青雲はるかに 下 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (456ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087472714

感想・レビュー・書評

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  • 原声との恋の行方、魏斉への復讐過程が凄まじい。
    しかし、それよりも白起という存在が異質すぎて、そこに食われてしまった感も否めない。

    范雎という人物を某大百科で見ると、こんなにも人情味のある人物には思われない。むしろハンムラビ法典のような人物のように思われる。
    それを、器が大きく、周りの人の存在で成り立つ人物とした宮城谷先生の解釈と物語は、個人的には面白いと感じたし、大変勉強になった。

  • 全2巻

  • 范雎は名を張禄とかえ魏で潜伏していたが秦の王稽と出会い運が開ける。秦の昭襄王は王ではあるが政治決断の殆どは叔父である魏ゼンが握っており権力の及ぶ範囲は限られていた。昭襄王は政治的判断の決定権を自分に集中する事を考え范雎は法による権力集中を考え二人の目指す政治体制が一致し范雎の異例の出世を後押しする。そして魏ゼン派の白起の快進撃のおかげで魏を追い詰め范雎の仇魏斉に復讐を遂げる。秦の始皇帝の中国統一は昭襄王と范雎の政治改革から始まったのかもしれない。

  • 2016/7/17

  • 壮大な復讐劇。
    あとがきにもあるが、死んだ人の弔い合戦だと、暗いが、自分が受けたことに対する弔いだと、なんだか明るいと。
    そう、死んだ人は帰ってこないからだ。

    最後の最後に出てくる蔡鐸という人が気になる。
    そして、秦は天下統一を成し遂げたんだな。

  • 青雲はるかに。

  • 2008年12月 4/143

  • 6/16

  • 中国の古代史に登場した天才政治家の話である。

  • 上巻の感想で、范雎(はんしょ)が秦の宰相になる人と書きましたが、始皇帝よりも、もう少し古い時代のお話でした。<BR>
    春秋戦国時代とはよく名付けたもので、45万人の捕虜を殺してしまった戦争の逸話もありました。そんな時代を乗り切った名宰相のお話で、マネージメントの観点でなるほどと唸らせる点がないこともありませんが、人間味が感じられないというか、感動という点ではちょっとほど遠かったような。。。<BR>
    2005/9/20

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著者プロフィール

宮城谷昌光
1945(昭和20)年、愛知県蒲郡市生れ。早稲田大学文学部卒業。出版社勤務のかたわら立原正秋に師事し、創作を始める。91(平成3)年『天空の舟』で新田次郎文学賞、『夏姫春秋』で直木賞を受賞。94年、『重耳』で芸術選奨文部大臣賞、2000年、第三回司馬遼太郎賞、01年『子産』で吉川英治文学賞、04年菊池寛賞を受賞。同年『宮城谷昌光全集』全21巻(文藝春秋)が完結した。他の著書に『奇貨居くべし』『三国志』『草原の風』『劉邦』『呉越春秋 湖底の城』など多数。

「2022年 『馬上の星 小説・馬援伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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