つるかめ助産院 (集英社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087468465

作品紹介・あらすじ

夫が姿を消して傷心のまりあは、一人訪れた南の島で助産院長の鶴田亀子と出会い、予想外の妊娠を告げられる。家族の愛を知らずに育った彼女は新しい命を身ごもったことに戸惑うが、助産院で働くベトナム人のパクチー嬢や産婆のエミリー、旅人のサミーや妊婦の艶子さんなど、島の個性豊かな仲間と美しい海に囲まれ、少しずつ孤独だった過去と向き合うようになり-。命の誕生と再生の物語。

感想・レビュー・書評

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  • ハートフルな物語。
    この手の直球物には涙腺弱いです。
    主人公まりあの成長の物語です。

    夫の小野寺君が失踪し、一人、南の島を訪れたまりあ。
    そこで出会った、助産師鶴田亀子から妊娠を告げられます。
    そして、助産院で働きながら、子供を産むことに。

    そこで出会った人々に影響を受けながら自分自身と向き合って、成長していく物語。
    辛い過去を持っているのは自分だけではない。
    みんな、それぞれがそれぞれ悩みや過去を持っている。

    島の人々、助産院の人々、亀子の優しさが伝わってくる物語でした。

    そして、まりあの出産へ。

    正直、そのあとのストーリは白けてしまった。
    そこが残念。

    しかし、それを差し引いても何とも心温まる。「生」への物語でした。

    お勧め。

  • ミトン、ライオンのおやつ で、すっかりハマってしまった小川 糸さん。
    で、今回は「つるかめ助産院」。

    捨て子で、里親に育てられ、家から逃げるように初めて好きになった男性と結婚。
    しかし夫は突然の失踪。
    傷心状態で思い出の離島に夫を探しに行くけれど、そこに夫がいるわけもなく。
    そんな中、助産師の鶴田亀子さんと出会う。
    自分が妊娠していることも助産師さんにはすぐにわかる。

    主人公のまりあさんが、妊娠・出産を通して、島の人たち、自然に恵まれながら人として成長していく物語。
    一番最後はメルヘンの要素も。

    巻末には宮沢りえさんとの対談が掲載。
    宮沢りえさん談。
    「まりあが南の島の人たちと出会って、人間不信という皮のようなものが一枚ずつはがれていって、気がついたら、人からのエネルギーや自然の息吹を吸収できるスポンジのように素直な人間になっていて、、、、
    日常の中の小さな積み重ねが素敵で、夢中で読みました。そしてあの海に行きたくなりました。」

    一気にサクサク読めました。
    読後感もすごくよく、次も糸さんの本を読みたいと思います。

  • 小川糸の作品は自分にとっては
    評価が分かれる。

    これはふーん。の方だ。
    生い立ち、死産、出産。
    みんなが身ごもるわけではないし
    みんなが親になれるわけではない
    身ごもることが偉いとか
    親になれないのが悪いわけでもない
    人生はいろいろだ。
    その事をすんなり受け入れている。
    しかし、妊娠、流産、死産と、悲しいことも多い。

    人間は忘れるから生きていける
    あれほど痛い出産もすぐ忘れる
    そして二人目を出産できる。

    小野寺まりあは
    急にいなくなった夫、小野寺くんを探しに来る
    あては上空から見たらハート型の島
    この辺はなんか小川糸らしい。
    悲惨な話かと思いきや〜
    小川糸の世界、満載。不思議!
    そこのつるかめ助産院をしている鶴田亀子に出会う
    鶴田亀子によってまりあは妊娠している事を告げられる。
    えーめちゃくちゃ悲惨じゃない?

    本文よりー
    「艶子さん、私ね捨て子なの、
    だから生まれてからずーっと自分の人生はなんて不幸だろうと思ってた」
    自分だけが苦しんでると思ってた。
    みんな苦しんで、苦しんでもがきながら生きている
    人生の傷は誰かにかわってもらえるものではないのだから。



    本文よりー
    ある意味、人は生まれ落ちた瞬間から誰もが捨て子なのかもしれない。
    どこまでも孤独で、だからこそ人と触れ合ったり助け合ったりすることに喜びを見出すのだー

    しかし最後はびっくり???
    なんだこりゃ。
    苦手かも。


  • とってもとっても心温まる物語!!!

