R.P.G. (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 10575
感想 : 840
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087473490

感想・レビュー・書評

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  • 宮部みゆきさんハズレがなくやはり面白い♪

  • 模倣犯の武上刑事とクロスファイアの石津刑事がでていたが、両作品とも読んでないのでピンと来なかった。

    読んでいる途中でなんとなく犯人は分かりました。
    ただ、途中で出てくるチャットやメールの内容の意味がよくわからなかったです。

    話としては一気に読めますが、ちょい役の方が多く、名前と役割が覚えきれないまま、話が進む感じです。

  • 2024/03/11読了
    この物語が作られた時代とは違い、今はSNSで知り合った人と友達になるのも結婚するのも普通になった。この頃は異常なことだったのだろう。
    今、SNSを心の拠り所にしている人もたくさんいる。むしろSNSが使えないとオワコン。不特定多数の誰かに承認されるのに必死になっている。
    だけど近くにいる人への思いやりの方が何倍も大切なのだということを忘れてはいけない。

  • 76点

    会社員所田良介、若い女性今井直子が殺害される。
    生前二人には男女の関係があると思われ、今井に嫉妬心を抱いたA子が容疑者にあがる。

    操作の中で、所田には浮気癖があり、ネットでは疑似家族を作り、カズミ、ミノル、お母さん、お父さんという4人で、家族ごっこをネット上の掲示板で行っていることが判明した。

    事件の参考人として、実である娘である一美、妻の春恵は取調べは刑事の真相に近づいていく。

    一美は、ネット上で自分と同じ名前をかたるカズミなどと家族ごっこをしていることに嫌悪感を抱き、犯人はカズミ、ミノル、お母さんなのではと思い、3人の取調べにマジックミラー越しに取調べに同席する。

    犯人は疑似家族の3人のうち誰かと思われるのだが、
    刑事中本は事件の真相にある仮説を立て、捜査を進めていくが、取調べ当日に心筋梗塞で入院をしてしまった為、後続を武上が引き継ぐことになり、中本の意思をついでいく。

    真犯人は娘一美であり、犯行動機は父の疑似家族に嫌悪感をいだき、衝動的に今井を殺してしまい、その殺害の真相を父に知られて、父になだめられたことでネット上のカズミに対する態度と同じような態度を取られたことで父を殺害してしまっていたのであった。
    中本の思惑は、娘一美の心情を読み取り、一美が犯人なのではないかと推理しており、自供を求めるために、取調べは3人の警官が演技(RPG)をしていたのである。

    中本の推理を引き継いだ武上や警察の演技により、事件解決となる。

    【感想】
    ネット上での疑似家族というコンセプトはおもしろく、事件の真相を推測しながら、読む分には面白い。
    展開としては大部分が、取調室を舞台に展開されるため、読みやすい。

    一方で、所田亮介がなぜネット上で疑似家族を作ったのか、現実世界で果たせなかった役割をネット上に求めていたのか、真相が不明で、その描写が描かれないことには不満を残す。

    ネット上、現実世界それぞれでの「役割」
    個人が思う役割とそのすれ違いによっては不幸なことを生んでしまうということを印象付けられた。

    当時はネット掲示板などだけの世界であるが、これから
    メタバースの普及により、現実とネットでの人格はさらに広がり個人の「役割」は多種多様なものとなっていくのだろう。そんな世界でも現実と仮想世界は区別し、混同することもなく、もう一人の自分、というように客観性を持ち、それぞれを尊重していかなければならないのだろう

  • 久しぶりに宮部みゆきを読みたくなり、題名に惹かれて手に取りました。
    最初はなかなかとっつきにくかったのですが、一美達が警察署に来てから一変!
    ぐいぐい引き込まれて2日で読み終えました。
    まさにロールプレイングの名前に相応しい小説ですね。

  • 最初、なかなか入り込めず「失敗したかな?」とおもったんですが、最後まで読んで正解でした。というか、後半は一気読み。面通しが始まってからのじわじわ詰めていく感じが良かったです。こういうの好き。結構早い段階で犯人を気付かせるようにしてあるのには、理由があったんですね。そこまで考えて、そこまでやっちゃったの!?ってビックリしました。タイトルが、最大のヒントですね!面白かったです。

  • 読了後、すぐにはタイトルの意味がわからなかったが、わかった瞬間はっとした。秀逸なタイトルだと思った。登場人物のセリフや時代背景は、今読むと少し古い価値観だな、と思うこともあったが、そういえばこの時代はこういう空気感だったな、とその時代に浸りながら読めたので楽しめた。
    犯人は途中からなんとなく想像がついていたが、最後にはタイトルにも繋がるどんでん返しがあり、面白かった。
    宮部作品の特徴(というか多くの推理小説の特徴?)として、十分とは言えない証拠から主人公や探偵役が半ば思い込みで立てたストーリーが真実だとされることがあると感じる。その意味ではこの小説は、最初は思い込みであるナカさんの仮説が本全体を通してきっちり論証されている、という点は良かったと思う。

  • タイトルが天才的。
    面白かったー!!

  • すごく久しぶりに宮部みゆきさんの本を読んだ。
    本物の家族でなかなかうまく行っていない男性が、偽装家族をネット世界に持っている。
    昔の作品で、今読むと、ああそう言う感じだったなと感じる懐かしさもあり、面白く読めた。

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著者プロフィール

1960年東京都生まれ。87年『我らが隣人の犯罪』で、「オール讀物推理小説新人賞」を受賞し、デビュー。92年『龍は眠る』で「日本推理作家協会賞」、『本所深川ふしぎ草紙』で「吉川英治文学新人賞」を受賞。93年『火車』で「山本周五郎賞」、99年『理由』で「直木賞」を受賞する。その他著書に、『おそろし』『あんじゅう』『泣き童子』『三鬼』『あやかし草紙』『黒武御神火御殿』「三島屋」シリーズ等がある。

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