- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087462159
感想・レビュー・書評
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やっぱりこれは空前絶後。だって、未知動物探しに「行ってない」のにこんなに面白く読ませるんだものね。普通なら失敗として葬り去られそうなものだが、転んでも(思いっきりすってーんと転んでる)タダでは起きない、というより、転び方こそが素晴らしい。
とにかくインドに行くまでの準備が周到ですごい。現地の言葉を習得してから行くことが辺境旅の秘訣だと、他の著書でもしばしば触れられているが、なかなか難しいことだと思う。高野さんはいったい何カ国語をしゃべれるのだろうか。
また、準備の過程で調査のために会いに行く人たちが、それぞれに個性的で楽しい。ネットでなんでも調べられちゃうご時世でも、顔を合わせてナマの声を聞くことからわかることを一番大事にしているところがいいなあ。
悲願のインド行きは近々何とかなりそうだと少し前に聞いたが、あれからどうなっているんだろう。「神様より気むずかしい」インド政府には是非オトナの対応をお願いしたいものだ。 -
最高におもしろかったー!
いやいやー、まさかこういう展開で終わるとは思わなかったけど、わたしにはマジな冒険記よりこういうほうがいいかもー!!
本当に文章が読ませるんだなあ、とつくづく。
だいたい、わたしは理科とか大嫌いで、生物のあれこれだとかまったく興味がないのに、ウモッカについていろいろ調べて研究者とかに話をきくあたりもすごく興味深く読めて。文章がおもしろいゆえ。
こういう、予想外の展開、まったくうまくいかないあれこれ、焦り、不安、期待、などなどが旅というものなのかもとか思ったり。深いものを感じたような。
ああ、おもしろかった。 -
以前読んだ高野サンの本で、何とかしてパスポートを
本人だけど別人のように取ろうとした奮戦記があったが
これが原点だったのね。
インドに行ってからの話は、涙なしで読めませんでした。
え?そこでそうなるのかよ!!
と絶対思うはず。
違った意味の格闘記です。 -
中盤から趣旨が外れてきている気はするが、著者らしい。ノンフィクションとか旅行記という区分けでなく、エッセイ捉えれば面白い。
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いやー、おもしろい。
ノンフィクションの探検記や旅行記を好きで昔から読んでいるが、どんぴしゃり。さまざまな困難に対する選択が危ういところもドキドキさせられる。
こんな風になりたかったんだな。 -
インドの怪魚ウモッカを探すためにあれこれと動くいつもの高野さんの話かと思いきや、まさかの展開を面白くおかしく書いている。
まさか日本での準備とインドに入国できない状況をひたすら描写するだけになるとは思わなかった。ウモッカ探しは全く出来てないのに、何故か面白いのはさすが。
インドに密入国した話はすでに読んでいたので、入国出来るようになったのかと思ったらまさかの強制送還。
いつもトホホ感あるストーリーになるけど、今回が一番トホホ感が強い。 -
人生には探し物が必要である、と改めて思わずにはいられない。例えそれが、見つかる可能性がとてつもなく低いものでも。
なんでもいいから、私も探し物のひとつやふたつ欲しいと思ってしまった。この作者のように、それを探すために「なんでわざわざそんなことを…」と周囲が呆れてしまうような無茶で面倒くさい行動を起こす軸となりえるなら、最終的に探し物が見つからなくてもいいんじゃないだろうか。
この人の探し物ものは見つけるためのものじゃなくて、その探し物のために自分は何をするのかっていう人格形成のものなんだね。
それにしても、最後の方の「自転車の旅」まで書籍化してるのは笑ってしまった。
冒険家魂しぶとすぎるだろ。 -
めっちゃおもろいし、後半の展開はびっくりする。
私は高野秀行のファンなのでまったく好意的に読めるけども、高野秀行を読んだことのない人には勧めない。何冊か読んで、好きになったあとこれを読むべきだろう。
「失敗」なんですけど。他の方のレビューを見たら「こんなもの本にするな!」って怒って...
「失敗」なんですけど。他の方のレビューを見たら「こんなもの本にするな!」って怒ってる人もいるんですけど。
でも、実にいいですよねえ。この面白さがわかる方は同志です!