- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087464900
作品紹介・あらすじ
陽ちゃんは親友の沙耶香の彼氏だ。でもわたしは彼と寝ている。沙耶香のことは大切だけれど、彼に惹かれる自分を止められない-(「友だちの彼」)。ライブでボーカルの男性に一目惚れし、誘われるままホテルへ。初体験。…あたしは本当にこういうことがしたかったの?(「もどれない」)甘やかで、ほろ苦く、胸のちぎれるような切なさをたたえた全9話。人気歌人初の恋愛小説が文庫オリジナルで登場。
感想・レビュー・書評
-
タイトルが言うとおりに、あまく、苦く、甘い。
お菓子の詰め合わせみたいな短編集でした。
軽やかな余韻と物語のテンポのよさが心地よくて、表紙に惹かれて読んだのですが、どうやら当たりを引いたようです。
島本理生さんがあとがきを書かれているんですが、あとがきを読んだらもう一度読みたくなって、最初から読み返してしまったほど。
加藤さんがもつ軽やかさやシャッターチャンスを逃さないような瞬間の切り取り力なるものは、短歌を作る過程で培われたものなんですね。
いや、むしろそういったセンスがあるからこそ、多くの人に愛される短歌をつくりあげられたのかもしれませんね。
くすぐったいような恋愛から、苦くざらりとした恋まで、午後の紅茶タイムのおともにおすすめな一冊です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
自分の状況と重なる部分もあり、ハッピーエンドではないかもしれないけれど、ふわっと生きていく、それぞれの主人公たちがとても愛おしかった。
-
切なくて甘くて辛い短編集でした。
そのあとどうしたんだろう!?と思うものもありました。
カトチエさんの短編集もっと読みたくなりました。
あと表紙が可愛くて好きです。
『スリップ』と『甘く響く』が特に好きです。
『甘く響く』だけちょっとテイストが違う感じです。 -
どれもリアリティがない恋愛物語たち。けれどもおもしろい!私の幾つかの恋愛もこの中にいれてぐちゃぐちゃーって混ぜてほしい。
-
「どれもリアリティがない」
物語を読むって、何を求めているのでしょうね?
と、フと思ってしまいました。「どれもリアリティがない」
物語を読むって、何を求めているのでしょうね?
と、フと思ってしまいました。2012/12/25
-
-
「キュン死に注意報」が発令されるくらい、かわいらしい小説だった!中村航ばりのバカップルの話あり、失恋の話あり…まさに「ハニー・ビター・ハニー」。
私はバカップルの話が好きだから「甘く響く」が良かった。けどどれもすごく上質な短編だった、ホントに。
なかでも名言は「ドライブ日和」のなかの「なんでも許せるなんて、恋してないからなんだろうね。(中略)全部許せるなら、愛だよ。」これすごい!
この人元々は歌人らしい。そっちも読んでみたいな。 -
中学生の頃に表紙に惹かれ手に取った本。
今でもお気に入りの一編を読み返します。
ジェリービーンズのお話が好き -
積みすぎた。もっと若いときに読んいれば…
-
俺は真澄の気持ちがわからないよ
(略)
だけど、わかりたいし、わかり合いたいって思ってるし、本当に好きだよ。そういうことのほうが、大切なんじゃないかな(p198)