光の帝国―常野物語 (集英社文庫)

  • 9601人登録
  • 3.79評価
    • (1306)
    • (1459)
    • (1945)
    • (140)
    • (32)
  • 1208レビュー
著者 : 恩田陸
  • 集英社 (2000年9月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087472424

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
宮部 みゆき
恩田 陸
梨木 香歩
有効な右矢印 無効な右矢印

光の帝国―常野物語 (集英社文庫)の感想・レビュー・書評

  • 本のタイトルでもある光の帝国が一番印象に残った。残酷で暗い内容だった。この話がその後の話と繋がっていくところが面白かった。
    つる先生がキーパーソン。

  • 温かさと怖さが入り混じった不思議な話だった。

  • 何年も前に手にして以来、繰り返し読んできた物語。私の初恩田陸さん本。短編集で、話の並び順も素晴らしい。幸せな話にも辛い話にも、もやのようにうっすらとした悲しさが覆う。その加減が絶妙で、常野の人たちを魅力的に見せていると思う。

  • 不思議なファンタジーでした。

    自分の能力やその意味を知っている人、能力に気づきながらコントロールできずに戸惑っている人、ようやく力に気づき始めた人…登場する常野の人たちは、このあとどうなっていくのか? 『しまう』ってなに?『裏返す』ってなに?

    爽やかなんだけれど、疑問符だらけの、なんとも言えない読後感でした。面白い。続きを読みたいです。

    そして、不思議なパワーがありそうな東北に、も一度行ってみたい気分になりました。

    遠野物語も、遅ればせながらそろそろ読むべきだろうか…。

  • ずっと気になっていたタイトル。
    『蜜蜂と遠雷』でフェアが組まれていたので、この機会にと思い、手に取る。

    いやあ、なんて濃密な短編集!
    一話一話が、しっかりしている。
    あとがきまで読んで、恩田陸の中には幾つかの話をしっかり書こうという意気込みがあったのだということがわかった。

    冒頭「大きな引き出し」は私の好きなタイプの話で。
    様々な古典をしまいこむ春田一家の不思議な力に憧れてしまう。
    そして、分かりやすい結末なのに、なんだか感極まってしまった。
    おじいちゃんの感想、反則っす。。。
    人は忘れることで正常を保ってもいる。
    春田一家のこの力は、自分に不幸をもたらしたりはしないのだろうか。

    「オセロ・ゲーム」はそれとは全然テイストが違っている。
    ハッキリと見えない敵意?のようなものを読んでいると、『Q&A』を思い出した。
    裏返すか、裏返されるか。
    この能力に一体何の意味があるのだろうと思いながら、突如として来る緊迫感。
    いや、裏返されるな、裏返されるなー!
    恩田陸の言うように、これだけで長編小説を書いてもめっちゃ面白そう。

    後半になるにつれて、前半で登場した人物が上手く絡み合ってくれる。
    常野一族の能力ばかりがクローズアップされがちだけれど、在りし日の常野にもっと触れたい。
    そして、光紀のその後も読みたい!
    ……と思わせた一冊でした。

  • 初恩田陸。
    直木賞受賞で、人から勧められたものを読んでみた。
    最初の「大きな引き出し」でぐーんと引き込まれたし、「オセロ・ゲーム」では、わけのわからないドキドキ感も味わった。表題作「光の帝国」は、ツル先生のひざを少し曲げて立つ様子に、年老いた父を思い浮かべたりもした。一気に読んだけれど、なんだか食い足りない。「手紙」は、説明的に過ぎる。

  • 『きみが見つける物語 スクール編』というアンソロに冒頭の『大きな引き出し』が載っていて、雰囲気だけは知っていました。
    あらすじを見ると超能力者たちがどうのと書いてあるし、タイトルからするとスターウォーズみたいなSFを予見させるんですけど、和風の、ほっこりかつずっしりする話でした。

    表題作の『光の帝国』は、中でも重厚感があってとても良かった。戦争の悲惨な感じ、その頃の人が抱えている闇がこれでもかと書かれていました。
    だいたい和のテイストなんですけど、『オセロ・ゲーム』と『歴史の時間』は、何というか西洋のSF感。理系を駆使した感じがするというか(理系のワードなんてちっとも出てこないんですけど)。
    オセロ・ゲームの方は完璧にサイキックバトルですね。ここに出てくる人たちだけの続編があるようなので機会があれば読んでみたい。
    歴史の時間は、宇宙が誕生してから云々…みたいな悠久の時間を感じさせる不思議な話。亜希子の話は、あとに出てくる『黒い塔』に続きます。

