笑う招き猫 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087460063

作品紹介・あらすじ

男と並んで愛誓うより、女と並んで笑いを取る、それが二人のしあわせなのだ!駆け出しの漫才コンビ、『アカコとヒトミ』。超貧乏で彼氏なし、初ライブは全く受けずに大失敗。おまけにセクハラ野郎の先輩芸人を殴り倒して大目玉。今はぜんぜんさえないけれど、いつかはきっと大舞台。体に浴びます大爆笑-。夢と笑いとパワーあふれる傑作青春小説。第16回小説すばる新人賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • 著者のデビュー作で第16回すばる新人賞受賞作。新人女性漫才コンビが活躍するエンターテイメント。序盤は言葉の選び方や食事エピソードが続く構成などデビュー作らしく何となく固さが素人目にも感じられた。しかし、いったんエンジンがかかると主人公二人と共にストーリーが流れ出す。登場人物も多種に考えられている。気軽に読める秀作。おすすめ。

  • 百八十センチ超えのヒトミ。ポッチャリのアカコ。二人合わせて『アカコとヒトミ』。そう、彼女らは漫才師。

    波瀾万丈な人生があるわけではない。心臓を掴まれるような緊張感があるわけでもない。嘆息するような人生の教訓があるわけでもない。ただ漫才に人生をかける二人の、単調で、ちょっぴり刺激的な毎日を描いた作品。山本幸久さんの処女作であり、原点。何気ない毎日のお仕事の中に潜む幸せを思い出させてくれます。

  • 道の途中、夢の途中こそが人生なんだと思える一冊。
    その途中を共に過ごせる相手というのは本当に貴重。

    ヒトミとアカコ、苦悩を抱えていても舞台に立つ二人の姿がカラっとしていて気持ちのいい一冊。
    人生どうなるんだろ?そんな迷いや今の環境への不安を感じた時、気持ちを軽くしてくれる一冊です。

  • 駆出しの漫才コンビを描く。
    泣いて笑って、そりゃ元気ですわ。アカコの唄う歌は聞いてみたい。
    日頃テレビで見るお笑い芸人も、こういう時期を経ているのかなと考えると、芸の道というのは一筋縄ではいかないと神妙になってしまった。
    彼女たちの漫才を現実の舞台で見てみたい。

    あとがきの片桐さんは、もう自由やねw

  • 小説すばるの受賞作品。
    どんなものかと読んでみました。

    自分たちのやり方でお笑いの道を歩もうとするあかことひとみが
    変わっていく環境にとまどいながらも前に進んでいくお話。

    「芸人交換日記」の舞台映像を観たあとに読んだため、なんだか物足りなさもありましたが、コンビを組むってと容易に出来ることじゃないと感じました。

    最後の解説、片桐仁の文章を読んであらぶり具合に笑いました。

  • 女の子の漫才コンビの話。
    二人のブレなさ加減、逞しさにすっきりした。
    驕れるものは久しからずっていうところもあり、ふふと笑った。

    • kuroayameさん
      レビューを拝見させていただき、本の面白さが凄く伝わってきました(=^ェ^=)。
      いつも拝見させていただきありがとうございます\(^o^)/。
      レビューを拝見させていただき、本の面白さが凄く伝わってきました(=^ェ^=)。
      いつも拝見させていただきありがとうございます\(^o^)/。
      2012/11/24
  • 凹凸から読み始めてデビュー作にもど
    りした。読後の清々しさは一緒だね(^^)デビュー作らしい感じはあるけど、山本さんのペーソスは大好きです。

  • 28歳の女性漫才コンビ。テレビに出たいわけじゃなく、しっかり漫才をやりたいという2人。漫才も楽しいが、ふだんの会話が面白い。突然、歌い出したりもする。さらに彼女たちを取り巻く人たちも、それぞれに個性的。特に頼子さんが素敵。コンビの1人が自転車で走り回る地域が、私の活動範囲に重なっていることもあって、よく知っている地名が出てくるのも嬉しい。続編はないんだろうなぁ。でも、この後の彼女たちも見てみたいなぁと思う。

  • 後半が少し息切れしてしまった感がある。
    でもこういう話は嫌いではない。
    人物の掘り下げ具合が程々だったのは好評価だと思う。

  • この本はツボにはまった。一気に読了。漫才の描写も秀逸でくすっと笑ってしまう。

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著者プロフィール

山本幸久
一九六六年、東京都生まれ。中央大学文学部卒業。編集プロダクション勤務などを経て、二〇〇三年『笑う招き猫』で第十六回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。ユーモア溢れる筆致と、魅力的な登場人物が読者の共感を呼び、幅広い世代から支持されている。主な著作に『ある日、アヒルバス』『店長がいっぱい』『大江戸あにまる』『花屋さんが言うことには』『人形姫』などがある。

「2023年 『あたしとママのファイトな日常』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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