新選組 幕末の青嵐 (集英社文庫)

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著者 : 木内昇
  • 集英社 (2009年12月16日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (569ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087465174

新選組 幕末の青嵐 (集英社文庫)の感想・レビュー・書評

  • 「燃えよ剣」とは違う土方歳三に会えました。
    歴史の勉強にもなるので、子供に読ませたい本です。

    新撰組という新しい組織を、前に進めよう確立させようと苦心している様子に、今の自分の仕事状況と重ねて大変共感でき、良い本に巡り会えたと思っています。

  • 最後の一文に泣いた!! 新選組ファンには必読の一冊だと思う。

  • 同じ人物でも事柄でも見る人が違えば立っている立場が違えば印象も評価も変わる。
    視点が次々に変わるのでとても立体的で解りやすい。
    新選組に限らずだけど、史実と史実をもとにした小説はまた別物と思っているので、数ある説のひとつをとっているというところに特に個人のこだわりはないから、たとえば池田屋で沖田総司が喀血してもしなくても、竜馬暗殺が誰の手によるものであっても、別にいいんだ。
    それよりも隊士たちがみんなあの時代を生きて生き抜いたってとこがとても泣ける。

  • 読み始め…17.1.23
    読み終わり…17.1.25

    近藤勇・土方歳三・沖田総司
    山南敬助・藤堂平助・斎藤一
    長倉新八・原田左之助・井上源三郎
    芹沢鴨・そして.....

    幕末の新選組の志士たちの生きざまが
    清らかで勇ましく美しい....。
    一人一人の成し遂げたことは
    若者の純粋な心そのものといつも思います。

    これで最後...と知っていても
    命を絶たれる瞬間には身につまされる。

    新選組の主だった隊士たちそれぞれの
    モノローグで語られる幕末記。
    一人一人がどんな思いであったかが
    じっくりと語られている分
    読み手に伝わる気持ちもより深い。

    木内昇さんやっぱり好きです。

  • 読んで良かった~!!
    土方歳三、近藤勇、佐藤彦五郎、沖田総司、山南敬助、井上源三郎、斎藤一、等々複数の視点から描いた新選組。それぞれの矜持や思想が違っているのも面白いし、近藤への評価もいろいろなのが新鮮で興味深かったです。そういうこともあろのだろうなぁと思わせる書き方、それぞれの人物の個性も活きていて、その人物がよりリアルに感じられました。特に終盤は泣けました。副長好きの私ですが、沖田や山南、斎藤、永倉にもグッとくるものがあり、とても良かったです。
    お薦めです。

  • 本作は現代風の言葉で綴られているので読みやすいですが、
    ある程度、新選組の動きを知っていた方がいいとは思います。
    新選組の上洛前からの話をそれぞれの章に区切って
    隊士や主に幕府側の人物によって語られてますが、
    章によって、目線が変わるところが面白いんです。
    語り手の隊士などの心の呟きやら、目線から
    その隊士だけでなく、他の隊士の輪郭がハッキリしてくる。
    作品によって、描かれ方は色々なんだろうけど
    その隙間を埋めたり、印象が少し変わったりと
    別の意味でも楽しめました。

  • ハードカバーを持っているのですが、すぐ読み返せるように文庫版も持ってます。久しぶりに読み返してみて、やっぱり良い本だなぁ…と。
    山南さんや平助の最後、最終の彦五郎さんの語りが切なくて何回読んでも泣いてしまう。

  • 浅田次郎著『一刀斎夢録』に続いての新選組もの。
    子母澤寛『新選組始末記』、司馬遼太郎『新選組血風録』に肩を並べると言ってもいい新選組物語。
    この作品は、何よりも、登場する新選組の隊員がそれぞれにカッコよく魅力的で、時には哀切に、青春をそして人生を駆け抜ける男として鮮やかに描かれている。(作者自身が歴女目線?)
    まとめとして、新選組の後援者ともいえる佐藤彦五郎に次のように回想させている。
    「あの男たちはただ武士に憧れて、自分の力で道を切り開いていっただけだ。損得を考えず、激しく移り変わる時勢の中で変節せず、これと信じた仕事をがむしゃらにやり遂げただけだった。」

