焚火の終わり 上 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 643
感想 : 37
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087472592

作品紹介・あらすじ

島根県の岬の町に住む美花は、茂樹の異母妹である。幼い頃、岬の家に行くのが茂樹は好きだった。いつも二人は焚火を楽しんだ。父が死に、母も他界した後、茂樹は母のノートから「許すという刑罰」との謎のメモを発見する。一方、美花の家には異様な写真が一枚残されていた。「美花は本当に自分の妹だろうか」出生の秘密を探るうち、さらに強まる二人の絆。それは恐ろしいほどの疼きとなった。

感想・レビュー・書評

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  • 1997年作品。著者の作品が好きで、よく読みます。この作品も好きです。著者の書く関西弁が心地よいです。文章も美しい。作品はサスペンス仕立てで、ページが進みます。真相が、どのように解明されていくのか興味深いです。主人公の二人が魅力的です。特に美花。同性愛や兄妹かもしれないのに惹かれ合う二人。性的な描写もありますが、いやらしさは感じません。美しくさえ思えます。下巻で、どう展開していくのか、どのような終末に至るのか楽しみです。

  • 今月は読書よりも他のことに気が向いてしまって、余り本に触れない月でした。
    こんなに読まなかったのは四年ぶりくらい。

    大量にある積ん読の中から久々に宮本作品。
    どこがとは上手く言えないけれど、この人の作品はやっぱり好きだなぁ。
    出生の真実がはっきりしていない兄妹二人。
    上巻の最後のシーンは性的にと言う意味ではなく興奮しました。

    二日酔いのシーンが割と多く出てくるのですが、作者も二日酔いに苦しんだ事が数多くあるんだろうなぁと、酒飲みの私は確信しました。

    焚火って、大人になってからやった記憶がないな。
    やれる場所も余りないですしね。
    大きな火を見るのは私も大好き。
    下巻へ続きます。

  • 宮本輝さんの美しい日本語。
    焚き火の絵が頭から離れない。

    異母兄妹の茂樹と美花。
    しかし、最後の肉親が亡くなり、謎の写真と謎のノートがそれぞれに見つかり、妹の出生の秘密を探り始める。

    二人の話す方言が、とても心地良い。特に、美花の京言葉が官能的で可愛らしい。

    上巻の最後は、茂樹の会社の同僚達とのキャンプ。
    同僚カップルは同性愛者だ。
    そして、テントでこの世で一度だけの交接。
    美しく衝撃的!

  • ミステリーっぽい。

  • 兄妹ではないような?

  • 平成28年10月

    最後が燃える。

  • 2人は本当に異母兄妹なのか?
    てか、とにかく行動力がありすぎるというか、ほとんど突拍子のない思いつきの行動ばかりするので半ば呆れつつも一気に読んだ。こういう人たちが身近にいるとキツイだろうなぁ~
    2人の行く末はどうなるのか!?下巻が楽しみ!

  • 近親相姦は美しい恋愛なのでしょうか?
    でも、この作品は美しい物語になっています

    異母兄妹の茂樹さんと美花さん
    本当の父親は誰なのか先が気になります

  • こら面白いってわけじゃないが、読んでいくにつれ
    次が気になって、ズルズルと読んでしまった。
    両親が誰なのか気になるじゃねーか。

    人物描写が巧いよな~。
    下巻が楽しみ。

  • 火をモチーフにして、人生の秘密や暗い部分をとことん炙り出して掘り下げてくれる。タイトルが素晴らしいです

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著者プロフィール

1947年兵庫生まれ。追手門学院大学文学部卒。「泥の河」で第13回太宰治賞を受賞し、デビュー。「蛍川」で第78回芥川龍之介賞、「優俊」で吉川英治文学賞を、歴代最年少で受賞する。以後「花の降る午後」「草原の椅子」など、数々の作品を執筆する傍ら、芥川賞の選考委員も務める。2000年には紫綬勲章を受章。

「2018年 『螢川』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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