境界捜査 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087468120

作品紹介・あらすじ

花形部署に憧れていた結城公一が、警視庁生活安全特別捜査隊の班長に就いて2年目。捜査指揮にも慣れ始めた頃、副隊長の内海の元に、税関から「国際小包に麻薬が入っている」との情報が入った。結城は、新たに部下に加わった新人刑事・寺町由里子らとともに、"コントロールド・デリバリー"と呼ばれる捜査態勢を敷くが…。捜査一課に負けじと奮闘する、「生安」の刑事たちを描いた傑作警察小説。

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ2作、結城を中心とする生安刑事たちの奮闘を描く連作短編集。麻薬密輸、小動物死体の不法投棄、児童ポルノ違法カジノ…小さな事件に潜む謎を追及し大きな謎を解いていく。華やか部署ではないが地道な捜査、事件の広がり、読み応えあり。

  • 聖域捜査シリーズ2巻目。
    小学校教師による犯罪ってね。もう実に救いがたい。

  • シリーズ第2巻。
    安定の面白さだ。生活安全特捜隊の守備範囲がすごい。花形部署(例えば捜査一課のような)と比べると、見劣りするのだろうか?とてもそうとは思えない活躍ぶりだ。事件が4つ。解決したあとも、後味の悪さが残る。仕方ないけれど。

  • 短編集。
    縄張り争いというか、「生安」と「捜査一課」との捜査争いが興味深かった。
    どちらも警察なのに、自分たちの事件だ!という意識が強い。
    確保した犯人を取り合ったり、張り込みをする刑事をさらに張り込んだりと、やけに生々しい場面も出てくる。
    「生安」刑事の意地がクローズアップされている物語だった。
    どの事件も結末までは描かれていない。
    犯人も確保され、事件解決の目処が立ったところで終わっている。
    「これからこの人たちはどうなるのだろう?」と思う物語もあったけれど、考えてみれば逮捕して送検するまでが警察の仕事であって、そこから先はまた別の人たちの仕事になるのだから仕方がないのだろう。
    シリーズだということを知らずに2作目から読んでしまった。
    が、別に問題はなかったように思う。
    それぞれが独立した物語であり、結城が主人公であることは変わりない。
    1作目から順番に読まなくても内容は十分に理解できると思う。

  • 花形部署に憧れていた結城公一が、警視庁生活安全特別捜査隊の班長に就いて2年目。捜査指揮にも慣れ始めた頃、副隊長の内海の元に、税関から「国際小包に麻薬が入っている」との情報が入った。結城は、新たに部下に加わった新人刑事・寺町由里子らとともに、“コントロールド・デリバリー”と呼ばれる捜査態勢を敷くが…。捜査一課に負けじと奮闘する、「生安」の刑事たちを描いた傑作警察小説。 というのがあらすじ。
    シリーズ第二作。こんなことが・・・ということが、大事件の端緒だったりするのが面白い。

  • 本を選んだ時は長編だと思っていたが読むと各章毎に話が完結するパターンだった。話そのものはそれなりに面白いが私のテイストではなかった。

  • あ〜面白かった!

  • 「聖域捜査」の続編。
    設定、キャラ共に期待できるレベルながら、
    残念なのは、同僚や部下が少ないんじゃないの?
    もっと沢山の人物を描いてくれると組織として面白いのになぁ。

  • (収録作品)空室の訪問者/崖の葬列/ペドファイル/ねむり銃

  • 「生活安全」と聞いてあまり手を出していなかったけど、殺人や傷害で大手を振って捜査にあたれる捜査1課と違い、他の部の分掌とのバランスを考えざるを得ない立場が上手く描かれている。実際には、分掌上、暴力団は組対部、強行犯は刑事部などといった分類がされているけれど、現実の事件はこのとおりにキレイに分けれないものが多いのだろう。このシリーズを読んでいると、組織論で学んだ組織図上の分掌と暗黙の権威勾配のような話を思い出す。

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著者プロフィール

1956年、静岡県生まれ。明治大学卒。‘94年『死が舞い降りた』で日本推理サスペンス大賞優秀賞を受賞しデビュー。2000年『鬼子母神』でホラーサスペンス大賞特別賞、’10年には「随監」で日本推理作家協会賞短編部門を受賞。緻密な取材が生む警察小説やサスペンス小説で多くのファンを魅了する。本書は朝鮮戦争で計画された原爆投下の機密作戦を巡る謀略を描く渾身の作。著書に『限界捜査』『ソウル行最終便』『彷徨捜査』『伏流捜査』(祥伝社文庫)『撃てない警官』『夜の署長』等。

「2023年 『ブラックバード』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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