    いまだに歴史ミステリーの一大項目として、坂本龍馬暗殺事件がある。この作品では、見廻組の佐々木只三郎説をとっている。一方、浅田次郎は『一刀斎夢録』で、斎藤一に自分が坂本を倒したと言わせている。その他さまざまな犯人説があり、歴史ファンの論争もまだまだ尽きないようだ。

  • それぞれの性格等がイメージ通りだった。藤堂の死からがだんだん読むのが辛くなる。。カッとなりやすく、損しやすい。真面目で、常に先の事を考えて、目先の事を片付けるのが面倒など、この本の藤堂さんは少し自分と似ている部分がある笑

  • 一つの歴史上の出来事を様々な人物の視点から描かれているのでとてもおもしろいです。ただの紙の上の文字が立体となり、自分の周りを回っているように感じました。新選組の小説でよく表現されている、近藤さんは素直で武士という夢に一直線、土方さんは目的のためなら手段を選ばない策士家、沖田さんは剣の腕は立つが、どこかふわふわしているというイメージの根本の部分がこの小説ではまるで本人の口から聞かされているようにわくわくしながら感じ取れました。
    初めて新選組の小説を読む方も、何冊も読んでいる方にもおすすめの一冊です。

  • 新選組の末路を重々承知していても山南の最期あたりからは泣けて泣けて仕方ない。視点が変わるからそれぞれの思いが垣間見える。特に永倉が語る油小路は読むのが辛いほど。実際に彼らが存在した時代があったのかと思うとなんとも切ない気持ちになるけど、みつの「それでも弟の生きた姿を、心の底から羨ましいと思っていた」って言葉に少し救われた気がする。

    はぁ、それにしても久々に徹夜して読んだ。木内さん、恐れ入りました。

  • 歴史小説と聞くと、読みづらいとか難しそうという印象を抱きがちだけど、この小説は軽やかな筆致でものすごく読みやすい。幕末という過激な時代でありながら、登場人物の考え方が現代人でも共感できるように描かれているからだと思う。新撰組について知りたい人がいたらまずこの本をオススメしたい。

  • 司馬遼太郎「新撰組血風録」がとても面白くて、新撰組にはまり、「燃えよ剣」を読んで、まだ読み足りなくて、ブクログの新撰組ものの中で、評価の高かったこちらを手に取りました。

    上記二作が、人物描写や人間関係においても、事実より、かなりフィクション寄り(実在しない人物も結構出てきます)に感じられたのに対し、こちらは、ドラマ性は減少するものの、より実在しそうな人間像を描いています。

    始めの方は、ちょっと地味なので、それほど興奮しませんでしたが、読むにつれて、引き込まれていきました。
    ある程度、新撰組の歴史と、メンバーの名前を知っている人向けかもしれません。

    そういう意味で、私の読んだ順は、自分にとっては正解だったと思います。

    特に面白かったのは、藤堂平助や、永倉新八、斉藤一、伊東甲子太郎の辺りでしょうか。もし現実にこういうことがあったのなら、すごいな、と感心します。

    「新撰組血風録」「燃えよ剣」と比較すると、かっこよさは、そこそこかもしれませんが、実在した人々の話だけに、大げさでなく、いくらか等身大な登場人物の「本当っぽいドラマ」に熱くなる書き味です。

    結局、実際の新撰組の存在が、歴史の大筋に関わりがあったのか、わからないくらいなのに、なぜこんなに惹かれるのか、不思議ですが。

  • そこにいたのは、どこにでもいる若者たち。

    新撰組の群像劇。それぞれの目から見た、新撰組の一連の流れが描かれている。土方、沖田、近藤、永倉、芹沢、井上、原田、藤堂、山南、斉藤、武田、伊東などメジャーどころだけじゃなくて、例えば土方の義理の兄である佐藤彦五郎や、浪士組を企画した側の清河八郎、幕府の山岡鉄太郎(後に江戸城無血開城に奔走する山岡鉄舟)とか間接的に新撰組に関わってくる人の視点もある。