    読後感も部屋中いっぱいにたおやかな空気が、ずーっと漂っている感じ!!!

    家族の愛情を知らずに育ったまりあだけれど、その分、たっぷりの愛情を島の人からもらっている。

    社会全体がこんな島だったらいいのにと、つくづく感じさせられる。

  • 命の重さがわかる本。島の雰囲気も好み。
    突然の事故などにも落ち込まず、すぐに立ち直る主人公がかっこいい(?)。

  • この作品は、2010年に刊行されたので、著者の生年から計ると、著者が37歳位の時に書かれたものと思われます。

    南の島に来たまりあは、助産院長・鶴田亀子から妊娠を知らされて、から始まる物語。

    268頁に、ハイビスカスの天ぷらが出てくる。そういう料理を知らなかったが、調べてみると、沖縄では良く食べられているようだ。

    128頁に、主人公の生い立ちが書かれている。主人公は教会の入り口に捨てられていたのだが、こういう場合、児童相談所→乳児院→児童養護施設という順に移っている。

    その理由は、児童養護施設が原則として1歳以上の児童を養育するのに対し、1歳未満の乳児を主に養育する、と規定されているのが理由らしい。

    乳児院は、2014年頃には、全国で132の乳児院があり、3,105人が入所していたようだ。

    児童養護施設の入所対象者は、原則として、1歳以上18歳未満。
    2016年度の総施設数は615となっており、うち公立は37に対し、私立は578となっている、とのこと。

  • 夫の小野寺くんが急に姿を消し、傷心の中、昔一緒に旅行した島を訪れたまりあは、そこでつるかめ助産院の人たちと出会う。
    助産院の先生、パクチー嬢、エミリーや島の人たちと過ごすうちに、明るく優しい人たちも何かしら辛い過去を持っていて、辛い人生を送っているのは自分だけではないということに気づく。そして、自分も人を喜ばせるためにマッサージをしてあげるようになる。

    シングルマザーとして、島でやっていくのかとおもいきや、最後の、しかも出産シーンで、いきなり小野寺くんが現れてビックリ。そして、子供も含め、3人で島を去るという展開はハッピーエンドなのかもしれないが、個人的にはちょっと解せない。

    とはいえ、全体としては、人の優しさに癒されるストーリー。そして、妊娠、出産が一種の神秘的なこととして描かれていて、子どもを自分の体内で育むという体験をしてみたい気にもなった。

  • 先日読んだキラキラ共和国は会社の同僚からお借りした本だが、こちらも別の会社の方から頂いた一冊。

    偶然にも同じ時期に同じ作家さん。

    夫が蒸発し、意気消沈していたまりあ。
    夫との思い出の場所の南の島へ一人で向かう。
    その島で助産婦の鶴田亀子と出会う。
    悪天候で帰路の船が出港せず足止めされるまりあ。
    そんな時、亀子に想定外の妊娠を告げられる。

    まりあには重い過去があり、出産することに戸惑いを感じるが、島の仲間の温かさを受けて、少しずつ変わっていく。


    南の島でのゆっくりと時間が流れる感じの温かみのあるストーリー。

    人見知りの主人公。
    人付き合いも上手くないのに、亀子に出会うことで少しずつ前向きになっていく姿が清々しかった。

    またこの作家さんは、本当にお料理の描写が丁寧で、涎が出そうなくらいのご馳走を想像してしまう(*^▽^*)

    とても良書。
    自分のお産を思い出しながら、とてもいい気分で読了。

  • 出産経験なく、これからも無いのだけれど妊娠◦出産に凄く憧れを持ってしまいました。
    小川糸さん出産前に書かれたのもびっくりです。参考文書に出産関連のものも多く、またインタビューも多くされたみたいで、この本を書き上げるのに魂を込めているように感じました。
    付録の宮沢りえとの対談では、宮沢りえの言葉選びのセンスが良くて感性豊かなんだなぁと思いました。

  • 妊婦さんはもちろん、孤独を感じている人に読んで欲しい一冊。そして助産師、助産師を目指す人にも!

