終末のフール (集英社文庫)

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著者 : 伊坂幸太郎
  • 集英社 (2009年6月26日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087464436

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終末のフール (集英社文庫)の感想・レビュー・書評

  • ミステリじゃない。
    目次がハライチのギャグみたい。

    8年後に地球に隕石がぶつかって人類が滅亡することが判明して5年後、仙台のとある高台のマンションの住民たちが、そうした状況下でどう生きているかを淡々と綴った短編集。
    宣告をされて逃げ出した人達(どこに?)や、絶望して自ら命を絶った人達が淘汰されて、この世界にはそれでも生きている人達が残り、あまりにも重い未来に潰されそうになりながらその日を生きている。
    全体を、「人間の生きざま」というテーマが覆う。

    伊坂さんは、狂気の寸前で辛うじて正気を保っている(保とうとしている)人間に興味があるヒトだね。
    『重力ピエロ』の春もそんな感じだった。

    物語は本当に淡々としてて、結局滅びるのかどうかまで教えてくれない(それが主題じゃないから)。
    まぁ、この物語のように隕石が……ってことは実際には起こりそうもないけど、余命宣告は充分あり得るし、そうしたら私はどっち側の人間になってるだろう……と考えながら読んだ。

    個人的には、「天体のヨール」(これって夜を無理矢理韻踏ませたって解釈でいいのかな)の二ノ宮が好き。
    恐竜が滅びた話をしてくれて、多分隕石が……で人類が滅亡するシミュレーションが具体的にできた。
    ぶつかることで爆発なんかして一瞬で滅びるんじゃなくて、その影響で洪水が起こったり氷河期になったりして人類が滅びるの。だから方舟とか乗っても無駄なの。衝突を回避すれば無事でいられるんじゃなく、地球が人類の棲めない環境に変わるんだから。

    この作品は東日本大震災前に書かれてるけど、3.11のあとに新な読みをされたんだろうなぁ。舞台が仙台だし、洪水の話題も出るし。

  • タイトルがとても印象的です。
    8章で構成され、他の7章も
    はっとさせられるものから、ちょっと無理矢理な面白いものまで
    韻を踏んだタイトルがつけられています。

    三年後に隕石が落ちてきてみんな死んでしまう。
    そんな設定の世界観の中で、日常を送る人たちのお話。

    地球に隕石が衝突する可能性や、数年前に予測ができる可能性は非常に低く、この点は謝辞においても触れられています。
    自分はフィクションならなんでも許されるとは思っていませんが
    フィクションだからこそきちんとするべき点と
    フィクションだからこそ嘘でもアリな点があると考えており
    この設定については後者です。

    一度は信じられずパニックになり、世界がめちゃくちゃになるかと思いきや
    一旦小康状態を保ち、その中でスーパーやレンタルビデオ店を営む人がいるというのが
    なんだか有り得そうな気がしてしまいます。

    宗教が出て来るというのも、シェルターができるというデマが飛ぶというのもありそうです。

    宗教っぽい。いつから宗教が非難語になったのか、と本文にもあるように、宗教が駄目なものであるとは思いません。
    ただ、生き残るっていうのはもっと必死なもの、じたばたあがくものという台詞に共感しました。

    苗場がインタビューで答えた、
    "「明日死ぬとしたら、生き方が変わるんですか?」文字だから想像するしかないけれど、苗場さんの口調は丁寧だったに違いない。「あなたの今の生き方は、どれくらい生きるつもりの生き方なんですか?」"
    という台詞も印象的です。

    メメント・モリという言葉があるように
    人はいつか死ぬけれど、いつ死ぬかは大抵の場合わからない。
    それが明日なのか、十年後なのか。
    死に方が自殺なのか病死なのか地球滅亡なのか。
    それによって生き方が変わるのか。
    悔いの無いように、と思い直し、仕事をやめたり誰かに会いに行ったりと
    この小説の中にあるようなことはするかもしれません。
    でも、生き方自体は変わらないような気がします。

    個人的には、隕石がぶつからない可能性も考えてしまいますし。
    その場合のその後の人生のことを考えると、
    あまりにも刹那的な生き方に振ることは出来ないです。

    終末だけど幸せ、でもなく、辛いけど頑張るでもなく
    それぞれの、生きるってなんなのか、というのを
    説教臭くなく描いた良作だと思います。

    現実とぴったりとは重なっていないけれども、ズレながら重なっているとうのフィクションのいいところだと思います
    という先生の言葉どおり、事実ではないけれど事実と重なって
    考えさせてくれる小説です。

  • 伊坂さんの作品の中でもゆったりとした時間を感じられる話でした。ハラハラドキドキはないけど、迫り来る死に対して、いろんな登場人物から見た気持ちが書かれていてとてもおもしろかった。
    私情ではありますが、最近仕事でうまくいかなくて悩む事も多かったのですが、迫り来るくる人類の「死」に比べたらとても小さいなと思えました。
    読んだ後はなぜか気持ちがスッキリしていました。

  • 伊坂幸太郎初めてだけど、とても読みやすかった。各々が静かだけどしっかりとした生き方を持っているのが良かった。

  • How would you live when you know that the meteor strikes earth eight years after? There will be confusion and outbreak and death everywhere for the first five years and suddenly everything becomes quiet and somewhat peaceful . That's where the story starts. Humans could be weak but you could become strong with the help of others. Eight short stories shows that. This book made me think the meaning of "to live" and gave me hints about it.

