- Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087462821
作品紹介・あらすじ
最終決戦の秋が訪れる。童貫はその存在の全てを懸けて総攻撃を仕掛けてきた。梁山泊は宋江自らが出陣して迎え撃つ。一方、流花寨にも趙安が進攻し、花栄が死力を尽くし防戦していた。壮絶な闘いによって同志が次々と戦死していく中、遂に童貫の首を取る好機が訪れる。史進と楊令は、童貫に向かって流星の如く駈けた。この国に光は射すのか。漢たちの志は民を救えるのか。北方水滸、永遠の最終巻。
感想・レビュー・書評
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「志」とはなんなのか?
「替天行道」とはなんなのか?
宋江は言った、それは「光」だと
そして楊令はそれを信じて前に進むと決めた
どが〜ん!!!(急な爆発音)
これでもかと死にまくる『水滸伝』最終巻!
読みたくなかった!
「志」なんか捨てて生きてて欲しかった!
『楊令伝』なんていらんねん!
宋江から楊令への魂の受け渡しなんていらんいらん!
梁山泊大勝利!!でええやんか!
ええやんか〜。゚(゚´Д`゚)゚。
ええやんか〜〜。゚(゚´Д`゚)゚。
はい、最後の一〇八星ぜんぜん違うじゃん!はもちろんこの人!!
梁山泊の好漢百八人中の序列第一位の好漢
天魁星の呼保義(こほうぎ)宋江です!
保義はあまり位の高くない役職で、呼保義は「あっしのことは小役人って呼んでくだせえ」って意味です
まぁ謙遜してるってことなんだけど、自分で言うとなんかいやらしいw
オリジナルでは見た目的にはかなり貧相ですが、義に厚く誰彼かまわず助けちゃうので、なんやかんやでみんなに好かれちゃいます
そこに葛藤みたいなんもあって、なんで自分こんな人気者なの?って思い続けていて、オリジナルでもなかなか頭領になろうとしません
もうぐだぐだ言うなや!と思います
ここまではオリジナルも『北方水滸伝』も一緒なんです
最大の違いは、オリジナルの宋江はあくまでも「反乱」を起こしてるんですよ
世の中が乱れてるのは役人が好き勝手やってるのが悪い!そいつらを片っ端からやっつけて宋という国を立て直そう!というのがオリジナル宋江の掲げる「替天行道」なんですよね
加えてオリジナルの「替天行道」には「忠義双全」という言葉もくっついていて
これは宋の皇帝に忠義を尽しますということで、実際オリジナルでは梁山泊は官軍に取り立てられて地方の反乱を討伐にいったりすんですよ
対して『北方水滸伝』は宋という国そのものを打ち倒して新しい国家を作ろうとしているわけです
これはそう「革命」ですよね
なので『北方水滸伝』には「忠義双全」って一切登場しません
「替天行道」ってまぁめちゃくちゃわかりやすくいうと「天に代わっておしおきよ!」ってことなんだけどオリジナル宋江と北方宋江では「天」の捉え方がぜんぜん違うのです
よーし『楊令伝』だ!