    芹沢なんて大抵悪役だけど、芹沢視点だと、色々とくすぶっている不器用な乱暴者。お互いへの評価も面白い。創作だからできることではあるけれど、全面的に認めていたわけではなく、でも嫌いではなかったり、嫌いだと思っているのは自分の鏡だからだったり、親しく思っていたり、距離を感じていたり、そういうゼロと一の間の割り切れない気持ちが描かれているのがいい。歴史上の人物だって、現代の若者(であるわたしたち)と同様に、将来を思っていらだったりくすぶったり夢を見たりしていたのだと。

    だいたい、誰かが何か事件からひとつ自分の教訓(もしくは意志)を得る。しかし、次の登場人物はそれを否定する。たとえば、自分の力を使って役立ちたいと、そのためには清河についていこうと決意した山南が、清河に裏切られて消沈するのを、次の語り手の土方が冷ややかに評する。また、組織と個人の板挟みになった山岡が、学問や家柄や地位などに縛られない近藤たち新撰組を強いものと憧れを持てば、次の語り手である芹沢は、組織に属さず後ろ盾のない状態での自分の無力を嘆く。決して一枚岩でもなく、誰かの意志だけで好転しない、むしろ大きな世の中の流れに個人が飲み込まれていく様がよくわかる。だから、語り手がどんどん変わると、光の当たり方がどんどん変わって、次々と読まされてしまう。ただし、まったく知識なく読んだら何が起こったのかわかりにくいかもしれないが。

    惜しむらくは、それぞれのキャラクターに今までの下敷きが見えるところ。当たり前かもしれないけど、どこかで見た「新撰組」から外れていない。意外な人はいない。やはり司馬遼太郎の影響からは逃れられないのだろうか。

  • 新撰組の歴史小説。登場人物が入れ替わる描かれたかは、隊士それぞれの考え方や視点を垣間見ることができ面白かった。

  • 新撰組の人物の視点を変えながら、物語を追っていく歴史・時代小説。
    ひとりひとりの心情が鮮やかに描かれ、登場人物に命が吹き込まれていくようだった。これが処女作なんてすごい・・!特に「覇者の風招きの項」山南の所、「油小路」永倉新八の所なんかは悲しかった。
    青嵐の如く若い隊士たちが駆け抜けていった爽やかさ・切なさを感じる。一番好きな新撰組小説かもしれない。
    普段は平行読みしてるけど、今回は1冊に集中して読んだ。新撰組小説はのめり込んで読むのが楽しい。

  • 新選組もので評判が良いようなので読んでみました。時間軸に沿いつつ、その度に語る目線の人物が変わる形です。土方や沖田といった新選組の主要幹部が中心ですが、武田観柳斎や幕府方の鵜殿や山岡、多摩の佐藤彦五郎なども出てきます。
    最初はそれほどでもなく、期待しすぎたかなと思ったのですが、山南の死から一気に面白くなりました。そこから最後までなら星4つ。決して一枚岩ではなく、またそれぞれの思うところ従うところも違う人間たちという糸が絡み合って「新選組」という一本になり、それが更に時間というより太い軸に撚り合わされていく。そんな印象です。
    目を引くのは永倉と斎藤。奇しくも史実で生き残った二人。心の在処がわかってくるこの斎藤は好きです。最後に土方に言う台詞がいい。

  • 率直に言ってしまえば「記憶」の部分はいらなかったのではないかと思う。それまで引いた視線で書かれていたものが、突然作者視線に変わってしまった。だからあの「美しい終わり方」にも違和感が拭えない。特に仙台藩の役人が土方の印象を書き残した部分のあとに、作者の本音が強烈に出ているように感じた。「藩」という大きな組織で領民の事も考えねばならない役人と、土方では考え方が異なって当たり前だということを作者は突然忘れてしまったかのようだ。 あとは作者になぜこういう終わり方を選んだのかを尋ねてみたい。


