スイーツレシピで謎解きを 推理が言えない少女と保健室の眠り姫 (集英社文庫)

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著者 : 友井羊
  • 集英社 (2016年10月20日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (358ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087455052

スイーツレシピで謎解きを 推理が言えない少女と保健室の眠り姫 (集英社文庫)の感想・レビュー・書評

  • 吃音の女の子(女子高生)が探偵役。ごく普通の青春日常の謎っぽい雰囲気は、古典部に近いかなぁ。古典部の方がキャラが立っている気はするが。あと比べるとしたらハルチカシリーズなんだけど、ハルチカほどテーマが黒くないので読みやすかった。そしてこの話の一番の大きな仕掛けについては、話題になっているだけあって素直に上手いなーと思った。これは「作者が読者に仕掛ける」タイプのトリックで、でもお話の中でもきちんとその仕掛けが衝撃の事実として存在しているのが素晴らしい。

    めっちゃどうでもいいことなんだけど、探偵役の女の子が主人公なので、どうしても謎を解いた時の文章表現が思わせぶりになっちゃうのが残念。こういうのって技術論になるのか構成論になるのかわかんないけど、一つの話ならどうとでもなりそうなのに、短編集とかシリーズ化しちゃうと難しいよなぁって。世の中の探偵モノの語り手が助手視点であることにはきちんと意味があるのだなぁと思わされる。

  • 高校生の菓奈は人前で喋るのが苦手。だって、言葉がうまく言えない「吃音」があるから。そんな菓奈が密かに好意を寄せる真雪は、お菓子作りが得意な究極のスイーツ男子。ある日、真雪が保健室登校を続ける「保健室の眠り姫」こと悠姫子のために作ったチョコが紛失して…。鋭い推理をつまりながらも懸命に伝える菓奈。次第に彼女は、大切なものを手に入れていく。スイートな連作ミステリー。

    「君に届け」かと思うくらい爽やかな。爽やかイケメン真雪。ツンデレお姫様悠姫子。元気いっぱい葵ちゃん。そして本作の主人公菓奈。彼女のまわりで起こる事件を解決していくのだが、高校生が持つ不安や結束力、そしていじめ。吃音である菓奈の体験は辛い。私にもよくわかり辛かった。彼女のあまーい成長譚ではあるので、救われる作品ではあります。

    肝心のミステリ要素に関してですが、スイーツに絡めてよくできているなという印象。物語に破綻なく、うまく焼きあがった作者の筆力を感じます。
    と、ページが進むと、とんでもなく大がかりなミスリードに気付かされます。私は仕掛けがあることは噂にしていた為、身構えていたのですが、なんとそれを上回る衝撃が押し寄せてきます。
    さらにです。最後のおまけで、読者を唸らせるトリック。これはもう虫歯になることが確実です。

  • まさかの展開に驚きました。

  • 例えるなら苺ショートくらいの甘さ。現象と人の思いが謎を作り出す。お菓子作りで閃きの才能を開花させたものの推理が言えない女子高生探偵…みんなで応援しましょう。ピニャータケーキのようなサプライズと、レモンケーキのような読後感が待っています。

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    高校生の菓奈は人前で喋るのが苦手。だって、言葉がうまく言えない「吃音」があるから。そんな菓奈が密かに好意を寄せる真雪は、お菓子作りが得意な究極のスイーツ男子。ある日、真雪が保健室登校を続ける「保健室の眠り姫」こと悠姫子のために作ったチョコが紛失して…。鋭い推理をつまりながらも懸命に伝える菓奈。次第に彼女は、大切なものを手に入れていく。スイートな連作ミステリー。
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    タイトルから、イケメンのスイーツ男子、真雪(まさゆき)くんが探偵役なのかと思いきやさにあらず。吃音のために人とコミュニケーションをとるのが苦手で、なるべく他人と関わらないようにしている女子の菓奈なのである。なぜか保健室登校の一つ年上の美少女・悠姫子さんと、真雪くんと、ある事件に関わったことからなんとなく保健室で話すようになり、それ以後、菓奈に謎解きの依頼が舞い込むようになるのだった。謎解きを別にしても、よだれが溢れるくらいおいしそうなお菓子がたくさん出てきて、それだけでも愉しめる。さらに菓奈のお菓子作りの上達や、お菓子に関わることからの閃き、そして真雪くんへの思いや、人間関係の変化など、見どころ満載の一冊でもある。最後に配された「おまけ」が微笑ましい。