あ、王英さんの散り様…かなりかっこよかったです
ありがとう北方謙三アニキ(´Д⊂ヽ -
全19巻の最終巻。その全体の感想。
やっと読み終えました。
いや〜、長かったです。一年近くかかりました。
途中、他に寄り道したり、そもそも記憶力のない私にとって、余りにも人が多すぎ覚えられな為、何度も読み直してもわからず、最後はノートに記録を取りながら進めました。
しかしながら著者の北方さんの素晴らしさはその多くの人物一人一人にドラマを持たせ魅力的に描いている所です。
個人的には戦いより、戦いの合間などで発したふとした言葉が北方流でそれが楽しみでした。
ただ、男女のまぐわいに関してはこれも哲学的に述べていますが、ただのエロだろ?とツッコんでしまいますが。。。
この後、話は楊令伝、岳飛伝と引き継がれ楽しみは尽きません。
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遂に読み終えた。全19巻。
何が心を照らす光となるのか。
志、友、絆、伴侶、子ども、、、
そうやって言葉にしてしまえるほど
単純ではないのだが
自分にとっての光となるものを見つけ、
それを守り貫くために
懸命に生きた漢たちがいた。
梁山泊の中には、抜きん出て強い者もいるが、
泳ぎの得意な者、
筆跡を真似るのに長けた者、
名医、薬剤師、馬泥棒、
大砲作りに魅せられた者など
実に多様な人材が揃っていた。
梁山泊は如何なる者をも活かす場所であり
それは私達の社会においても
参考にされるべき点だろう。
王進の住む子午山では、
自分たちは生かされているという意識のもと
晴耕雨読の丁寧な暮らしが為されていた。
時間に追われて生きる現代の私達にも
こういったゆったりした一時が必要ではないか。
いろいろな場面で、こんなにも大きく心が揺さぶられる作品を読み終えることができて幸せだ。
物語は楊令伝へと続くが、今後ますます成長するであろう楊令を見る前に、自分自身を成長させたい。今よりも成長できたと思えたときに、楊令伝を読み始めることにしよう。-
yukimi516さん、こんばんは。
水滸伝全19巻読了お疲れさまでした。
yukimi516さんの
『こんなにも大きく心が揺さぶられ...yukimi516さん、こんばんは。
水滸伝全19巻読了お疲れさまでした。
yukimi516さんの
『こんなにも大きく心が揺さぶられる作品を読み終えることができて幸せだ。』
の言葉に、感動とか熱い思いがとても伝わってきました。
私はまだそんなにも長いシリーズを読み終えたことがありません。途中で止まってるのもあります。
いつかは「水滸伝」も「三国志」も挑戦したいのですが、最後まで読めるか自信がなくて。
でも、yukimi516さんのレビューを拝読させていただき、いつかは絶対挑戦してやるぞと気合いが入りました。
これからもレビュー楽しみにしてます。
ありがとうございました(*^^*)
2019/12/06 -
地球っこさん(^^)
たくさんの本を読まれていていつも素敵なレビューを書かれている地球っこさんにコメントいただけてとても嬉しいです!
あ...地球っこさん(^^)
たくさんの本を読まれていていつも素敵なレビューを書かれている地球っこさんにコメントいただけてとても嬉しいです!
ありがとうございます(^^)
私は大学の頃吉川さんの三国志は半ばで挫折しましたが、今回北方さんの水滸伝は夢中になって読みました。登場人物も150人は下らないほど多いですが、彼ら一人ひとりの物語を通して自分の人生をもっと能動的に生きていきたいと強く思いました。残酷な場面も多々ありましたが、総じて素晴らしい作品ですので地球っこさんにもぜひ読んでいただけると嬉しいです!
私は地球っ子さんのレビューを見て、十二国記を読みたいなと思っていました(^^)
こちらこそ、地球っこさんのレビューを今後もも楽しみにしています!
これからもよろしくお願いします(^o^)2019/12/07 -
yukimi516さん、お返事ありがとうございます!
yukimi516さんが出逢った「水滸伝」のように、自分の人生に影響を与える本との出...yukimi516さん、お返事ありがとうございます!
