男は敵、女はもっと敵 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 379
感想 : 57
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087464252

作品紹介・あらすじ

映画好きが高じてフリーの宣伝マンをする藍子36歳。仕事は順調だが、W不倫の果てにフッた男が仕事場に現れ復縁をせまり…(『敵の女』)。22歳の真紀はデザイン会社で働く。今は仕事よりも来月入籍するバツイチのカレが大事。だが、その元妻と仕事をすることになり!?(『Aクラスの女』)。など、恋と仕事にまっすぐ生きる女たちをリアルに描いた連作短編集。文庫のため新作書き下ろしを特別収録。

感想・レビュー・書評

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  • 連作短編で藍子さんに纏わる強者たちの日常が描かれるというか、暴かれる(笑)
    男女の想いが錯綜して、ぐちゃぐちゃになっているさまがなんとも滑稽。冷静な傍観者をきめこむもいつしか巻き込まれ、運命共同体みたきになっているのが面白かった。
    ラストは完全におまけだけど特別感満載。

  • 藍子ほど男からも女からもウケの良さそうな女性いる?ほんとにこんな人いたら友達になりたい。ていうか友達として仲良くしてもらわなきゃ、ただ嫉妬の対象でしかなさそう。笑 それくらい羨ましい憧れの女性でした。
    こんな私だけじゃなく誰しも憧れられるような人が人生苦労(?)してたりするんだから元気もらいますよね。

  • 山本さんの描く女の人はなぜ、こんなにもリアルなんだろうと思う。実は山本さん女??と思ってしまうくらい。
    ただ、今回のお話は私的には共感できる登場人物がいなかったし、心が晴れ晴れするような、また癒されるような感じはなかったので、ちょっと残念・・・

  • 宮下奈都さんのエッセイ本を読んで。山本幸久さんも初読です。テンポよく読めた。タイトルはいまいちしっくり来ないのだが、登場人物がコミカルで面白かった。藍子はクールと見せかけて、そうではないよね。西村みたいな情けない男にひっかかったり、親に借金したり、情にもろくて可愛いところがあったり。そこが人間味があっていいのだけど。むしろかっこいいのは八重さんかと。西村メインの章は、ひたすら40男の悲哀が漂ってていたたまれない気持ちに…

  • W不倫とか色々だけれどドロっとした雰囲気はなく軽く読める。
    縛られてないけど自由ってわけでもない、わかるわぁ〜。

    • kuroayameさん
      レビューを拝見させていただいただけでもわくわくしちゃいました(^O^☆♪。
      素敵なレビューをありがとうございました(^_−)−☆。
      レビューを拝見させていただいただけでもわくわくしちゃいました(^O^☆♪。
      素敵なレビューをありがとうございました(^_−)−☆。
      2012/12/17
  • 山本幸久さんの書く女性はいやみがないんですね。

    他の小説だったら、すごく嫌なキャラだろうなって立ち位置の人でも、
    不思議と憎めないところがあったりする。

    今回のお話は、フリーの宣伝ウーマン・藍子を軸にした
    男と女の愛憎劇オムニバス。
    一応軸は藍子なんだけど、オムニバス形式なので、
    話ごとにヒロインは変わっていくわけで、
    話が変わると、今度は藍子の恋敵の女性とか、
    藍子を慕う男なんかの視点で物語が展開していく。

    藍子の側からだけみたら、恋敵の嫌な女かもしれないけど、
    彼女たちにも彼女たちの事情があるわけで。
    というか、読んだあと、どっちかというと、恋敵の真紀や八重の方に
    共感を覚えてしまいましたですね。
    彼女たちの方が、どっちかというと実はまっとうで、
    藍子の方が、なんというかちょっとはなにつくとこがある女だって感じになってて。

    山本さんは、こうやって視点を変えて、主人公を変えて
    同じ世界で物語を展開していくのが得意技なんだが、
    そのおかげで、登場する人たちそれぞれの気持ちがよくわかるお話でした。

    タイトルからして、もっと女の怖さとか恨みつらみの出る話かなと
    心配してたんだけど、そんなにいとこはなかったです。
    まちがいなく「こりゃ敵同士の話だわ」ってのはあったけどね。

    文庫版は新作が1本追加されています。
    そして、山本さんのファンだったら、絶対嬉しいあのコンビが登場します。
    彼女たちがどうしてるかがわかりますよ。

    全て

  • 無感想

  • 女性が中心の短編集。
    それぞれに主人公がいるが、少しずつ繋がっていて面白い。
    広告業界で働く主人公が多く、こんな仕事もあるのかと面白い。
    楽しく読める短編集でした。

  • 連作短編集。高坂藍子本人は内心悩みも不安も抱えているのに、周囲の人間から見ると美しく強い女性。吾妻くんは何故会社辞めちゃったのか、最後に明かされたあの子は誰の子?全然それらしい人いなかったのに。それとも描かれていない期間に関係のあった人?気になる!

  • フリーの宣伝マン、藍子さん。最初は本人視点、その後は元夫の再婚相手や仕事相手、不倫相手、その元妻、その子供等の視点で語られるのですが、相手から見た藍子さんがみんなカッコいいんですよね。
    こんな人が仕事先にいたら大変そうだけど、面白そう、とも思う。最後の、藍子さんの子供って誰の子供なんだろう。

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著者プロフィール

山本幸久
一九六六年、東京都生まれ。中央大学文学部卒業。編集プロダクション勤務などを経て、二〇〇三年『笑う招き猫』で第十六回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。ユーモア溢れる筆致と、魅力的な登場人物が読者の共感を呼び、幅広い世代から支持されている。主な著作に『ある日、アヒルバス』『店長がいっぱい』『大江戸あにまる』『花屋さんが言うことには』『人形姫』などがある。

「2023年 『あたしとママのファイトな日常』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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