家日和 (集英社文庫)

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著者 : 奥田英朗
  • 集英社 (2010年5月20日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087465525

家日和 (集英社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 6つの短編集。夫婦の日常にまつわる現実を、苦さと温もりとの丁度良い匙加減で教えてくれます。以下印象的な作品を簡単に。

    『サニーデイ』
    ネットオークション出品を通して自己肯定感を得る妻。あれもこれもと歯止めがきかなくなる気持ちに共感する人は多いはず。

    『ここが青山』
    突然の解雇で夫は主夫に。家族という味方。

    『家においでよ』
    別居した夫と妻のインテリアに対する価値観。妻側の気持ちが痛いほど伝わって切ない…。

    『妻と玄米御飯』
    ロハスな生活に傾倒し始めた妻と、それを内心うんざり感じる作家の夫。奥様の一人勝ちかな?笑

  • ずっと好きでいられるわけではないかもしれない。
    独身のように自由気ままではいられないのかもしれない。

    それでもやっぱり、誰かと一緒に、なんてことない日常を過ごせるのは幸せなんじゃないかなぁ。特別なことをしなくたって、隣にその人がいるだけで落ち着くと感じる瞬間があるのなら。

    鑑賞を益田ミリさんが担当されていることも意外で、良い意味で脱力できそう。

  • 家族に纏わる短編集。『サニーデイ』オークションに嵌る主婦の話。承認欲求ってやつですかね、暴走っぷりに可笑しさと一抹の切なさ。『ここが青山』似たようなドラマがあったのを思い出しました。適材適所、性別に拘らなくていいんだよね。『家においでよ』これをやられたら、女性としては仁美さんと同じようにそそくさと退散するしかないですね。『妻と玄米御飯』これ、奥田さんの実体験?といったリアルさが(たぶん、違うだろうけど)面白かった。巻末の益田ミリさんの漫画も含めて、くすりと笑えてじんわり楽しかった。

  • どこにでもあるかのような夫婦あるいは家族の姿を、水彩画の様に点描した6短編。
    『サニーデイ』ネットオークションにのめりこんだ主婦の顛末をユーモラスに。
    『ここが青山』主夫業に生き甲斐を見出した失業男。
    『家においでよ』やはり、男の憧れ!
    『グレープフルーツ・モンスター』不倫小説に行ってしまうかと思いきや・・・
    『夫とカーテン』夫の事業と妻の才能発揮が、シーソーのような夫婦。
    『妻と玄米御飯』家族の健康を考える妻の深謀遠慮。
    いずれも、心がホッとし、読後に暖かな余韻に浸れる。

  • どこにでもありそうな家族の出来事が描かれている。分かるなぁとうなずいてしまう短編集です。

    特にそうそう!と思ったのは「妻と玄米御飯」。猫も杓子もロハスの時代。大人にはいいかもしれないけど小学生の子供にはちょっとね。でもいきなり経済的に余裕が出て、お洒落な人たちと交流が始まって、影響されてロハスに走るって奥さんの気持ちもわかる。何事もほどほどが一番ですね。

    あと妻に出て行かれたあと家を自分好みに模様替えしていく男性の気持ちもよくわかる。今まで諦めていたものを取り戻し、自分の城にしたいよね。

    全体を通して、心が暖かくなる雰囲気の本です。読後、自分の夫に優しくしようと思った。

  • サニーデイ ネットオークションにはまる専業主婦の話
    ネットオークションをする醍醐味がよく分かり、
    思わず家の中の不用品を見渡してしまいました。
    くれぐれも本人の大切な物には無断で出品しないことは
    これで肝に銘じられた気がします。
    これからは専業主婦が家の中の不用品を探して
    パソコンに張り付いていて良い思いをしていたら
    ネットオークションに嵌っているかもしれないので家族の人は
    自分の大事な物をしっかりと手元に置いておいた方が
    良いかもしれないです。

    ここが青山  会社が突然倒産し、主夫になってしまったサラリーマン
    主夫になってしまったことから、今まで自分がしてこなかったことに
    興味を持ちそれが天職までと思えるほどになるのは転機だったと思います。
    仕事が無くなってことによって自分の大切なこと
    家族や夫婦の大切さ、環境の大切さなどが分かり
    夫婦の絆が良くなったことが伺えてとても清々しい思いがしました。

    家においでよ  別居生活から理想の生活へと始まった男の話
    別居生活から湿っぽい話になるかと思ったらい、
    久しぶりの一人暮らし生活になりこれぞ男の憧れの生活
    というものを突き詰めていて読んでいて異性でありながら
    羨ましさとこうゆう生活で生き甲斐というのも生まれるなと思えました。
    ラストには微笑ましくハッピーエンドで心が温まりました。

