- Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087465457
感想・レビュー・書評
-
中国の過去の歴史から、なぜ今の様な体制ができあがっているのかが分かりやすく描かれています。
教科書の内容を噛み砕いて分かりやすくした様な感じです。
中国、と言う国を知る良いきっかけにもなりました。
惜しむらくは10年前の著書である事で、その10年でどの様に中国が変化しているのかを知りたいと思いました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
短大のテキストに指定されていたため、読みました。今の中国がどのように出来上がったのか、なぜ「反日」が起こり始めたのか、などが客観的に述べられています。中国の事実を知るには絶好の書籍だと思いました。
-
非常にわかり易く、中国の現代史のポイントが押さえてあります。
あまりに、わかり易いので、読み終わると、一体、何が書かれていたっけと思うぐらい、あっさりと読了できます。
しかし、現実の中国の歴史、それも近代は、これでもかと、言うほど、波乱に満ちています。本当に「政治の国」だと、改めて認識することができます。
政局が変われば、自分の生活が一変する。明日、生きているか
わからない。明日、財産を全部没収されるかもしれない、明日、
裏切りにあって、牢屋にぶち込まれるかもしれない、
中国の近代は、あまりに人民にとって、悲惨だったと思います。
私は、中国に留学し、中国で働いていますが、この国の歴史を
知れば知るほど、この国がわからなくなります。
なので、こういった「わかりやすい本」を読むのは、たまにはいいと思います。ただ、現実の中国の歴史は、複雑かつ、よくわからないことだらけです。
一体、この国に事実と呼ばれることは、あるんだろうかと思います。中国という対象を分析するには、本だけではなく、実際に、現地に行って、言葉を学習し、一緒に働いた方がよくわかります。
そして、「わけがわからない経験」を嫌ってほどすると、この国の苦難の歴史が、少しわかったりします。傍観者ではあってはいけません。
池上氏の「まとめる力」には脱帽します。その論理的な構成力は、すごいと思います。ただ、現実の中国・歴史をわかりやすくまとめることは、到底不可能です。これは、絶望的に困難な作業だと思います。 -
安定のわかりやすさ。
-
永江一石さんがBlogの中で『中国語る前に、これくらい読んどけや!』という感じで紹介されていたので読んでみました。
が、これ、最高ですよ。毛沢東から胡錦濤までの歴史が非常に、非常によくわかりました。毛沢東は稀代の権力者であり夢想家。毛沢東がボロボロにした中国を鄧小平が立てなおして、それ以降の権力者を作っていったってことですね。
しかし、毛沢東時代からものすごい権力闘争が行われている中で、トップに立つ国家主席や9人の常務委員の足元にはどれだけの血が流れたんだろうか...少なくとも毛沢東だけでも数千万人。
選挙がある民主主義の国に生まれてよかったと思います。これ読んで、選挙行かないやつは日本を出たほうが良いよ。 -
中国の事を三国志の事ぐらいしか知らないので読んでみた。これを読んで初めて、毛沢東がどういう人かがよく分かった。天安門やお札に印刷されているから、かなりの指導者かと思ったら共産党の創設者なだけで多くの人民を苦しめていたとは。。。中国の人はこの事実をどこまで知っていて毛沢東の時代に戻りたいと言っているのだろうか。また、台湾との関係や日本との歴史問題、これを読むことで今後の中国関係のニュースをより深く理解することができそう。
-
国際社会論の課題図書。少し前の著作ですが、方向性は変わりません。記憶を再点検できました。スケール感のある巨悪は真似できませんが、島国日本にはない雄大な構想が、経済・軍事に力をつけた今、実行に移されるのでしょう。隣の超大国であり、多くの人が、最低限理解しておくべき基礎文献でしょう。
-
(2015.8.13)
(435P) -
とてもわかりやすかった。
毛沢東による建国から、つい最近の胡錦涛までの中国の歴史が通史で読めて、なおかつ難しくない。いまは習近平政権だけど、日中間の諸問題は引き続き前政権から引き継いでいるから内容的にも古くない。
中国(中華人民共和国)の歴史は、帝政なんじゃないかと思うくらい、一部の人が権力を握っている。毛沢東はもうその典型だけど、最悪の皇帝だ。農業政策の失敗により何百万人もの餓死者を出しながら、周囲には自らに阿る人だけをはべらせ、都合よく現実を捻じ曲げる。自らの権力基盤が危うくなると、文化大革命の名のもとに反攻にでて、大勢の良識の徒を死に追いやる。
やってることがスターリンと同じ。
いまもって毛沢東の功罪は功が7割、罪が3割と中国では考えられているようだが、読むかぎりでは功は1割、罪が9割。建国したことだけが業績であとは悪行にしか見えない。
ときどき、そういう負の面に向き合って本気で国を立て直そうという気概のある政治家もでてくるんだけど、ほぼ間違いなく失脚していく。共産党独裁の病根は深い。
共産党は自分たちの失政から目をそらさせるために、日本のことをことさら悪く言う。日本が侵略した事実は消せない。それを教えるのは正しいことだが、だからといって被害規模を年々大幅に水増しさせたり、戦後の資金援助を全く人民に知らせなかったりする態度は真摯とは言えない。良い成果は共産党のおかげ、悪い結果は日本のせい、と単純な図式で教育しているため、真の病根が人民に知らされていない。
反日教育で育った人たちの姿が、どことなく紅衛兵とかぶる。後々、失われた世代と言われないかと心配になる。
一番の心配は農村の疲弊だ。実質的にはもう資本主義社会になっているため、都市部の人間はどんどん富んでいくが、取り残されている地方の農村は、いまだに貧しく、役人の汚職で搾取され日々の食にも事欠く。環境は汚染されても放置され、衛生環境の悪さから病人が増えても、救いの手を差し伸べてもらえない。報道の自由がないから、国家の威信にかかわる「恥部」は報道されない。農村部は農奴の状態からいまだに抜け出せていない。
この国がまともな国家になるにはゴルバチョフみたいにな最高権力者が現れるのを待つか、血を見ない形でとは願うが、もういちど革命が必要なんじゃないかと思う。 -
まだ、3章しか読んでいないが、面白いので、
買って読んで、またレビューします。
池上彰の「そうだったのかシリーズ」は
みんな買って熟読しよっと。