第三の時効 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 7345
感想 : 780
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  • Amazon.co.jp ・本 (424ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087460193

感想・レビュー・書評

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  • 刑事の世界は現実もこんな感じなのだろうか。
    スゴい世界だ…。

  • 再読。米澤穂信さんのお勧めにもなっていたのでまた読むことに。やっぱこのシリーズというか、続編は2篇出てるだけで本になってないそうなので残念だけど、この個性的な3人の班長の話は本当に印象的。こんな優秀な人間がいるのか。でもそうでなければ刑事なんて務まらないのか。やっぱ横山秀夫は面白い。全部読み返したい。まだ読んでないのもたくさんあるし。ほんと時間がいくらあっても足りないくらいだ。

  • ある県警の捜査一課が舞台の6つの短編からなる小説です。

     自分がこの本を読もうと思ったキッカケは、テレビでこの小説が原作のドラマを見たからです。
     自分が見たのは、「第三の時効」と「モノクロームの反転」でした。調べると、「沈黙のアリバイ」もドラマになっているようでした。
     ドラマでは、第一班の班長の朽木さんを中村トオルさん、第二班の班長を松重豊さん、第三班の班長を岸谷五郎さんが演じていました。
     個人的には、「囚人のジレンマ」が好きです。

     横山秀夫さんの小説は好きでよく読みますが、やっぱり「半落ち」がいいですね、小説も映画も。

  • 面白かったです!
    横山さんの書く文章は、分かりやすくて無駄がないなぁ
    固い文章、警察組織のギスギス感、
    犯人を追い込んでいく男達、仕事に生きている男達の眼差しを感じます

    第三の時効とペルソナの微笑みが好きでした✨✨

  • 小説だから事実とは異なるのだろうが、警察物に描かれる警察というのは、班同志が互いに歪み合い、出し抜きあう、戦国時代の武士集団みたいなもので、知略、謀略をもって敵を討つ、武芸者(刑事)が登場する。三つの短編に登場する刑事にはそれぞれ強烈な個性があって、互いに力をあわせるよりも、大将首をあげることに命をかけるようで、要するに時代小説なのだと思い当たった。F警察署シーリズの1作目であるらしいが、単なる登場人物の紹介をはるかに超えたおもしろさがある。

  • 横山秀夫氏のよる作品。

    2006年3月25日第1刷。
    2003年2月集英社から刊行された「第三の時効」を
    文庫化にあたり、加筆修正したもの。
    初出は小説すばる
    沈黙のアリバイ・・2001年9月号
    第三の時効・・2002年2月号
    囚人のジレンマ・・2002年4月号
    密室の抜け穴・・2002年7月号
    ペルソナの微笑・・2002年9月号
    モノクロームの反転・・2002年11月号
    どの話も奥が深く且つ繊密である。
    短編としてではなく、構成をさらに整え
    長編として十分に通用する密度だと感じた。
    この高品質な所が横山秀夫なのだと思う。
    これまでに64、クライマーズ・ハイを読んだ。
    ひとつ一つの作品のレベルが高いのだ。
    池上冬樹氏の解説でも納得がいったのだが、
    各班長、1班の朽木、二班の楠見、三班の村瀬
    課内の覇権争いが垣間見える部分が面白い。
    特に冷徹な仕事ぶりの楠見が刑事ドラマなどには
    登場しない冷徹な仕事ぶり。
    部下からも嫌われる公安あがり。
    女性には特になぜか厳しいあたりをする。
    たぶん続編があればそのあたりも書かれることも
    あったのだろうが、F県捜査班シリーズはD県警シリーズに比べるとあまり書かれていないようだ。
    本書のタイトルにもなった第三の時効はまさかの連続で
    面白かった。
    特に起訴したのは武内利晴じゃないと楠見が述べた場面。
    戦慄したとしか言いようがない。
    囚人のジレンマで定年間近の伴内に花をもたせよう、
    手柄をたてさせようと一班の朽木、一班の連中、三班の村瀬の阿吽の呼吸とも表現できるやり取りは良い。
    F県警捜査一課の砂漠に水も緑もあったと。
    ただその中でも相変わらず冷血な楠見・・・
    四人で囲むようにつきまとわせ、公務執行妨害を誘発して逮捕する腹、暴走。
    上司の田畑に言い放った ポリグラフは嘘をつきませんよ
    なんちゅー刑事や・・

  • さすが、警察小説、横山さん
    3人の班長、課長、皆さんそれぞれくせがあって、かっこいい。

  • 6作品収録
    F県警強行犯のお話
    いずれの事件も終盤の追い込みがすごかったです
    各班の班長たちが優秀すぎです
    早く続編でないかな

  • 私が初めて読んだ横山氏の本がこれ。それまで警察小説は苦手だったが、これで苦手意識が払拭できた1冊。短編集とは思えない読み応えでとても面白い。特に犯人逮捕が皆を不幸にしてしまうのか?という『第三の時効』、ラストにかけての怒涛の展開に息をのむ『ペルソナの微笑』がお気に入り。県警班長達のキャラも強烈。1班の朽木さん、3班の村瀬さんは怖カッコいいけれど、2班の楠見さんは本気で怖い....

  • 面白かった。三人の個性強い班長好き。一番良かったのは「囚人のジレンマ」。課長が優秀過ぎる部下への複雑な気持ちを抱え、記者と駆け引きをしながら、捜査一課の退官間近の刑事への花向けを悟る。ドラマにして見たくなった。続編もあるようなので探してみよう。

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著者プロフィール

1957年東京生まれ。新聞記者、フリーライターを経て、1998年「陰の季節」で松本清張賞を受賞し、デビュー。2000年、第2作「動機」で、日本推理作家協会賞を受賞。2002年、『半落ち』が各ベストテンの1位を獲得、ベストセラーとなる。その後、『顔』、『クライマーズ・ハイ』、『看守眼』『臨場』『深追い』など、立て続けに話題作を刊行。7年の空白を経て、2012年『64』を刊行し、「このミステリーがすごい!」「週刊文春」などミステリーベストテンの1位に。そして、英国推理作家協会賞インターナショナル・ダガー賞(翻訳部門)の最終候補5作に選出される。また、ドイツ・ミステリー大賞海外部門第1位にも選ばれ、国際的な評価も高い。他の著書に、『真相』『影踏み』『震度ゼロ』『ルパンの消息』『ノースライト』など多数。

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