岳飛伝 十三 蒼波の章 (集英社文庫)

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著者 : 北方謙三
  • 集英社 (2017年11月17日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087456592

岳飛伝 十三 蒼波の章 (集英社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 「一度だけ、申し上げておきます、総帥。大きな戦いの前ですし」
    戦死するかもしれないので、言っておくということだった。秦容は、黙って次の言葉を待った。
    「俺はここへ来て、よかったよかったと思っています。できるだけ、心を動かすまいとしてきましたが、人が生産をして生きていくことが、これほど素晴らしいと、ここへ来なければわからなかったでしょう」
    恒翔が、ちょっと笑顔を見せ、腰を上げた。
    秦容も、立ちあがった。
    「礼を言う、恒翔。この地で、森を拓き、土を耕しながら、自分はここでなにをしているのだ、と何度も考えた。これでよかったのかと。いま、おまえはこれでよかった、と言ってくれたような気がする」(227p)


    戦いが少なくなって、面白く無くなった。と感じている読者は多いと思う。けれども、町つくり、国つくりを戦いだとするならば、岳飛伝は、大きな戦いの連続であり、間違いなく岳飛ではなく、秦容がこの作品の主人公だった。楊令が始めた国つくりを、長いことかけて、梁山泊の若者や岳飛たちが、反芻して作り上げていった。岳飛伝とは、そういう物語である。


    替天行道も盡忠報国も、「民のための国をつくる」その一点で、結局は同じだった、と秦容と岳飛が話し合う場面がある。


    大きな戦いの前に、この大河物語のテーマがさりげなく示される。


    2017年11月読了

  • 海では李俊が、南宋では燕青が、北では史進が動く。
    梁山泊の重鎮のそれぞれの想いが行動に重なる。
    西遼でも変化が始まった。
    そして、金と南宋との戦い。
    東西南北で動き出した嵐は、中央に向かってどの様に動くの?その嵐の中を梁山泊の勇者達はどう動くのか?
    大水滸伝の中の時代が走りだそうとしている。

  • リシュンが切ない。シシンとともに最古参で、いよいよ死に場所が与えられたかと思うたびに見事に切り抜けて、いよいよ第一線を外れ、赴いた先は想い人ある日本。せめてもの静かな余生かと思いきや、かの女性は既に亡いという。切な過ぎました。残すところ遂にあと4冊。中原の動きも活発になってきて、いよいよ大団円に向けての佳境といったところでしょうか。

  • さ、岳飛と秦容が南宋にけんかを売りに行くまで。金は帝がどうしても南宋に戦争を仕掛けたいところだが、上手く負けて方々の体で敗走。 さて梁山伯と金と南宋の三つどもえのの戦いは決着が付くか。

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岳飛伝 十三 蒼波の章 (集英社文庫)の作品紹介

岳飛は南宋軍の侵攻を退け、秦容軍と連携しての北上を模索。水軍の李俊は、南宋水軍へ放棄した沙門島の奪回に成功。金国の海陵王は大軍で子午山を挑発したため、史進の逆鱗に触れ──。(解説/小山進)

岳飛伝 十三 蒼波の章 (集英社文庫)のKindle版

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