ハコブネ (集英社文庫)

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著者 : 村田沙耶香
  • 集英社 (2016年11月18日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087455144

ハコブネ (集英社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 伊勢崎さんの丁寧に過ごす様子は好きです。

    でも「お子さま」な私にはよく分からない少し難しい本でした。

  •  周りとのズレを感じる心をうまく処理できない「里帆」。それを「子供だから」と斬られたり、より世界から遠い別の女性に遭遇してみたり。他者を枠に嵌める暴力も、自分を枠に嵌めようとする痛ましさも描かれている。
     『コンビニ人間』のような手加減無しのどす黒さはなく、優しさを感じる。

  • セックスが苦痛だという女性が自分の居場所を見つけようと苦悩する。性的嗜好は人様々だろうが、それがさらに多様化していくのであろう未来を予言するような作品。

  • 19歳の里帆は自分の性別を決めかねている。
    だから身体の発達じゃない、自分の意思での「第二次性徴」を成功させるのだ。
    自己の欲望の対象が分からず
    孤高にもなれず
    自分の形を形容する言葉がどこにもなくて。
    雁字搦めで息苦しい誰かの為に持ち寄れる自由があるのだと、そう思った。

  • 再帰性というか脱構築の典型のような物語。村田沙耶香の他の作品がそうであるように、「性」に対しての内在的構造を再帰的に問いかけ続けている。でもこの物語は今まで以上に直接的。

    人間らしさとは虚構なのだろうか。私たちが感じる喜びとは結局「おままごと」から逃れることはできないのだろうか。宮田真司のいうように「あえて」選択することででしか、私たちが仮初めでも人間らしくあり続けることは難しいのだろうか。信じるということとは別に、確かなものがほしくなる。


    17.7.9

  • うーん。。
    村田さやかにしては今ひとつパンチが足りない。
    燻ってる感じ。
    屋上のシーンは好き。

  • 女の子か男の子じゃないといけない?
    固定概念なのか.
    何者かでなければいけないことが、若い柔らかいこころを追い詰めていくんだな.
    夜風に吹かれてて解放されててほしい、ずっと.

  • どんなに好きな男とでもとにかくセックスが苦痛で自分の性別・性的嗜好について悩む19才フリーターの里帆と、自分は「星の欠片」で人間ではなく物体であると認識しているがゆえに人間とのセックスに何も見いだせない不思議ちゃん系自然体社会人31才の知佳子の章が交互に描かれる。二人を繋ぐのは、知佳子の幼馴染で非の打ちどころのない「女性」である椿。

    題材からもっと痛々しい話かと思いきや、「第二次性徴からやり直す!」と、まるで思春期まっただ中な里帆の迷走っぷりが意外に明るく(いや本人は深刻なのだけど、向き合う姿が前向きという意味で)、マジョリティ代表として登場する椿は里帆に辛辣ながらも向き合ってくれるし潔いし、不思議ちゃんだけど肩の力の抜けてる知佳子のキャラはギリギリで痛い系までいかず読んでるほうも楽ちんなので、村田沙耶香独特のねっとりした女性同士のイヤな感じが思いのほか残らず基本的には気持ちよく読めた。

    ラストも意外にも前向き。椿に「誰も乗らないノアの箱舟。誰もついてこないハーメルンの笛吹き」と言われた里帆は迷走しながらもけして諦めないし、知佳子も独自の答えを見つける。結局性別および性的嗜好にマジョリティもマイノリティもないし、100人いれば100人分の性別や好みがあるんだから無理して誰かに合わせる必要なんかないよ、という大変ポジティブなメッセージが伝わってきます。

    それにしても知佳子すごい。ここまでいくとスピリチュアルとか通り越して一種の超変態とでも呼びたいところだけど、それが彼女の性の在り方なのだからきっとこれはこれで誰も否定したりするべきじゃないんだろうな。

  • 見事

  • 2017.1.9 2
    千佳子が印象的だった。
    ルール作り、こういうものだという教科書がある。

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ハコブネ (集英社文庫)の作品紹介

自らの性に疑問を抱く里帆、女であることに固執する椿、生身の男性と接しても実感を持てない千佳子。三人の交差する性はどこへ向かうのか。第155回芥川賞受賞者による渾身の長編小説。(解説/市川真人)

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