クローズアップ (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 561
感想 : 40
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  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087453379

作品紹介・あらすじ

週刊誌のライターが殺害された。犯人は何者か。報道番組記者・布施と特命捜査係刑事・黒田の異色コンビが暴力団と政治家の黒い関係を追う! 大人気“スクープ"シリーズ第3弾!(解説/東えりか)

感想・レビュー・書評

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    「スクープ」シリーズ第三弾

    布施のひょうひょうとした行動から、スクープ&事件解決という鉄板のストーリ(笑)

    今回は、週刊誌記者が何者かに殺されます。
    たまたま近くで飲んでいた不正が事件直後の撮影に成功し、翌日のニュースで映像が流されます。
    一方、刑事の黒田は、谷口とともに暴力団の組員が殺害された事件の継続捜査を行っています。
    この二つの事件は?

    大物政治家のネガティブキャンペーン、地方ヤクザと政治家との絡み
    といろいろある中で明らかになる事件の真相
    という展開です。

    今回も布施は危険な領域まで踏み込んでいますが、それがまたうまく収まっている感じ(笑)

    そして、布施のジャーナリズムに対するコメントがまたよい。

    「俺たちが、政党や政治について批判するのは傲慢です」

    「偏った報道によって世の中が特定の方向に傾いていくのが気持ち悪いだけです」
    「誰がそれを判断するのです?」と問われて

    「俺ですよ」
    「そして、あなたです。鳩村デスクも、あそこにいるスタッフも、それぞれに判断するんです」

    これまた良かったです。
    お勧め

  • 布施さん、いささか出来過ぎじゃないの?と思うけど、これがこのシリーズの面白い所なので良しとします。

  • スクープシリーズ第三弾。ラスト50ページの展開はまさに急転直下、いや~堪能しました。

    第一弾以来、久々に布施が殺人犯と行動を共にしているというちょっぴり(?)危険な状況におかれ、それを追う鳩村、黒田と谷口、しかも追いかけるみちすがら飛行機での移動となり、もっとも危険と思われる瞬間、機上の人であるため現地の様子がわからないという、読み手もじれったいと思わせられてしまう展開。

    結局、最後は犯人確保、布施も無事だった、といういつものパターンではあるのですが、これまで布施が陥った窮地は必ず黒田が助け出す展開であっただけに、肝心の黒田が布施の側にいない状況で何事かが起こるのでは、と思わせる局面でした。

    脇を固めるいつもの登場人物たちも、もやは”安定”の感があり、安心して読み進めることができました。事件そのものも、今回は政治家がらみ、しかも布施や黒田が追う事件の犯人は実は意外な人物だった、というちょっとしたどんでんがえしもあり、真相に迫るおもしろさも感じることができました。

    そして、主人公である布施の、仕事をしていないようでしている、ライフワークバランスの対極ともいえる姿はある意味カッコイイと思わずにいられません。

    シリーズ最新刊「アンカー」にも期待。

  • 布施シリーズ。サクッと読めて、面白い。

  • 布施記者がいいね。ストーリーとしてはわかりやすい素直なもので物足りない感もするけれどドンドンと読み進めることができ堪能できた

  • 布施の底知れなさと人たらしぶりが、今作でも炸裂している。
    事件抜きに、布施に密着してみたいものである。

  • 今回はかなりややこしい展開でした。
    最後まで犯人がわかりません。
    政治と暴力団!怖すぎますね。
    布施さんはいつもどうりですが、黒田さんがかなりかっこよかった♪~(´ε` )
    次も期待です!

  • 今野敏のスクープシリーズ第三弾。
    新幹線での移動時に、ちょうどいい読み物。
    中身よりも、解説に、今野敏が音楽ディレクターとして働いていた過去を持ち、さらに「TM NETWORK」の前身「SPEEDWAY」を手掛けていたことが記されており、そっちのほうが印象に残った。

  • 「スクープ」シリーズ第3弾。読み易くどんどんいける。飄々としている布施の姿が心地よい。

  • 週刊誌の記者が何者かに殺された。偶然その場に居合わせた報道番組「ニュースイレブン」記者の布施は事件直後の現場撮影に成功、翌日のニュースで映像が流される。一方、継続捜査を受け持つ捜査一課の黒田はある暴力団の組員が殺害された事件を追う中で、記者殺害との奇妙な符合に気付く。しかし、二つの事件を繋ぐカギは踏み込んではならない聖域だったー。

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著者プロフィール

1955年北海道生まれ。上智大学在学中の78年に『怪物が街にやってくる』で問題小説新人賞を受賞。2006年、『隠蔽捜査』で吉川英治文学新人賞を、08年『果断 隠蔽捜査2』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞を受賞。

「2023年 『脈動』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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