第三の時効 (集英社文庫)

  • 4653人登録
  • 3.98評価
    • (690)
    • (790)
    • (646)
    • (27)
    • (8)
  • 576レビュー
著者 : 横山秀夫
  • 集英社 (2006年3月17日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (424ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087460193

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

第三の時効 (集英社文庫)の感想・レビュー・書評

  • 日ごろユルイ感じの本ばかり読んでいるから、たまにこういう本を読むと気持ちが引き締まる。
    駆け引きにドキドキして読んでると、あっという間に6編読み終わってる。
    章ごとにひとつの事件があるから短編みたいな感覚で読めて、読書の時間がなかなか取れない人にも読みやすい。
    中でも面白かったのは「ペルソナの微笑」。
    この章の主人公、矢代の怒りがとても悲しく表現されていて、印象的。

  • 時効完成を題材にした作品は沢山ある。「時効完成の数分前に逮捕」。たしかに面白い。
    しかしその設定には根本的な問題がある。時効完成の数分前に被疑者を逮捕できたとしても、その数分後、つまり時効完成の瞬間には釈放しなければならない。公訴時効というのは逮捕できる期限ではなく、起訴できる期限だからだ。期限までに起訴できなきゃ、つまり裁判が出来なきゃ、結局それは犯人の勝ちだろ...。
    そんな冷めた私が、思わずのけぞったのが表題作だ。私のように「時効モノ」に冷めた目線を向けている方にこそ、この作品は面白いと思う。
    他の短編も逸品揃い。お勧めしたい。

  • これはもう言葉ではなく、
    「現(うつつ)」そのもののようだ。

    警察小説っていうものへの偏見が吹っ飛んだ。
    どこまでも濃く・深い人間描写。
    話なんかどうでもよくすら思えてくる。
    ただただ、この人たちをもっと見たい。
    それくらい「人」に惹きこまれる本。

  • 饒舌すぎず、クールすぎず。
    裏表紙にあった「硬質なエレガンス」との表現になるほど!と思った。
    特に、刑事たちの人物像がおもしろい。
    1班の朽木は過去の重りをむしろ大切に守っているかのようだし、冷血といわれる2班の楠見にはまだまだ奥に何かありそうである。
    そうか、男たちの矜持か…。

    シリーズ第一弾ということなので、他の刑事たち含め、今後もっとあぶり出されてゆくのかもしれない。

  • ミステリの興趣と男の激情が短い中にギチッと詰まった粒揃いの名作。

  • 時効が迫りつつある事件を追っていくF班を舞台に、真相などを突き止め、事件の真意を問うていく物語。短編集であるが、どの話も事件が起こった背景には様々な感情や人間模様がうずまき、人間関係もちょっとしたことでもつれて事件に発展してしまった悲しさを感じる。真相がどうなのかの意見の相違によって衝突したり、真相究明のためのアリバイなどの着眼点と、捜査班の執念から見えた事件の真実解明への展開は見事についていると感じる。操作する中で猜疑心や疑り深さ、ライバル心に火をつけたという所もあるが、捜査班の一致団結さも感じられた。

  • やはりこの作者、大好きだ。それぞれの課がお互い張り合って、面白い!男の仕事という感じが滲み出ていい!

  • 個人的に警察小説のベスト。

  • 10年前に文庫化、単行本で出版されたのはさらにその3年前という“F県警強行犯”シリーズ第1弾。有能だけどとてつもなく扱いにくい曲者ぞろいの強行犯捜査課各班の面々。6話から成る連作短編集である本作は、1班の朽木、2班の楠見、3班の村瀬、各々の部下たち、そして曲者たちを仕切る立場にある田畑の目線で描いています。それぞれに性格も仕事のやり方もちがう彼らは、協力するどころか、他班を出し抜こうと思いをめぐらせることもしょっちゅう。反目し合う彼らを見て、たまに憎らしくてたまらなくなる田畑に人間味があって良し。ひとつひとつの事件が解決されてゆく過程も非常に読み応えがあります。10年以上前の発行だというのに、少しも色あせていません。

  • 警察署内の人間関係と事件解決の展開を絡めているのがうまい。

  • 内容紹介

    04年「このミス」第4位の名作! 時効の発生は事件発生から15年。しかし容疑者が事件後海外に滞在したため、7日間のタイムラグがある。F県警はこの間に容疑者を追いつめようと…。サスペンスとドラマ、警察小説の傑作連作集。

    内容(「BOOK」データベースより)

    殺人事件の時効成立目前。現場の刑事にも知らされず、巧妙に仕組まれていた「第三の時効」とはいったい何か!?刑事たちの生々しい葛藤と、逮捕への執念を鋭くえぐる表題作ほか、全六篇の連作短篇集。本格ミステリにして警察小説の最高峰との呼び声も高い本作を貫くのは、硬質なエレガンス。圧倒的な破壊力で、あぶり出されるのは、男たちの矜持だ―。大人気、F県警強行犯シリーズ第一弾。

    内容(「MARC」データベースより)

    F県警捜査第一課。一班の朽木。二班の楠見。三班の村瀬。一筋縄ではいかない強行犯の刑事たちが、覇権を激しく競い合い、難事件に挑む! 非常で独断的な男たちの感動的なドラマを描く本格警察小説。テレビ化決定。 --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

