- Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087468274
感想・レビュー・書評
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面白かった
しかし、松本清張を読んでいればもっと楽しめたのかも..
ところどころに松本清張が絡んできます。
派遣社員の川原は上司と同僚の女性の殺害容疑で逮捕。容疑を否認するも、アリバイがなく、状況証拠で一審で死刑判決を受けます。
無実でありながらも、控訴しない被告。
無実を信じる弁護士の鶴見はその理由を明らかにするため、川原の故郷の小倉へ、そして、川原の過去を探ります。
頑なに控訴しない川原。
その理由とは?
5年前に川原の窃盗事件とは..
控訴期限までの間に真実を明らかにできるのか?
といった展開です。
後半、とんとんと都合よく話が進み、鶴見の読み通りの展開になるのがなぁ..
松本清張のオマージュを込めた法廷ミステリーでした。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
小倉祇園祭は細川忠興様が小倉城下に祇園社を建立した時、京都の祇園祭を取り入れたのが発祥である。
本筋よりも松本清張や森鴎外が気になってしまう。 -
ところどころドラマのワンシーンが思い浮かぶので多分映像化されたのだろうけど、一つ一つ近づいていくこの醍醐味は、読んだからこそ!
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殺人容疑の裁判で死刑判決を受けた川原光輝は無実にも関わらず、何故か上告を拒否する。川原の無実を確信する鶴見弁護士は、その理由を明らかにしようと奔走するが…川原が敢えて死刑判決を受け入れようとする『覚悟』とは…
上告期限を目前にした時限ミステリーと法廷ミステリーを融合した人間ドラマであるが、ストーリーとしての線が細いように感じた。これまで読んだ小杉健治作品の中では今ひとつの出来の部類だろう。 -
初の小杉健治作品。無実の罪で死刑判決を受けた被告人が、かたくなに控訴を拒否する理由を弁護士が追求する話。事件の裏の人間ドラマがとても良かった。ただ話が都合良く進みすぎたのが残念。これを読んで松本清張の作品に興味を持った。さっそく読んでみる 笑。
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無実の罪で死刑宣告を受けた原田光輝は、控訴を勧める担当弁護士の鶴見に対し『天命』なのでこのまま刑を受け入れると告げる。納得のいかない鶴見はなんとか原田に控訴させようと、彼の隠された過去を調べ始める。。。
裁判そのものや、被告が捕まった事件にスポットを当てるのではなく、いかに被告に控訴させるかを描いた一風変わった裁判モノでした。松本清張の小説を読んだことがあったらもっと楽しめたかな。 -
淡々と進み、
淡々と終わった。
作中に出て来る松本清張を読んでいたので、
より親しみを感じた。
小杉さんらしい作品。 -
「真実を歪めたら、結局、どこかに皺寄せがいくことになります。」
まさにその通りだと思う。
久しぶりに小杉健治氏の作品で感動した。
川原光輝の行動には共感できないが、
鶴見弁護士の行動には強い感動を覚えた。
控訴期限ぎりぎりまでの執念、
諦めない気持ち、とても良かった。
また、古山達彦夫人の行動には、
ぐっとくるものがあった。