  • 所在:紀三井寺館1F 請求記号:Browsing
    和医大OPAC→http://opac.wakayama-med.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=88639

    八年後に地球は滅ぶ ―

    小惑星が衝突して地球が滅ぶ…なんてことがもしも本当に起こるなら、人はどんな生き方を選択するのだろう?

    有名な映画のように小惑星と立ち向かうわけでもない、普通に暮らしていた人々の終末の日々をつづった物語。

  • 映画「メランコリア」を彷彿させる作品かと思いきや、ただまったりとした市井の人々のお話。アルマゲドン設定は必要なかった気がするし、結末もなんだかなぁ。この人の作品はいつも今回は面白いのではないか?と期待して手にとるのだが、結局は肩透かしにあっている。

  • とびぬけてパンチ力のある話はないものの、すべてのストーリーが普通以上に面白かった。
    そのうち再読するなーコレは。

  • 余命3年の中で暮らすヒルズタウンの人たちのストーリー。籠城のビール、冬眠のガール、深海のポールが気に入った。起こりうる絶望に人は不安から荒れてしまうけれども、平穏を多少取り戻した時に取る選択がいくつもあって、現実感があった。

  • 地球の滅亡が迫っても人は生きたいように生きるだけ。

  • 「8年後に小惑星が地球に衝突する」という衝撃のニュースから5年が経過した。人類滅亡まであと3年、残された時間に何を考え、誰と、どう生きるか。

    設定が非現実的過ぎて、個人的に好みではなかった。本筋とは直接関係ないが、ニュース発表直後の異常な混乱(窃盗、破壊、暴行、殺人、自殺、心中等)があまりに当然のようにサラリと書かれていたのにも違和感。どの登場人物もいまいち現実味に欠けていて、そんな(そんなことしそうな)人、周りにいる?と言いたくなった。(もし普通の人がニュースを境に変貌したなら、むしろそこを描いて欲しかった。)テーマ自体は面白そうなだけに残念。

  • 終末が週末なのかなってくらい、静かな終末を迎える人々の話。大きな盛り上がりもないけど、読み終わった後にほっこりする。

  • 3年後に惑星が地球に衝突して、死んでしまうと言う現実の中で生きている人たちが、残りの人生をどう生きていくかが、短編小説て描かれている。もちろんSF的ではありますが、3年後と決まってるわけではなくても、人はいつかは死んでしまう。とにかくジタバタしながらも生きていくことが、それが大切なのだと思わせてくれました。

  • 世界の終末を3年後に控えた登場人物たち。思うこと、やりたいこと、それぞれ違っているけど…。
    好きだったのは「終末のフール」、「冬眠ガール」、「深海のポール」。
    特に終末を前にして、”恋人を作るにはどうしたらよいか”を探る少女の「冬眠ガール」はかわいらしい。両親は終末への恐怖での混乱の中で自殺しちゃってるんだけど。ステキなのは相手と会うわけでもなく、発見で終わること。その後の短編での「出会っちゃったんです」というセリフもフフフ…って感じ(笑)

  • ひとつの方向に向かうオムニバス小説は好き。
    テーマとしてはありがちで、内容も特にグッとくるものはなかった。

  • 今日を全力で生きる 秩序について

  • 2017/01/27。
    2017年1冊目。
    昨年途中でカウントやめちゃったので。
    昨年は伊坂幸太郎(SOSの猿)で始まり、伊坂幸太郎(魔王、了読。終末のフール、途中)で終えました。
    今年は何冊読めるかな。
    月一は読みたい。

    さて。
    終末のフール
    太陽のシール
    籠城のビール
    冬眠のガール
    鋼鉄のウール
    天体のヨール
    演劇のオール
    深海のポール

    今こういうのが読みたかった。
    魔王はちょっと重かったな。
    久々伊坂幸太郎読み返そうかと思う次第^^;

  • やっぱり好きです。

  • とても好きな作風。いままで読んだ伊坂幸太郎の作品では1番好き。全人類が余命3年の中でどう生きるか。深海のポールが好き。「自殺しちゃいけねえ理由なんて、知らねえよ、ばーか」

  • 淡々とした叙述と温かさ、心に刺さる言葉の数々、今を懸命に生きようと思う

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