  • スープ屋さんのシリーズの著者なので、それなりの安心感をもって読めました。が、主人公が吃音という設定ではなくても良いと思います。単に無口ってだけで良かったのでは。どれだけ勉強や取材をしたか分かりませんが、この病気はこうであると決めつけている浅慮によって傷つく人がいそうな気がします。あと、お菓子の美味しさが全く伝わりませんでした。スープはおいしそうなのに、残念です。

  • 聡明な頭脳と推理力を持ちながら、吃音というハンデのため推理の結果を伝えることが難しいというジレンマ設定がとても興味を惹きました。

    ただ、スイーツという要素は必要だったかな?という点は少し疑問に思ったり… 日常を舞台としたミステリとして成立させるための要素として、スイーツを一要素として取り入れたってことですかね?

    意外だったのはスイーツに関わる身近な、けれどあまり知らない化学的トリックがいくつもあったところ。スイーツに全く興味の無い自分も、スイーツに少し興味がわいてきちゃいました。

    そしてなにより、おまけエピソードのサプライズぶりが本作のハイライト。

    加藤さんがまさかの吃音症だったことと、それに基づくセリフ上のある仕掛けに驚いた後に、今さら主人公の過去話なんて… しかもわりといい感じに本編が終わったのに、おまけエピソードで語られる吃音になるきっかけ話なんて暗い内容だろうから嫌だなぁ… と思っていたら、まさかすぎる展開と素敵すぎる結末に仰天。

    もうその時点で★5と作者の他作品を買いにいくことが確定しました(笑) 油断しきっていたためか「ボランティアバスで行こう」なみの衝撃を受けてしまいました…

  • 2016/12/24宝塚西図書館から借りた。

  • 青春スイーツミステリ。
    製菓知識とパズルの相性が良いし『コンヴェルサシオンはなくならない』という章題が気が利いてるしタイトルに男子がいないことからもお分かりと思いますが菓奈と悠姫子がね、良くてね、最高……

  • 吃音のせいで人と関わることに臆病な主人公が、スイーツ大好きな男の子や保険室登校を続ける女の子などと関わるうちに変わってゆく青春ミステリ。
    少しほろ苦い部分がありながらも、基本的に優しい雰囲気の軽い一話読み切りタイプのミステリ…と思いきや。
    第6話の保険室登校をする女の子の過去話、そして最終話に明らかになるあるメインキャラの秘密に胸が締め付けられた。
    誰かをありのまま受け入れる、カテゴライズせずに。勇気を出して人と関わる、傷付くこともあるけどそれ以上に得られるものがあると信じて。
    そんな、大切だけど難しいことが丁寧に描かれた、良質な物語だった。続編が出たらまた読みたい。

  • 通常ならば食指が動かないようなタイトルの本なのだけれども、「吃音」の文字がふと目についてしまい、購入するに至ったのである。 
    何を隠そう私自身連発伸発難発のトリプルハイブリット吃音持ちであるからして、無視できなかったのである。 
    なので共感すること多数あるのであった。 
    お菓子作りを化学実験になぞらえられると、興味が出てきて試してみたくなるけど、なるだけなんだよなぁ。 
    主人公に黒い部分があるのがなかなか良いファクターになっている。 
    シリーズ化するのか分からんが、まぁ期待しないで待っていよう。

  • やっぱり優しい感じがするこの作者。
    スイーツ縛りですが、校内の謎解きを。

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