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みんなの感想・レビュー・書評
ねっとりじっとりとした怖い話。とかく男女の情念がじわじわと怖いです。たぶん官能小説と言うこともできそうだけど、色っぽさよりも禍々しさの方が強いです。現実と虚構、現実と幻想のあやふやな境界線も恐怖のもと。とりたてて事件などが起こるわけではないのだけれど、底知れない狂気を感じます。
そんな中、ラストでようやく明かされる真相には驚くとともに、妙に納得。深くて濃い世界観にどっぷりです……。
旅館の客である女小説から盗んだ小説の切れ端。それを読み、狭く薄汚れた室内で性行を繰り返す僕と姉さん。時折現れる恐ろしい身なりをした演説家の男や、ねっとりとしたいやらしい文章がその二人だけの秘密を引き立てます。姉さんと僕の正体が意外でした。
この人の作品を官能小説とは呼びたくない。
あくまでも「エロ」だから。
甘美で淫靡なエロ小説と言いたい。
しかしながら、
そういった性描写を抜きにしても、
岩井志麻子の書く文章に魅せられる。
エロいねー。会社帰りに読み始めようと思ってたのに、今朝、電車が人身事故で止まってたから、駅のホームで読んじゃった。朝から濃いよ!(笑)<br>
内容がねっとりしているのと、文章が濃厚なのとで、文庫本の厚さの割にはボリューム感があってお得(?)です。ラストにはびっくりですが、個人的には興醒め。いきなり説明口調になる登場人物と、とってつけたような「流刑地」。若干構成には難ありかも。
「自暴自棄にも似た喧騒と薄青く澄んだ寂寞の、短かった大正時代」取って代わって「モダンライフ」の追求、「昭和」。
近親相姦も御手の物。
交わればいつか御手の者。
これ程、志麻子の言葉に心振るわせた事は無い程の名演説。
暗くて、エロくて、湿った愛憎。
ホラー要素は弱めですが、姉と弟の近親相姦。異国の地での不倫、そして殺人。相変わらずねっとりとした世界です。湿度高い時期に読むと暑苦しさ倍増だ。