    孤独を感じていたまりあが鶴亀先生やパクチー嬢をはじめとする島の人たちと出会うことで、こんなにも変わったことに感動。途中途中に挟まれる出産エピソードからはリアルな表現と共に、神秘を感じて助産っていいなと感じた。

    全員好きだけどいちばんを答えるなら、長老が好きだった。いつでも笑顔で優しい言葉をかけてくれて、本人がいなくても周りの人にその人の良いところを伝えられる長老のような人に私もなりたい。

    ・大きな木には大きな影がある
    ・誰しもみんな辛いことや悲しいことがあった、
    ・でもそれを誰かに打ち明けるということはその人を信頼していたり愛している証拠だ

    という言葉にとても救われた。
    妊娠した時、辛いと感じた時にもう一度読みたい。

    • bluewater2さん
      そうですね❗️
      もう一度どこかの島でぼうっとしている時に
      そうですね❗️
      もう一度どこかの島でぼうっとしている時に
      2023/09/05
  • 以前も一読、今回は第二子妊娠中 臨月に読み返してみた。

    長子の時も実感したが、本当に妊娠・出産は奇跡のような出来事の連続である。
    小さな小さな命が宿るまで。
    その小さな命を育むトツキトオカ。
    今まで自分ひとりの物だった身体が、赤ちゃんの入れ物として変化してゆく。

    未婚の頃と子育て中の今では、コウノドリ のようなドラマ(原作も)を見る目も変わる。

    長子の時と今回では悪阻や経過もまた違ったりする。

    こんな助産院があったら良いなと思う反面、もしもの事態を考えると病院以外での出産はリアルには考えられない我が身ではある。

    長子の時の陣痛の痛み…促進剤の影響もあり、本当にトラウマレベルだった。
    産後も会陰の裂傷に染みて地味に辛かったこと。
    ビビリな私は今回は無痛分娩という、つるかめ助産院の対極のような選択をしている。

    願わくは全ての育む人が幸せなお産をして我が子を愛せますように。。


  • 毒を吐きたいけれど、この作品の前では吐き辛い...。キレイな世界が広がっている。出てくる食べ物はどれも美味しそうだ。ただ、ここまでいろいろ背負いこませなくても良いのでは。自身の過去の苦い思い出とともにそっと本書を閉じる...。
    「大きい木には大きな影ができるし、小さい木には小さな影しかできないの。」

  • 小川さんの「ライオンのおやつ」が私にとってとんでもない感動作で、他の著書も読みたいと常々思っていたので、やっと2作目を読了できて嬉しいです。
    やはり小川さんの作品は心が温かくなる瞬間に溢れています。

    あらすじを読んだ限りでは、妊娠が発覚した主人公・まりあが赤ちゃんに向き合っていく物語だと思っていました。ですが、それだけではなく、島での生活や人との関わりによって、短期間で妊娠によって体が変化していく中で、心や考え方も変化し成長していくまりあの姿も印象的でした。

    自分に辛いことがあると、大体の人は自分が今1番辛い思いをしていると絶望することが多々あると思います。しかし、抱えているものは人それぞれで、その辛さは他人の物差しでは決して測れるものではないと気付かされました。

    ただ、①パクチー嬢がなぜアオザイを着ているのか、②サミーと家族の関係はどうなのか、③小野寺君は離れている間何を考え、何をしていたのか。以上の3点がかなり重要な場面で話題にあがった割に、結局最後まで明かされることが無く、なんだか少しだけモヤモヤが残っています。
    ただ、その辺も含めて、登場人物みんなの後日談を想像してみるのも楽しみ方かなと思いました。

  • 読み返してみました。
    やはり素敵な作品!!
    まりあが南の島で鶴亀先生、パクチー嬢、エミリー、島のみんなと出会って…
    少しずつ孤独だった過去と向き合い成長していく。
    命のお話。

