谷崎潤一郎犯罪小説集 (集英社文庫 た 28-2)

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  • 3.83評価
  • 81レビュー
著者 : 谷崎潤一郎 
制作 : くまおり 純 
  • ¥ 494 /
  • 集英社 /
  • 2007年12月14日発売 /
  • 221ページ /
  • Amazon.co.jp ・本 /
  • ISBN・EAN:9784087462494
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谷崎潤一郎犯罪小説集 (集英社文庫 た 28-2)の感想・レビュー・書評

  • 初・谷崎潤一郎。おもしろかった…。すごく良かった。探偵小説じゃなくて、犯罪小説。なんだけど、文章の流れのなんと美しいこと。正常じゃない思考も、うっとりするほど魅力的な妄想。本当なのか本当じゃないのか、自分の五感にうっすら自信を無くす感じすら気持ちいい。

  • 表紙の絵に惹かれて購入

    どれも聞いたこともない作品だったが
    粒ぞろいで大変に楽しめた

    ねとねとじめじめしたいいタニジュン

  • 一番最初と最後の短編が素晴らしかった。中二篇は、ふつう。
    トリックどうこうより、頽廃的で煌びやかな文章とか変態趣味の方が全面に出てるとこが谷崎さんらしいなーと思った次第です。

  • 古本で購入。

    谷崎潤一郎は日本の推理小説の発展に重要な影響を与えた作家である、という。
    その一事でも意外なのだが、江戸川乱歩をして自らの青年期にとって「谷崎ほど刺激的な作家はいなかった」と言わしめたというのだから驚きだ。

    小説としての技術の巧さというような話はさておき、『春琴抄』とは一味も二味も違う読み心地がいい。
    収録された「柳湯の事件」の、恋人を殺したと思い込んだ青年が濛々と湯気の立ち込める銭湯の風呂の底に間違いなくヌラヌラとした恋人の死体があったと独白するシーンの描写の細かさなど、実にアレでステキである。
    犯罪というものが漂わせる甘い腐臭と、大正~昭和初期の頽廃的な雰囲気がマッチしていておもしろい。

  • カバーに魅かれて購入。
    正直に言ってしまうと少し物足りなく感じるかもしれない。
    けれど、発表当時はこれが日本の推理小説なのだなあと感慨深くもある。
    やはり、ミステリーというよりは、犯罪心理小説と言っていいのだと思う。その中に谷崎氏十八番のエロティシズムが相まって、妖艶な世界観を作り出している。

  • 「私」に思わずしてやられた、面白い! 読後すぐさま、改めて始めから読み直さずにはいられなかった また「柳湯の事件」や「白昼鬼語」の異様で少々気色悪くもある妖艶で魅惑的な物語の雰囲気も良かった 読み終わ... 続きを読む

  • 独特な語りを持つミステリー作品たち
    谷崎作品の中でも比較的、犯罪がクローズアップされているものが集められている。トリックよりも心理描写が読みどころ

    収録作品:『柳湯の事件』『途上』『私』『白昼鬼語』

  • 一作目、柳湯の事件を読んでガツンとやられた。
    この手の小説は、同系色にしていいのか疑問だけれど「ドグラ・マグラ」以来でなんとも言い難い読了感がある。スッキリともモヤモヤとも違う、非常に複雑なものなのだが、厄介なことに嫌いじゃない感覚。
    ただ理解しがたい世界の話であることは間違いない。
    精神疾患を患う登場人物たちに踊らされながらただ夢中に読めてしまう作品であることは紛れもない事実で、これがおよそ90年前に発表されたものなのかと驚くばかりです。
    現代にない、不思議な力に満ちた四作品でした。

  • 去年の夏に同志社で買った。

    ずっと古本で探していたが可愛い表紙で売っていたので購入。
    谷崎文学におけるミステリ的要素については「鍵」でも見ることが出来る。

    しかし収録されている話は、正直現在「ミステリ」と言われているようなものとはすこしベクトルが違う。
    そもそもトリックも出てこないし。
    銘打ちが「犯罪小説」なので、とにかく犯罪が出てくるって感じ。トリックや伏線的なものもあるにはあるが、現在のミステリとくらべると格段に精度もおちる。
    というよりも、この時代の「ミステリー」といえば、あやしげな犯罪や謎、ミステリアスな怪盗や探偵が出てくればそれで十分だったんだろう。
    そういう時代背景を鑑みると一概に谷崎ミステリをやれ程度が低いのロジックがないのとなじることはできない。

  • 女性のなまめかしさがまさに谷崎。
    じわじわと心理を暴いていく静かで冷ややかな展開が読後ひやりとくる。

  • 初読みです。
    谷崎作品は自分には合わないと思っていたけど
    これは読めました。
    ミステリっぽい4篇の作品なんですが
    やはり犯罪小説というしかないのでしょう。
    どの話も予想外の結末に驚かされてばかりでした。
    「途上」がお気に入りです。

  • 昭和っぽい感じがいい。今の作家が書いてもこういう雰囲気は出せない。表紙の絵は好きだけど、あまり本編のイメージとは関係ない。

  • 装丁に惚れた。

    りんご飴の艶やかな紅さが
    どうしても手に取らずにはいられなかった。

    楽しいはずの祭りの喧騒のなかで見せる
    りんご飴を持った少女のうつろな瞳と
    懐かしさすら感じる夜店の風景。
    何時間でも眺めていられる。

    柳湯の事件/途上/私/白昼鬼語
    の四編収録。

    犯罪小説と銘打っているが
    トリックをどうこうする類いのものではない。
    人の秘めたる欲望、狂気を表現した作品。

  • 私的に「途上」が一番ぞくぞくした。

    犯罪そのものでなく、罪を犯した人の心理描写に迫るような内容かな、と。

  • うーん、すごく期待していたせいか、それほどでもなかったかな?

  • 図書館で借りたのはレトロな表紙だった
    そっちのほうが良かったのになー

  • 表紙が好きで久々に谷崎の本を買いました。語り手が信頼できなかったりどんでん返されたりしておもしろかった!「途上」のひやひやわくわくするやりとりも好きだし、なんといっても「白昼鬼語」は、はらはらする展開で一気に読みました。
    残忍でありながらラスト、纓子がかわいらしい少女みたいに描写されてたのが印象的でした。あんなことした人なのにかわいく思える……
    それにしても大変な男の親友をしているなこの人。

  • ジャケ買いだし安直だけど、これでいい。とにかくミステリーってのは大量消費されて、手を替え品を替え人を欺こうというものだけど、このやり過ぎ感をもってしていや悪くないと思わせる愛嬌がたまりません。尻上がりに面白くなっていく。

  • すごく読みやすかった!
    ミステリーの原点な感じがした!
    語り手が犯人やったり、探偵役に追い込まれたり、語り手と読者が騙されたり…

    火曜サスペンスとかは動機が復讐やったりするけど、私はこーゆー神経衰弱に陥ってる犯人の行動や心理を読む方が、好きだなぁ。

  • のっぺりと官能的なミステリーマゾ小説。さすがの谷崎作品は読ませますね。「悪魔は神様と同じように美しい」って言葉はなんか心に残ってます。

  • 寮の窃盗事件と最後の殺人を目撃する話が大変好みでした

  • くまおり純さんの装丁に惹かれて買った初めての谷崎潤一郎。
    しまった細雪とかから入るべきだった…と後悔からの後の祭なう

  • 「白昼鬼語」の最後にびっくり。谷崎潤一郎を読むのはこれが初めてだったけど、思ったより読みやすかったー。

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