    グレープフルーツ・モンスター 変な夢を見るようになった主婦
    長年主婦をしていると外部との接点が少なくなるので、
    主人公のようにここまでの想像力は働きませんでしたが
    同じような事をふと浮かんだりしたことがあるので思わず頷いしまい
    くすりと笑えてしまいました。
    柑橘系の香りがする人がいたらこれを思い出してしまいそうです。

    夫とカーテン  夫の事業と妻の才能発揮で夫婦で活躍する
    普通ならば夫が仕事を変えてばかりいたら、それはそれで困るのですが、
    妻のちょっとした発想の転換から良い方向へと変わっていき、
    実はこの夫婦は息の合う二人だったと再確認できたかと思います。

    妻と玄米御飯  ロハスに凝り始めた妻と隣人たちに困惑する作家 
    ロハスとまではいかないですが、家族の健康の事を思うと
    この妻のようにロハスに嵌ってしまう人もいるかと思います。
    夫婦や家族の会話に思わず思い当ることがありどきりとしてしまいました。
    この作品はもしかして奥田さん自身のことが描かれているのかなと
    思いながら読んでいたのでとても面白かったです。
    その後の展開も知りたいです。

    どの作品もどこにでもある日常的な生活の中にあるので、
    とても親近感が持てます。
    読み終わった後には心地良く笑えてほっとさせられてました。
    こんな作品を読むと家族、夫婦って本当に良いなと思いました。

  • 読み終えた時に思わず微笑んでしまう話ばかりだった。

    まさか最後に真珠のイヤリングを?!と余計な心配。これはもう夫のレコード・プレーヤーを何としてでも落札するしかないな。の「サニーディ」

    初っ端から夫の会社が倒産、これはちょっと重くなるのかと思ったら、妻が仕事に復帰し夫婦共に適材適所、そこが青山だったの?な「ここが青山」

    妻との別居をきっかけに妻の好みの家をすっかり自分好みの男の溜まり場に変えてしまい、あらあらと心配したが、それが逆に妻の気持ちの刺激になりお互いを必要としているのかな?の「家においでよ」

    「グレープフルーツ・モンスター」妄想の自由。(笑)

    転職を繰り返す夫にあきれていたが実は天性の営業マンなのだと気付き、夫に対する頼りがいや幸せを初めて感じる。せっかくだから生活の心配がない時もいいイラストが描けて、自分の才能も伸ばしたらいいのに。な「夫とカーテン」

    作者自身の実話ですね。な「妻と玄米御飯」作者のロハスに対する考え方が一般的なのかわからないが、あまり知らない自分も同じように考えていた。誤解もあるのかも。玄米御飯がどうだとかじゃなくて、結局作者が奥さんを愛しているところが微笑ましくて好き。

    軽い訳ではなく温かい愛を感じ、心がホッとする短編集。面白かった。

  • 前に同じ本を読んだ気がしたけど内容を忘れていたのでもう一回読み直し。最初のサニーデイには覚えがあった。自分もオークション経験者だから気持ちがよくわかってすんなり読めたのを覚えてる。今回もまたすんなり。短編集なので後のお話も読んだことあるはずだけど思い出せなかった。短編集ではいつも一つのお話だけよく覚えていて後のお話は忘れていることが多い。でも新鮮味があってよかった。

  • 寝る前に1編ずつ読みました。
    家族って、いいなあ…としみじみ思える短編集です。

    「人間いたるところ青山あり」
    大切にしたいいい言葉だと思いました。

  • どこにでもあるような家族の一風景、日常。そこに流れるほんの少しの不穏な風。
    という表現をすると、ホラーやサスペンスやミステリを構えそうになりますが、そこはやっぱり家族小説。不穏な風にハラハラしながらも、最後には、ほっとさせてくれます。
    濃厚なお話を読んだ後などに、清涼剤として軽く読む感じの本です。

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家日和 (集英社文庫)の作品紹介

会社が突然倒産し、いきなり主夫になってしまったサラリーマン。内職先の若い担当を意識し始めた途端、変な夢を見るようになった主婦。急にロハスに凝り始めた妻と隣人たちに困惑する作家などなど。日々の暮らしの中、ちょっとした瞬間に、少しだけ心を揺るがす「明るい隙間」を感じた人たちは…。今そこに、あなたのそばにある、現代の家族の肖像をやさしくあったかい筆致で描く傑作短編集。

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