岳飛伝 8 龍蟠の章 (集英社文庫)

  • 59人登録
  • 4.00評価
    • (3)
    • (9)
    • (3)
    • (0)
    • (0)
  • 4レビュー
著者 : 北方謙三
  • 集英社 (2017年6月22日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087455991

岳飛伝 8 龍蟠の章 (集英社文庫)の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 「おまえや梁山泊の力で、なんとか俺は立った。これからも立ち続けているつもりだ。おまえには、迷惑な話だろうが」
    「南宋を、南から牽制している形だ。岳家軍の存在は、小さくない」
    「まだ小さいさ」
    「そうだな。中華を統一するには、砂の一粒にもなっておるまい」
    「中華の統一か」
    「梁山泊は、それを認めるぞ。あそこは水みたいなものだ。おまえは器を作ればいいのだ。金国も南宋も、そうなることを恐れている」
    「俺は」
    「独立不羈。それはわかっている。それでいいのだ。器がよければ、水はその中にきれいに収まる」
    「金国はともかく、それは南宋でもできることではないのか」
    「できんさ。秦檜という男は、南宋を器にし、同時に水にしようともしている」
    梁山泊は器など考えていない、ということなのか。(128p)

    梁興という「商人」の言葉でももって、初めて、梁山泊と岳飛との連合の展望が開けた瞬間だった。結局、第三者の眼が必要だったのだ。この遥かなる「理想」を言葉にするには。今気がついたが、梁興という名前には、梁山泊を興すという意味があった。

    南で、戦争の端緒が開かれ、東で、海戦の端緒が開かれる。

    「侯真殿。戦になれば、そうたやすく勝敗は決しない、と私は思うのです。何度か決戦をしても、それは決戦になり得ない。戦が起きる地域が広すぎるのです。しかし私は、その広さが梁山泊を利する、と考えてはいるのです」(308p)

    宣凱は、恐ろしいほど鋭く情勢判断をしている。呉用やましてや楊令のような鋭さを、わざと外しながら、王貴や張朔と共に、梁山泊を動かす。世代交代とは、こんな風にやるのか。羨ましい。

    嵐の前の静けさ。深慮遠謀の巻であった。

    2017年7月2日読了

  • 南の地で岳家軍が再興され、南方を手に入れて国力を強化したい南宋と衝突する。
    秦容も守りを固めるため調練を始める。
    南方での動きが多かったが、南宋水軍の動き、金の物流支配への動きもあり、これから話が大きく動き出す予感のする巻だ。

  • とうとう、金国と南宋が手を組んで梁山泊と岳飛をつぶそうと手を組んだ。既に南宋水軍が梁山泊の交易船を襲う。
    さて大きな戦いが今から始まりそう。面白くなってきました。南では秦容の国がどんどん大きくなって村から町へなってます。そこも新たに戦場になるか。

  • 自分的に、シリーズ初の満点以外を献上。別に今回が特別に質が低かった訳ではなく、本当に満点か?ってところで自問自答した結果。ここまでを踏襲する展開で、ここ最近感じていた、エピソード毎の粒の小ささは相変わらず。最初の面子が魅力的過ぎたのかな。バスケのドリームチームみたいなもんか。あと、これは本編とは関係ないんだけど、最後の解説、ネタバレしてしもとるやん。ええんか、これ?史実との照合は気になるところだから、それについて書いてあったのは良かったけど、勢い余って今後の展開にまで口が滑ってしまってる。ちょっと気になってしまいましたんで。

全4件中 1 - 4件を表示

北方謙三の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印

岳飛伝 8 龍蟠の章 (集英社文庫)はこんな本です

岳飛伝 8 龍蟠の章 (集英社文庫)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

岳飛伝 8 龍蟠の章 (集英社文庫)の作品紹介

岳家軍を再興した岳飛を南宋軍が狙っていた。西遼では耶律大石が死に、秦容は小梁山を10万人規模に拡大することに尽力。そんな中、韓世忠が突如、梁山泊水軍を襲った。(解説/川合章子)

岳飛伝 8 龍蟠の章 (集英社文庫)のKindle版

ツイートする