    短い話が集まって一つの話になっているのでとても読みやすい。それぞれの断片が合わさり、ぴったりするのは、伊坂幸太郎みたいなあの感じというか。
    その、合わさってくるところに唸らされます。

  • 著者の作品は読んだことがなかったのですが、直木賞受賞で俄然興味が湧き、受賞作品以外で面白かったものをオススメしていただいたので読んでみました。
    (受賞作品は図書館で順番待ち中です☆)

    こちらの作品は常野物語シリーズの第一弾だそうで、連絡短編集でした。
    といってもちょっと変わったつくりで、短編ごとに一話完結という感じではなく、壮大な物語の輪郭だけをなぞったような、なんともぼんやりとした読後感でした。
    いいお話だったりもするんだけど、イマイチつかみどころがない感じです。

    理屈っぽい私は多分、続編を読まないと感想がいいにくいのかも。読まなきゃ。
    続編は普通に長編小説、がいいなあ。

  • 常野シリーズが大好きで、昔(大学生時代くらい)読んだのを再読。

    この世界スキだな~本当にこんな能力を持った人たちが実は私たちの身の回りにもいるんじゃないかと思わせてくれる。
    続きもまた再読したいな~

  • 運命というものがあるならば、と最近では篤は考えるようになっていた。一人の人間が一生に為すべきことは、すでに決まっているのかもしれない。もしかして、自分も何かをするのかもしれない。自分でも知らないうちに、大きな営みの中で、何かの役目を果たすことになるのかもしれない。

    確かに世の中にはくだらない人間がいっぱいいて、そういう人間におまえがたくさん嫌な目にあわされてきたのは認めよう。でも、だからと言って、おまえがくだらない人間になっていいって法がどこにある?そんなことは他でもないおまえが誰よりよく分かっているはずだろうが

    「あーあ、あたしたちってなんのために生きていくのでしょーか」
    「続きを知るためよ」

  • 「大きな引き出し」は、以前いろんな作家の短編を集めた本で読んだことがあり、懐かしく読めラストに感動を覚えた。てっきりこの本は、この短編に出てくる春田一家の物語かと思っていたが違った。どの短編も、常野に関係している点では一緒で、記美子や美耶子、つる先生などいくつかの短編にたびたび登場する人物もいる。「光の帝国」では残酷な展開に、心が悲鳴をあげそうになった。「オセロ・ゲーム」や「草取り」に出てくる草のようなものは、不吉なものを連想させる。記美子によって、明らかになる亜季子の真実と使命の話が個人的には好きだ。
    常野という不思議な場所とそこにゆかりのある人々の力、シダのような植物な形をもって現れる不吉なもの、常野の運命と使命など、考えると哲学的に思える節もある。

  • 人からの紹介で読んだ一冊。連作短編で読みやすい文体なのでとっつきやすく、それでいて後半はひきつけられる。不思議な魅力を持った作品。

    「遠野物語」を意識している作品、ということですが、舞台は東北で、話も遠野物語で顕著にみられる「あいまいな死生観」を意識させるような作品。東北在住経験があると、よりとっつきやすい作品群かと。

    勧めてくれた人が「この人の作品は、まとまりがつかなくなることがあるんだ…」と言っていたのですが、この作品も「どうまとまるのかな~」と思っていたら、ちゃんとまとまった。その辺のハラハラ感も含めて楽しめる連作短編集でした。

  • 表題作『光の帝国』悲しかった…。短編集だけど、あちらこちらで繋がりがみえてくる。『そうか、みさきか…』が良かった。

  • 読み始めからとても惹き付けられてあっという間に読んでしまった
    不思議な雰囲気がたまらなくよい
    感想はまたゆっくり書こうと思う

  • 常野のお話

    ・人間からぜんまい等の草が生える
    ・常野に住む人々には、特殊能力有り
    ・途中グロテスク
    ・「国道を降りたら…」だけはきゅんきゅん

  • すごく不思議でずっと心に残ってる。
    魅力的な人がたくさん。
    パラレルとかの奥深さもある。

  • ベスト3には入れなかったけど、1話目が何が理由だかわからないけど、琴線に触れすぎて、読了後何年も経っているのに思い出すとこみあげてくるものがあり、訳もなく涙が溢れてくる。私にとって、スペシャルな一冊です。