  • 南の島にある“つるかめ助産院“。気さくな先生や優しい仲間達がほっこりしてて良かった。小野寺くん、何かよく分からなかった。一つ一つの描写が可愛いい作品でした。

  • 人間不信で家族も自分も愛せなかった一人の女性が、南の島の『つるかめ助産院』で個性豊かな仲間たちに出会い、自然に触れ合うなかで、次第に自分と向き合い、生きていくことに前向きになっていく物語…

    島で出会った面々が、みなそれぞれに辛い過去を背負っているからこそ人を思いやる愛情にあふれていて、心が温かくなった。また先生の人間だけでなく物や動物、自然界の生命が宿る全てのものを愛おしみ生きていることを全うするという考え方に共感した。

    巻末の宮沢りえさんとの特別対談で、作者の小川糸さんに出産経験が無いことに驚いた。
    本作品を世に出すにあたって想像を絶する努力があったことを切に感じた。その努力があったからこそ、新しい生命の誕生を神秘的なだけでなく、躍動的で瑞々しいタッチで生み出すことが出来たのだろう。特に「へその緒」のくだりは素敵だった。

    架空の南の島での設定だったが、実在したら、きっと妊婦さんが殺到するだろう…笑
    妊活中や妊娠中のご夫婦にオススメしたい作品



    以下、特に心に響いたフレーズ


    「お母さんが気持ちのいい出産をして、あーこの子を産んでよかった、って感じてくれたら、それだけで子供の将来は安泰だと思う」


    「人生で一番悲しいことってあるでしょう?それを話せることが、その人を愛している証拠なの。」


    「愛する家族のそばから、心も体も、片時も離れずに寄り添っていよう。いつか、人は死んでしまうから。一緒にいられる時間には、限りがあるから。」

  • 人にはそれぞれ悩みや辛い過去がある。それを背負って生きていかなければならない。また辛い過去があるからこそ、人に優しくできる。

  • 赤ちゃんを見て、小さなか神様みたい(仏様だったかな)と思う気持ち。出産して、息子の笑顔や寝顔や真顔を見るたびに、私も思う。

  • ありがちな展開?とは思うけど、こういうのは心洗われて好き。

    歳を重ねれば、そこそこの社会性で何とか生きるんだけど、誰でも大なり小なりの訳ありは抱えていて、それが邪魔になってうまくいかない事も多くて。

    自分が変わらなければ何も変わらないのだけど、全く環境が変わって周りから変えられるっていうのもまたいいな。

    マリリンがんばれ!

  • 2012.07.03読了。

    二ヶ月ぶりの読書は好きな作家、小川糸さんのこれ。

    食堂カタツムリや喋々喃々で、食べること、料理をすることの大切さ、楽しさに共感してすっかり気に入ってしまったのだけど、今回は食に加えて命の話。

    食に関してはどの作品を読んでも美味しそうな料理がたくさんなので、今回もおなかすかせながら読んでました(笑)

    そして命の話。
    タイトルが助産院なだけあって、妊娠、出産のシーンが多いんだけど、主人公をはじめ登場人物それぞれの抱える心の闇を通して、私自身も再生していくような...読み終わった後とっても温かく、清々しい気持ちになれる本。
    女性として、妊婦を楽しみたくなる、早く体験してみたくなる本。

    登場人物もみんなそれぞれナチュラルで魅力的で...♡
    特に長老が大好き。

    それに加えて、料理、老人、自然、ツリーハウス、島、海、私の好きなものがたくさん詰まっててまさにドストライクな本でした。

  • 主人公は、自分の生い立ちから始まり、結婚、妊娠とさまざまな経験をします。夫は、妊娠を知らずに失踪してしまう。
    妊娠中は、ただでさえ気持ちがブルーになりがちな時なのに、夫不在だなんて…ストーリーを読んでいて、自分自身の妊娠中の感情コントロールが出来なくて辛かった経験を思い出しました。
    つるかめ助産院には、さまざまなな悩みを抱えた女性が登場しますが、不幸もあれば幸せいっぱいもあります。それだけ出産は命掛けだと伝える内容なのではないでしょうか。
    最後の終わり方というか、締めくくりが早々と終わったのが心残り。
    事終えての数年後の主人公が物語ってくれたら面白かったかもしれません。

