革命の終焉 小説フランス革命 18 (集英社文庫)

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著者 : 佐藤賢一
  • 集英社 (2015年5月20日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087453171

革命の終焉 小説フランス革命 18 (集英社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • ミラボーもダントンもロベスピエールも死んだら、フランス革命は「終焉」なのだろうか。

  • かくして長い旅は終わった。フランスの歴史も革命の歴史もまだまだ続くが、佐藤賢一の異常に熱量の高い濃密な物語がまた一つ終わった。書いてもらえたことが嬉しいシリーズ。満足感とともに次は『黒い悪魔』を読もうと思った。

  • ロベスピエールが断頭台におくられ、革命は終わりを告げる。歴史的にはこのあとナポレオンの時代に。
    しかし、フランス革命が、近代国家で初めて共和政を実現した国民に残したものは大きい。

    風刺画が引き起こしたその後の状況は、自分たちが、自分たちの生活を守る主役であることを意識している様に感じた。

    翻って、日本では、一般の国民には、自分たちで自分たちの生活を守るという意識は薄いのかもしれない。

  • ロベスピエールの死を以て革命は終焉を迎えることになります。徳を説き、正しさを貫き、万民が認める清廉の士であった彼は、その死の間際に信じた人々からの裏切りに合い、最後の最後に人間の醜悪さを悟り、自分の錯誤を知って命を失うことになりました。前巻のダントン派の処刑時には、読者としてはロベスピエールやサン・ジュストの冷酷さに、不気味さや怒りを覚えていたというのに、どうしてこうもこの二人の死の場面を読むと哀しくなるのか……。これも全ては作者の腕前によるのでしょう。天晴れ。今度はナポレオンが始まるということで、これまた非常に楽しみで大期待です。

  • 左派エベール派と右派ダントン派を粛清したサン・ジュストたち。戦争での勝利も得てロペスピエールの独裁は順調にいくかと思いきや、やり過ぎを嫌う中道派との対立がます。革命疲れとも言うべき中でロペスピエールはダントン派の粛清を悔やみ、理想主義に傾いていく。中道派との妥協を強いられたサン・ジュストは融和演説を邪魔されると敢えて逆らわず、反動を許してしまう。ロペスピエールたちへの逮捕から処刑までの短い時間の中で、民衆の支持を失ったことをしるロペスピエール。ミラボーの言葉通り現実の人間を見なかったロペスピエールたちの理想主義の敗北。ポルポトを想起させる。最後に女囚たちのエピソードで締める。どんなに寒い冬でも必ず春は来る。人類史上最大の実験の壮大な失敗。それでも後世に与えた影響は巨大だ。身分制度の廃止、基本的人権、女性解放、選挙権、信教の自由、理性と道徳の称揚など。いくら正しくても、そこに生活がなければ人は付いてこない。反動は王政復古と革命勢力の激突から革命の鬼子としてナポレオンという怪物を生み出す。そしてアンシャンレジームは完全に消えて、時代は近代に入る。理性絶対、社会契約、自然法の啓蒙主義の時代から、感性や夢、恋、不安、自由、民族意識、エキゾチックなど人間性の解放と個性の重視を求めるロマン主義の時代へ。自己抑制と道徳的理性の強い人間を称える時代の最終形態ナポレオンの反対運動としての一面を持つロマン主義。だが、その中の民族意識の称揚が国民国家の母胎になった。人間が人間らしくあることを称える時代になり、さらに完全な人間性の獲得、宗教からの解放の先に写実主義が生まれる。

  • そして、誰もいなくなった。ロベスピエールの処刑でこの小説の幕は閉じる。革命の立役者はすべていなくなって、そして、誰もいなくなった。それでも、歴史は続く。終わりはないのである。

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革命の終焉 小説フランス革命 18 (集英社文庫)の作品紹介

ダントン、デムーランらの処刑後、公安委員会が分裂。逮捕されたロベスピエールが、ついに断頭台に──。革命は、この国を変えられたのか。歴史巨編、ついに完結! 毎日出版文化賞特別賞受賞作。(解説/中条省平)

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