    追記:まぁ考えてみたら、所詮「史実を元にした創作物」なのだから、こんなにムキになる必要もなかったかと と自己ツッコミしておきますw

  • とても感動した。一人の人間の生き方に。人と人との関わり方に。
    攘夷、開国、佐幕、倒幕、色んな思想が交錯し変転する時代の英傑たちも、時に悩み時に流され、自己と向き合いながら精一杯に生きた生身の人間として感じられて、その人間味にとても惹きつけられた。
    本当に残酷な時代…若い力を奪っていって。でもその時代が新選組や坂本龍馬や勝海舟や色んな立場の人間を生み出した。今もその歴史の上にある。
    彼らを一目見てみたかったな、彼らの生きた世界に憧れてならない。

  • 新撰組モノの中でもかなりおもしろいという薦めもあって読み始めた。普段、新撰組モノは新撰組の成り立ちから終焉までを描いたり、一人の隊士に焦点をあてた物が多い。しかしこれは10ページ程度で、物語を語る主観者が入れ替わりながら話が進んでいく。知っている事件や物事も、見る視点が変わればこうもう変わってくるのかと、作者の書き分けのうまさに感心した。ひとりひとりがみんな主役になっていくことで、新撰組というものが色鮮やかに描かれていた。作者は男性だと思い込んでいたが、女性だというのにも驚かされた。

  • 初の木内昇作品です。
    資料に基づく安定したベースの上で展開する文章の巧みさにすっかり虜になってしまいました。

    新選組の結成から最後までを描いた物語。
    新選組隊士や幕府関係者の個人の目線で物語が展開していくのですが、それぞれの想いや周囲の人物に対する感情が鮮やかに描かれているため、彼らがどんどん身近な存在に感じられてきました。
    あとがきで、木内さんは「描く時代に自然と同化してしまう、そういう巫女的な才能の持ち主であるようだ」と評されていますが、まさに新選組の面々が著者に憑依したかのように思えてくるのです。

    登場人物1人1人がとても魅力的なのです!
    怜悧の裏に情に厚い自分を隠している者。
    天真爛漫に、感覚のままに生きている者。
    学問や思想に重きを置き、その実現を目指す者。
    同じ組織に属していても、不満を抱えたり、反発したりしつつ、それぞれの生き方を追い求めていった若者たちの姿に姿勢を正されることたびたびでした。
    動乱の時代をもがきながら生きた若者たちによって語られる言葉だからこそ、読者の胸に迫るものが強かったのかもしれません。

  • 短編連作形式なので、長編の歴史小説に比べ、肩の力を抜いて読める作品です。
    近藤・土方・沖田と言った有名どころはもちろん、あまりピンでは主人公にならないような人も語り手になっているので、そのあたりがとても新鮮でした。(誰が語り手かは書きませんが、私は目次を見るだけでも興奮しました。)
    内容も、頻繁に視点が変わりますが飽きが来ないし、語り手ごとの微妙な感情・意識の違いがじんわりと伝わってきて、読後はあったかい気持ちになりました。
    ただ、作中の時間軸が若干分かりにくいので新撰組をほとんど知らない方が読むにはちょっとハードルが高いかもしれません。多少なりとも史実の流れを分かっている方にオススメしたい作品です。

  • いろんな人からの視点で物語が進んでいく。土方さんの最後を語る隊員のくだりが涙なしには読めない。

  • 新選組の歴史を知った上で読むととてもいいです。章立てに主人公も変わり、また事件そのものよりも人物の内面にフォーカスされて描写が続きます。若くして国事(と私念)に入り込むとこうなるのかと改めて感じます。

  • 2011年7月13日購入。
    2016年11月11日読了。

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