  • 面白かった!!
    少しずつリンクする連作。
    恩田陸の作品で一番すんなり読めた。
    不思議で切ない作品。
    『光の帝国』から『国道を降りて・・・』の流れがぐっと来た。

  • 幻想的で夢を見ているような気分のお話もあれば、ドキドキハラハラして涙が出そうになるものもあった。
    少し暗い雰囲気が漂う感じもする。

    個人的に連作短編という構成が好きなので、
    「あ、この人は前回こういう事をやっていた人だなあ」と親しみを持ちつつ読むことができるのももうひとつの楽しみ。
    ストーリー、穏やかなんだけれど時に恐怖、でも最終的に優しさに溢れている。

    (物語最後の方、涙が溢れそうになって慌てた;)

    読んでいる途中で調べてみたら、常野物語はこの作品だけにとどまらず、他にも2冊出ているようで。
    確かにこの一族の物語はこれで終われない気がした。
    まだまだこれからあれらの話の続きが気になる。

    ※久美沙織の解説で、なんだかハッと目が覚めた感じ(笑)

  • 特殊な能力を持った「常野」の人達。
    能力を隠し、普通の人々の中でひっそりと生きる。
    そんな彼らのお話が詰まった短編集。

    どの物語にも「常野」の人が起こす奇跡がちりばめられている。
    ただ残念なのは短編なので、あっさりとしていて物足りない感じも。

    文庫あとがきに書いてあったが、今回の短編集にある、いくつかの作品は、独立した長編で書こうと考えていた物らしい。
    表題作「光の帝国」も、その一つだ。

    特殊な能力を持つが故の苦しみ、迫害。
    寄り添って生きてきた子供達と先生達。
    最後は、思わず涙が出てしまった。

    「常野」の人達、一人一人の長編物語を早く読んでみたいと思う。

  • 一番好きな恩田陸

  • 初めての恩田作品。
    最初がこの作品で、よかった。たぶん。

    青森のどこかにある常野の集落にいた、特殊な能力をもった人々。
    記憶や予知、パイロキネシスなどなど。
    戦争や時代の流れで、その末裔たちは都会に暮らしている。
    ある者はその力を知り、ある者は気づくことなく...。
    一篇一篇の物語は、誰かにスポットを当てているけれど、だんだん物語の中で重なる部分が出てくる。
    連作短編集の醍醐味が味わえる。

    もちろん、謎がすべてわかったわけでない。
    建物や、時に人から生えてくる禍々しい「草」ってなに?
    「裏返される」って?
    岬は美咲に転生して、常野に帰ってくるけれど、律は何者?
    その辺りは続編で解決するのかな?

  • 不思議な力を持った常野の一族の物語。

    最初の短編でかなり引き寄せられたが、他の話がそれほどで残念。

  • さまざな記憶を仕舞い込んだり、つむじ足だったり、予知、遠目、炎を操ったり。さまざまな能力をもった遠野の一族の物語。
    一話一話読んだだけではどういうことといった疑問が残るけど、一冊読み終わると、こういうことなのかな? と答えの方向性は見えてくる感じ。
    この巻だけじゃ全体が見えてこなかった。続き読まなきゃ。

全1208件中 1 - 25件を表示

光の帝国―常野物語 (集英社文庫)に関連する談話室の質問

光の帝国―常野物語 (集英社文庫)に関連するまとめ

光の帝国―常野物語 (集英社文庫)を本棚に「読みたい」で登録しているひと

光の帝国―常野物語 (集英社文庫)を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

光の帝国―常野物語 (集英社文庫)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

光の帝国―常野物語 (集英社文庫)を本棚に「積読」で登録しているひと

光の帝国―常野物語 (集英社文庫)の作品紹介

膨大な書物を暗記するちから、遠くの出来事を知るちから、近い将来を見通すちから-「常野」から来たといわれる彼らには、みなそれぞれ不思議な能力があった。穏やかで知的で、権力への思向を持たず、ふつうの人々の中に埋もれてひっそりと暮らす人々。彼らは何のために存在し、どこへ帰っていこうとしているのか?不思議な優しさと淡い哀しみに満ちた、常野一族をめぐる連作短編集。優しさに満ちた壮大なファンタジーの序章。

光の帝国―常野物語 (集英社文庫)の単行本

光の帝国―常野物語 (集英社文庫)のKindle版

ツイートする