AMEBIC (集英社文庫 か 44-3)

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著者 : 金原ひとみ
  • 集英社 (2008年1月18日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (172ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087462524

AMEBIC (集英社文庫 か 44-3)の感想・レビュー・書評

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  • AMEBIC:曲芸的自己中心主義が脳を侵食することによる想像力の崩壊。

    どれほどまでに隠しても、偽っても、結局それは「私」でしかなく、どれほどまでに望んでも、そういう「私」でしかあれないのだ。

    読み終えて、なんて小説なんだとゆう虚無感と、なんて文章だという恍惚感。重いはずなのに、読み終えた後にはある種の爽快感(俗に言う一般的なそれとは違う)すら感じさせる潔さ。
    そして何より怖いのはこのどこからどう見ても異常な「私」のひとつふたつ手前に、誰もが存在し得るからだと思う。

    金原ひとみさんの3作目にあたるこの作品。執筆当時の22年、彼女は何を見てきたらこんな作品を描けるんだろうか。何度「私」を分裂して、切り離してきたのだろうか。

    狂っていて、でもひとつひとつは正常で、艶やかで、愛おしい。アメーバのように「私」という感覚は分裂し、錯乱は加速して想像力は崩壊する。ぶっ飛んでいながらも、それさえも生々しく人間らしい。

  • 何年か前にこれ読んだあと
    食べ物がまずく見えて 痩せた。
    おもしろかった。

  • 相変わらず、刺激的な描写。
    エッジの効きすぎてる
    文章による表現方法を実験的に試しているような本。
    天才と馬鹿は紙一重とはよく言ったもので、まさに危うい,アンバランスというイメージを抱く内容です。
    文章とは何?この表現が読者にどう受け入れられる?と問いかけるような、そんな書籍でした。
    錯乱と表現される部分の文章は、読むに耐えない書き方がされているので、最後まで一気に読まないとお蔵入りするタイプの本だと思いました。
    ストーリー的な読み物が好きな方にはお勧めしないです。
    中毒性のある本。
    カオス。

  • 分裂と混沌と孤独の果てに失っていくアイデンティティ。
    錯乱した文章を書く自分に不安を感じながらも、その文章の書く純粋な世界観に光悦してしまう。
    それは分裂であり、混沌である。
    異常だと思う私同様に、彼も、彼女も壊れている。
    そう思うと結局世の中みんな壊れているんじゃないかと思えてくる。

  • スランプの作品では?
    切れ味が鈍っている。

  • 食事というものが汚い醜いなんておもったことなかったけど、これを読んでからなんだか色々考えちゃって食欲減退しました

  • 【本の内容】
    摂食障害気味の女性作家「私」のパソコンに日々残されている意味不明の文章=錯文。

    錯乱した状態の「私」が書き残しているらしいのだが…。

    関係を持った編集者の「彼」とその婚約者の「彼女」をめぐって、「私」の現実は分裂し歪んでいく。

    錯文の意味するものとは。

    錯乱した「私」は正気の「私」に何を伝えたいのか。

    孤独と分裂の果てには何が待つのか。

    著者の大きな飛躍点となった第三長編。

    [ 目次 ]


    [ POP ]
    人間の脳は「指を曲げる」といった随意運動が意識的に開始される約一秒くらい前に、既にその準備となる無意識の活動を始めているのだそうです。

    じゃあ、その無意識の活動を始めようとするのは「私」以外の何なのか?

    「私」という存在が自由意志によって行っていると思っているいろいろな行動も、実は脳内の何かによって決定されているのでしょうか?

    そういったことで言うと、本作で錯乱状態の「私」が書き残す「錯文」も、「私」という意識以外の何か別のものが書いているとしても不思議ではありません。

    本作では自分が分裂していく感覚をアミービックと表現していますが、このような感覚というのは主人公の肉体にも関係しているのかも知れません。

    サプリメントと漬物以外はほとんどものを食べない主人公。

    減量中のボクサーの五感が鋭敏になっているのに似ているような気がします。

    「蛇にピアス」よりはこちらの方が好きなタイプの作品でした。

    「蛇にピアス」があわなかった人も読んでみてはどうでしょうか。

    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 狂気。

  • 難しいけど、やっぱり、才能を感じる。

  • 読む前に一度ここのレビューをちらっと眺めたら蛇にピアスよりヤバイなんて書いてあるからいやあれも相当ヤバかったよ?もしかしてみんなあれぐらいじゃ楽勝?むしろ刺激足りなかった?それはヤバイってとか思いながら1ページ目を開いたら確かにヤバくてもうどうしよ今日の夕飯どうしよって思ったくらいツラくてああなんか胃がキリキリするかも。キリキリ。胃がキリキリグサグサ。

    と言う感じの小説です。

    この本は下手なダイエット本より効果があるかもしれない。描写自体に気分を悪くしたり、吐き気を催したりすることはなかったのだけれど。
    わたしの中で食事=臭い、汚いと言うものになってしまった。この気持ちが続く限りはあまりものを食べれないかもしれない。それは良いことなのか、良くないことなのか。

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摂食障害気味の女性作家「私」のパソコンに日々残されている意味不明の文章=錯文。錯乱した状態の「私」が書き残しているらしいのだが…。関係を持った編集者の「彼」とその婚約者の「彼女」をめぐって、「私」の現実は分裂し歪んでいく。錯文の意味するものとは。錯乱した「私」は正気の「私」に何を伝えたいのか。孤独と分裂の果てには何が待つのか。著者の大きな飛躍点となった第三長編。

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