかくも面倒くさい、とは大槻さん名言です!

    自己意識が過剰で、傲慢だけど小心者で、本当の自分をわかってもらいたいけど、自分のことをさらけ出すことはできない。
    相手のことを内心では、ばっかみたい、と思いながら、その相手と上手くやっていくことの方が大事。
    ああ、私が中学に通っていた頃となにも変わらない。
    あの当時はあんなに思いつめていたのに、今ではもう微かな記憶しか残っていないのが本当に不思議だ。
    だから、面倒くさいのだろうなと思う。
    でも、その時はそれが世界のすべてで決して間違ってはいけないと思っていたのも事実だ。
    若いとはそういうことで、年齢を重ねるとは、こういうことなのだろう。
    あんな風に男の子と関われるのは特権なのだなと感じる。

    うーん、年をとるわけだ(笑)

  • 死や猟奇的なものに惹かれるリア充女子が、同じ嗜好の地味男子と自分を殺してもらう事件の相談をする。

    些細な事でクラスの立場が変わってしまう怖さがすごくよく分かった。いじめられている子の孤立する心理もよく分かる。
    でも周りに頼るという道を、プライドを優先して割とすぐに無理!と閉ざしてるところが孤立の理由だとすると、そこが子供なんだなぁと思う。選択肢の少なさが子供を感じさせる。

    痛々しい話だったなぁ、と思って読み終わり、あとがきを読んで大槻ケンヂさんの「中二病の初恋はかくも面倒くさい」という解釈に笑ったw
    ただただシリアスに読んでしまった自分もまだまだ視野が狭いなぁ、と反省。

  • 大人になって考えれば、付き合う人間は自分で決めればいいと考える。しかし、今考えればこんな下らないことが掛け替えないことだったんだなあ、としみじみした。
    そんな青春がキラキラしていたんだなあ、と。

  • 「これは悲劇の記憶である」
    冒頭に出てくる言葉。伊坂の「春が2階から落ちてきた」で始まる重力ピエロと同じくらい素敵な始まり。
    中身は中2の女の子のお話。あとで、昔の自分を回想するシーンがあるけど、あれすごくしっくりくる。やっぱりあの時期はそんなことを思いがちなのかなとも思ってしまった。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    クラスで上位の「リア充」女子グループに属する中学二年生の小林アン。死や猟奇的なものに惹かれる心を隠し、些細なことで激変する友達との関係に悩んでいる。家や教室に苛立ちと絶望を感じるアンは、冴えない「昆虫系」だが自分と似た美意識を感じる同級生の男子・徳川に、自分自身の殺害を依頼する。二人が「作る」事件の結末は―。少年少女の痛切な心理を直木賞作家が丹念に描く、青春小説。

    クラス内のヒエラルキーは些細な事で変動して昨日までの安寧が今日も続くとは限らないのが学校の恐ろしい所。上手い事渡って行く技術を持ち合せていなかった僕は、いずれにも属せずに苦労しました。この本はそんな理不尽な人間関係の坩堝たる中学校生活を思い出させてくれます。
    さらにこの主人公の女の子はトップクラスの中二病を発症している為、所謂死の持つ魅力に取り込まれて、誰よりも記憶に残る死に方を望んでいます。親が恐れるタイプの子供で僕も親だったらこれば厳しいなと思う。
    そしてその彼女と計画的な殺人を計画する徳川もまたそんな死に取りつかれた男子。多分もうちょっと自己顕示欲のある男子だとデスメタルの死体Tシャツを着たりしてドン引きされるのでしょうが、結局は運動も苦手な引っ込み思案の男子なので、せいぜい黒一色の恰好をするのが精いっぱいです。
    そんな二人が着実に死への計画を立てて行くのでした。大人から見ると馬鹿馬鹿しくて見ていられないのですが、中学校の時って人の顔色伺いながら生きている生徒の息苦しさは異常です。これは経験あるので良く分かります。死んだらチャラになる・・・大人になってもそう考える人は沢山いますね。

  • ママと、迂闊な私自身への怒りと後悔を、どう処理していいか分からない。
    →本当にそう。ものすごいぶつけようのない怒りと悔しさと屈辱に駆られる。

    なんでこいつら、こういう現実の話を嫌うんだろう。くだらないって、見下すんだろう。それはお前のリアルが充実してないから、聞きたくないだけだろうがっ。
    →徳川君に自分を重ねてしまった。

    躊躇う方がよほど恥ずかしいのだ。

    倖のことも、芹香のことも、私は多分、舐めていたんだ。取り返しがつかないほど、舐めきっていた。
    →ああ、これは、、、的を得てるなあ。綺麗に言語化された。

    物語の最後で「死なへんのかい!なんやこの大どんでん返しは!」って突っ込んでしまった。解説で途中からもしかしたらコメディーかもと思っていたと書かれてて、そこまで読み取れる人もいるんだと思った。芹香たちとの自己正当化の嵐の心理描写がとても滑らかに僕の頭に入ってきたので、個人的には芹香たちとのその後がもっと詳しく見たかった。

  • 他作品とのリンクは、『スロウハイツの神様』を読んでおいた方がわかるエピソードがちょっとあるというくらい。何が正解なのかわからない女子中学生同士の人間関係がうまく描かれているなぁと思った。ちゃんと話すのは中2の一時期以来、しかも痛い黒歴史を共有する者同士、なんだかもう恥ずかしいだけの関係かもしれないけど、ラストのあのやりとりから、またふたりが繋がれたら良いなぁ。

  • 厨二病乙です!!!

  • 人間っていうのはどういった形であれ「異常」を持っているんじゃないかな、と思った。

  • 辻村深月ファンとしては、物足りなかった
    想像通りに進んでいくストーリーと
    イマイチ入り込めない青春群像劇
    いつもはもっと入り込めるのに
    もちろん、平均的な小説に比べれば面白いんだけど

  • 久々に、読みたいけど、終わるのが勿体無い!と、思った作品でした。
    若くて、綺麗で切なくて儚い。そして、もどかしい。
    私にも少女Aとまでならなくても、こんなにイタイことに憧れた時代があったのを思い出し、重ねたりしました。
    そして、何より結末が気になって気になって…。きっと現実的に考えれば…でも、それを裏切って欲しい…なんて思いながら読んでました。
    結局はこれが現実かな…と思ったり。でも、もう少しこの先の2人を見ていたかったなとさえ思うほどの愛着がわいてしまいました。

  • 入り込みにくいままズルズル読み進めるうちにやって来た、最後のまばゆさは良かったです。

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「私を殺してほしいの」中学2年生の美少女・小林アンは、同じクラスの「昆虫系」男子・徳川にそう依頼する。ふたりは被害者と加害者として「特別な存在」となる計画を進めるが…。(解説/大槻ケンヂ)


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