  • とても素敵なお話で、何度もウルッとしました。
    わたしもこの島に行って島独特のお料理を食べてみたくなりました。小野寺くんに何があったのか気になりますが、いきなり目の前からいなくなったのは許せない。
    でも、マリアなら例えシングルマザーになってもきっとうまくやっていける。

  • もちろん、それだけじゃないけれど、女性とか母親の強さを思い知らされる。

  • まず言いたい。小野寺くんは最低です。いい感じに終わったけど、主人公は許したようだが、私は小野寺くんを許さない。

  • あまり主人公に共感が持てないまま話が進んでいった。周りの人達に関わる事で不安や悲しみが落ち着いてきて人の弱さに寄り添い、相手の優しさに気づいていく。けれども始めは自分に優しさを向けてくれる人に随分とひどい言葉を投げ掛けるのだなと。最後はちょと無理のある設定で幸せになれ、彼女も成長してと話はまとめられているのだけれども。
    ちょとスッキリはしないかな。

  • この本を読み進めていくごとに母親への感謝が増していくような気がする。彼女も私をお腹の中で育ててくれた。苦しい思いも幸せな思いも私と一緒に感じていた。なんだか自分のおへそがとても愛らしい。私もいつか子供を授かりたい。苦しい思いも幸せな思いも一緒に味わいたい。

    p.107「本当はね、みんな、生まれる時に神様からなんらかの才能をもらっているの。だから、努力すれば全員が天才になれるはずなのよ」

  • つるかめ助産院というめでたいイメージ
    そこは日本の南国のゆったりとした時間が流れている。
    癒されない悲しみを持つ まりあが、様々な過去をもつ人々に癒されしだいに自らの生に向き合うことができた。あゝ私もこの島に行きたいと思う。

  • 海辺やパオでの出産シーンはとても神秘的でした。
    その出産に向き合う先生やパクチー嬢が愛に溢れていて素晴らしかった!
    同時に、お産を経験した事のない私にとってはこんなに大変なのか!と怖くもなってしまいました…。

    先生が言っていた「神様にとって生まれることも死ぬこともそんなに変わらない。」
    この言葉が心に残りました。
    死ぬ事も命が誕生する事も、本当に不思議で未知で、夜眠れなくなるくらい考えでしまうのですが。
    お母さんになる経験で死ぬ事の恐怖が少しなくなるのかなと感じました。妊娠も奇跡で運命的なものだから。

    ラストは急な展開!と驚きましたが、出産を題材にした本が初めてだったので面白かったです。

  • 優しい小説。
    どんな人でも辛くない人生なんてないんだろうなぁとしみじみ。
    この小説に出てくる人たちは、本当に大きな辛い経験をしてるけど、現実に生きている我々も大なり小なり色々ある。
    人とのつながりの中でしか、人で傷ついた傷は癒せないのかな。
    子ども、産んでみたくなった。そんな気分になれて良かった。

  • 命の大切さを改めて実感しました。
    こんな南の島の助産院で出産できたら幸せだろうな~と思う。

    生まれてきてくれてありがとう、私を母に選んでくれてありがとう、という気持ち 日々の子育ての慌しさで忘れていたかも。ちょっと反省です。

    出産の場面に何度が立ち会ったことがあるけど、本当に命の誕生する瞬間は素敵だし、産まれてわが子と対面した瞬間に女性は本当に母親の顔にかわります。私はその瞬間が大好きです。
    そんな素晴らしさもかかれた素敵な本でした。

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著者プロフィール

作家。デビュー作『食堂かたつむり』が、大ベストセラーとなる。その他に、『喋々喃々』『にじいろガーデン』『サーカスの夜に』『ツバキ文具店』『キラキラ共和国』『ミ・ト・ン』『ライオンのおやつ』『とわの庭』など著書多数。

「2023年 『昨日のパスタ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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