yukimi516さんが出逢った「水滸伝」のように、自分の人生に影響を与える本との出逢いは本当に宝物ですよね。胸がいっぱいになります。
「十二国記」は、私にとって出逢えてよかったと思えた物語です。
yukimi516さんにも気に入ってもらえたら嬉しいです(*^^*)2019/12/07
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続編ありきの終わり方。救いがあると言えばあるけれど、気になる伏線の回収がなくモヤモヤ感も。できれば楊令と直接関係ないエピソードはいったん完結してほしかったが…。まあそれはともかく、読む方も力が入りまくる最終決戦は、まるで壇ノ浦の戦いのよう。好漢たちの壮絶な死に様と、梁山泊岩山のラストシーンが頭から離れない。それまでの水滸伝のイメージを覆す、ハードボイルドな北方版も悪くなかった。いやむしろ本家を超える面白さと言ってもいいくらい。もっと早く読み終えていれば、今頃はチンギス・カンを追っていただろうに。
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もう15年も前になるだろうか、
わくわくしながら図書館で次の予約をしていた「水滸伝」を
借りて読むことが大きな愉しみのひとつだった
それから数年前に
文庫で北方判「水滸伝」が出ていたので
全巻を揃えて、本棚に並べていた
二年ほど前から、ジムに行くようになって
そのジムに自転車漕ぎ(エアロバイクというそうな)が
あった
背もたれがついている優れもので
その背もたれのお陰で「読書」ができる。
そうです!
自転車を漕ぎながら、北方「水滸伝」を読む
これは なかなかの爽快な時間です
数年前に買っていたこの「水滸伝」を
こんな形で再読できるとは…
はい
次は もちろん「楊令伝」が
エアロバイクの御伴になります -
かっこいい
楊令伝も読みたい -
水滸伝シリーズ読了
想像通りの結末とはいえ、残酷な結末だった。日本の作品ではあまりみたことのない結末だ。
作品を読んでいた感じたことは2つ。人があまりにもたやすく死んでいくこと。男たちが決して諦めない、信じてやまないこと。
人の生は一瞬で終わってしまうんだなと、感じた。力無いものはもちろんだが、力のある勇敢な男たちでさえ、生命が終わる。人は死といつも隣り合わせなんだなと感じさせられた。同時に、それが辛くて読むのをやめたくなる、目を背けたくなった。
ただ、仲間が次々に生命の火を消す中、どれだけ苦しい状況でも諦めることはしない男たちに胸を打たれた。諦めることが彼への1番の冒涜だと知っているから。生き残ったものが、彼らの死を痛むときもない。志を果たすことが、消えたものたちの悲願だから、どんな苦しくても信じ抜く、芯の強い男たちばかり。だったわけでもないが、それぞれに思うことが、一人一人が自らの思いをぶつける場として梁山泊があったのかな。一人一人の人間性が溢れる物語。
それぞれの生に物語がある。
死んだあと、誰か一人でも覚えてくれていたら嬉しいな。 -
4.3
ちょうど4ヶ月。活字初心者が仕事をしながら読み切った。今後の人生で、これほどまでに読みたくて仕方がなくなる作品に出会えるのだろうか。
俺が宗の民だったら、俺が梁山泊の兵士だったら、どんな感情だったのだろう。
実際に体験しているわけではなく、ただ連なる文字を読んでいるだけなのにここまで心が動くとは、4ヶ月前の俺は全く想像していなかっただろう。
楽しみ!
楽しみ!
そう、これは革命の物語、多分解説で他の方が述べているので書きますが、...
そう、これは革命の物語、多分解説で他の方が述べているので書きますが、北方謙三版キューバ革命物語なんです。だから、宋江は政府に擦り寄って行ったりしない。
私も、この時点でで楊家将と血涙読みました。出版社が違うので、読本には出てきませんが、もうこれがシリーズ一体のお話です。これがあるから私はチンギス紀読もうと思っているんだけど、なかなか文庫化されない‥‥。
こんにちは!
はい、やっぱり宋江なんですよね
当たり前なんですがオリジナル宋江と北方宋江は全くの別人なんですよね
そして(自分の...
こんにちは!
はい、やっぱり宋江なんですよね
当たり前なんですがオリジナル宋江と北方宋江は全くの別人なんですよね
そして(自分のレビューでは人にスポットを当てましたが)最大の違いは中国で生まれた物語か、日本で生まれた物語かってところだと思っていて、その辺読本で言及されていると嬉しいなと思ってます
はい『楊家将』読みます
先人たちの貴重なご意見に素直に従います
で、時間はかかるでしょうが、『チンギス』も『三国志』も『史記』も読むつもりでいます!