    著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

    横山秀夫
    1957年東京都生まれ。上毛新聞社記者を経て、91年「ルパンの消息」が第九回サントリーミステリー大賞佳作となり、独立。98年「陰の季節」で第五回松本清張賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    目次
    沈黙のアリバイ
    第三の時効
    囚人のジレンマ
    密室の抜け穴
    ペルソナの微笑
    モノクロームの反転

  • 捜査1課ものなので、殺人事件ばっかり。
    たまにほっこり(?)あり。読みごたえ抜群でした。
    半落ちとか、面白いけど長くて疲れる…というときには、こちらの短編集のほうがいいかもしれない。

  • 最高。すごく良く出来てるなぁとびっくりしてしまった。この本を読んで以来、横山秀夫にめちゃくちゃハマりました。

  • 面白かった。短編一つ一つが洗練されてて、登場人物も個性があり、一気に読んでしまった。最近読んだ推理小説ものではピカイチ。

  • 短編の名手というだけでは、物足りない。
    完璧な小説があれば、この作品のことなのではないかと思える。

    ミステリファンには有名なF県警強行犯シリーズの第一作だ。表題作の「第三の時効」のみ再読なのだが、初読時の衝撃は色あせていなかった。そればかりか、これに匹敵する作品ばかり詰め込まれた短編集だった。
    切れ味鋭いプロットに何度うならされたことか。
    練られた人物造形も物語に厚みをもたらして、短編を読んでいる感じがまったくしない。

    どんでん返しの衝撃の連打に、頭と体は痺れさせられた。
    とにかくすごい。

  • とても面白かった。姿形の見えない本で人間性のみしかわからない中、登場人物のファンになるという稀有な体験ができた。初めての体験!

  • 素晴らしい。刑事の悲哀が鋭く描かれている。短編集だがすべての話しが秀逸。手元に置いて何回も味わいたい本。

  • こちらはF県警短編シリーズ。警察小説としては王道の刑事もの。県警本部強行捜査一課の一班、二班、三班それぞれの活躍、各班班長の個性と各班間の強烈な競争意識、その班をまとめる捜査一課長の悩みなどが各短編に生々しく描かれ、その登場人物達が重なりつつ進行。そのような警察内部の描写が楽しめるだけでなく、各6編の短編自体が、登場人物の人生と事件が絡まった秀逸なミステリー仕立てに出来上がっている。短編ミステリー集として読みやすいだけでなく、各回の主人公が毎回入れ替わっていく連続ドラマのような仕立てが絶妙で、大変面白い。

  • 短編集。
    『ペルソナの微笑』、『モノクロームの反転』が好み。
    『ペルソナの微笑』子供の頃に知らぬ間に利用されていたら……。それに気づいたときのショックは計り知れない。
    『モノクロームの反転』思い込みで判断しないことやなぁ。

  • ミステリの皮を被った人間ドラマ。ガチガチのミステリが読みたい人には少し期待はずれになるかも(かくいう私がそうでした)。しかし出てくる登場人物たちが誰しも強烈な個性を持っていて章を進めるごとに惹き込まれていきます。これ映像化したら面白いだろうなぁと思ってたらもうしてたんですね…さすがです。

  • 池上さんが解説であげている翻訳ミステリの類似作をほぼ読んでいるので目新しさはなかったものの、ゆるりと警察組織のお仕事小説を楽しんだ。
    翻訳読みにとっては邦文の登場人物って覚えにくいなw

  • F県警強行犯係の話。
    3つある班は互いにライバル視し犬猿の仲。班の中でも出世争いで競い合う。

    ギスギスした人間関係と事件の謎の部分が上手く説明されていて、犯人が分かる瞬間はちょっとしたことだけど、それに向けて話の緊張感が限界まで高められているところがすごい!
    そのちょっとした変化、出来事がどれだけ重要かが分かり易く、でも謎は簡単に先読み出来ない仕組みになっていてとても面白かったです‼︎

    読み応えがありましたー(´∀`)

  • 横山秀夫さんの「第三の時効」読了。F県警捜査第1課の班長「朽木、楠見、村瀬」が競い合う強行犯シリーズ第1弾。全6編から成る連作短編集。同時期に発生した3件の殺人事件を性格異なる班長が捜査、犯人逮捕に繰り出す。。面白かった!3班の熱い手柄競争、部下の詳細な心理描写、時折みせる人情味など、短編だけど読み応えたっぷり。個人的には標題作の「第三の時効」「囚人のジレンマ」「ペルソナの微笑」が良かった。前評判通りの面白さ。最初の1行から引き込まれます。オススメ♪

  • 横山秀夫の短編集。クライマーズハイくらいしか読んでいなかったけど、なかなか面白い。
    警察小説を読み始めようと思いました。

全576件中 1 - 25件を表示

第三の時効 (集英社文庫)に関連するまとめ

第三の時効 (集英社文庫)を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

第三の時効 (集英社文庫)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

第三の時効 (集英社文庫)を本棚に「積読」で登録しているひと

第三の時効 (集英社文庫)の単行本

第三の時効 (集英社文庫)のKindle版

ツイートする