プリズンホテル 1 夏 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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感想 : 727
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087473292

感想・レビュー・書評

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  • 浅田次郎が好きな母に勧められて読んでみました。
    なぜか清子に対して常に暴力を振るい、暴言を吐く主人公が最後まで好きになれず…
    逆に、人情味あふれるオーナーの忠蔵、副支配人の黒田他、ホテルで働く個性豊かな人々にはとても魅かれました。
    主人公が、この先このホテルの人たちと触れ合うことで、段々と変わって欲しいなと思いながら本を閉じました。
    4冊借りたので、続きも楽しみにしてます。

  • 浅田次郎のコミカル小説、プリズンホテルシリーズの第1巻。

    極道小説で売れっ子になった作家・木戸孝之介は驚いた。
    たった一人の身内で、ヤクザの大親分でもある叔父の仲蔵が温泉リゾートホテルのオーナーになったというのだ。
    招待されたそのホテルはなんと任侠団体専用。人はそれを「プリズンホテル」と呼ぶ―。
    熱血ホテルマン、天才シェフ、心中志願の一家…不思議な宿につどう奇妙な人々がくりひろげる、笑いと涙のスペシャル・ツアーへようこそ

    「木戸孝之介」は、まさに浅田次郎自身をモデルにしているのかな?浅田次郎の人生経験の豊かさが、小説の厚みを支えていると思った。

  • 浅田次郎っぽくない。
    一言で言えば面白くない。
    登場人物の描き方もイマイチ。
    このシリーズは1巻だけでいいや。

  • 妻の推薦本。浅田さん?何でこんな暴力的な感じ?オーナーでヤクザの木戸忠蔵。支配人は左遷されて、あじさい(プリズン)ホテルに赴任する。ホテルの従業員はヤクザさん。宿泊者も殆どがヤクザさん、まれに一般人。従業員のヤクザの滑稽な仕事ぶりが面白い。また、宿泊客は濃いキャラクターで、定年退職した夫婦、自殺志願家族等。今回の話はオーナーの忠蔵と血の繋がる小説家・木戸孝之介。孝之介の母親が自分を捨て副支配人(番頭)と駆け落ちしたことにまつわる内容。話の展開が早く混乱気味でしたが、ほぼ満喫できた。次も楽しみ!!

  • 久しぶりに読んだけれど、泣けるし、勇気が出る。何より面白くてページを読む手が止まらない。表現もすごい下品かと思えば、綺麗な部分があったり、木戸先生のねじ曲がった愛情も、理解されないはずなのに、妙に説得力がある。
    やっぱり、この本は最高すぎる。


  • 『男は任侠
    女は愛嬌?』

    主人公の女性に対する暴力の描写に眉をひそめながらの読み始め

    支配人の花沢さんが出てくるところから、一気に面白くなった。
    ヤクザさんの礼儀正しい態度を見て、
    「あれでは旅行に来て気が休まるまい。
    もっとゆっくりしてもらわねば」
    なんて真剣に考えてしまうところが、根っからのホテルマン。
    幽霊にお礼を言ってしまう、筋金入りのお人好し。
    うーん好きだなあ

    これは先が期待できそうな予感
    秋へと突入しましょう。

  • ストレートに面白い。秋も読みたい。

  • 浅田次郎『プリズンホテル 1 夏』集英社文庫。

    今から25年前の作品。以前から気になっていたシリーズなのだが、未読であった。ヤクザがひょんなことからリゾートホテルを経営し、そこで巻き起こる事件や人間模様を描くという作品のようだ。

    まだ主要登場人物の姿が掴まえ切れないせいか、圧倒的な面白さは感じられず、全体としてはまずまずといった感じだろうか。

  • まずは最初の館内ご案内から大爆笑でした。しかし木戸孝之介氏は嫌い。女に手をあげる男は許せない。これからの3冊に期待です。

  • 予想の斜め上をいく面白さ。
    最初は主人公らしき偏屈小説家が偏屈っていうよりただのクズで、どうなのコレ⁉︎どうなるの⁉︎って思っていたけど
    章ごとに視点が変わり、少しずつ物語に馴染んでいった。
    に、しても、どの登場人物も一筋縄ではいかない曲者ばかり。
    そもそものホテルが、
    奥湯元 あじさいホテルという正式名称を無視して、地元住民からはプリズンホテルと呼ばれる、ヤクザがオーナーの"任侠団体専用ホテル"
    オーナーが大親分なので、泊まりの(任侠団体)客は従業員にも頭が上がらないとか、宴会の片付けを客の若衆がやるとか、ホテルの常識は通じない。
    時々来るという一般の客も、偏クズ小説家だったり、横暴な夫とこっそり離婚手続きを進めている妻とのフルムーン旅行だったり、心中場所を探して流れ着いた家族連れだったり。
    大手有名ホテルチェーンから出向という名の左遷で飛ばされてきた熱血支配人と天才シェフのキャラクターもイイ。
    幽霊の存在をやんわり匂わす、かと思いきや、普通に存在してるわ意思の疎通ができるわ、もうずっとにやにやしっぱなし。
    浅田次郎ってこういうのも書くんだねぇ、としみじみ思った。
    よく考えたらほとんど読んだことないんだったけど(笑)鉄道員と地下鉄にのってのイメージだったからちょっと意外で。
    しかもクズ小説家、マザコンこじらせただけだったみたいな展開になってきて、最後少し泣かされた。とはいえこの男、好きにはなれないなぁ、、、と思ってたら作者を投影したキャラっぽい。性格は別かもしれないけど。
    1番かっこいいのは大親分の木戸仲蔵だねー、漢の中の漢って感じ。
    2次元の任侠はヒーローぽくて嫌いじゃない。
    関東桜会は薬も殺しもやらないらしいし。

    シリーズものの第1作目ってことで、秋・冬・春と続くみたい。
    続きも今度借りてこよう。


    ※追記
    ひとつ?だったのは、政男が引き金を引いた理由。
    あれは清子を自由に(自分に気兼ねなく小説家のもとへ行けるよう)してあげるためってこと?
    どう考えても政男との暮らしの方が精神的には幸福だと思うんだけど・・・あぁ、家族を養わなきゃだからか。
    あと、他の方のレビューにもあるけれど、離婚届けを破いた奥さん、本当にいいの?て思った。根本的には旦那は何も変わってない(笑) ただ、自分が知らない良い一面意外な一面が見えたというだけ。妻への態度はひどいもんですが。それでも、今後は大人しく付き従わずに旅の間の様にガンガン言い返していけば良いのかな。

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著者プロフィール

1951年東京生まれ。1995年『地下鉄に乗って』で「吉川英治文学新人賞」、97年『鉄道員』で「直木賞」を受賞。2000年『壬生義士伝』で「柴田錬三郎賞」、06年『お腹召しませ』で「中央公論文芸賞」「司馬遼太郎賞」、08年『中原の虹』で「吉川英治文学賞」、10年『終わらざる夏』で「毎日出版文化賞」を受賞する。16年『帰郷』で「大佛次郎賞」、19年「菊池寛賞」を受賞。15年「紫綬褒章」を受章する。その他、「蒼穹の昴」シリーズと人気作を発表する。

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