さるのこしかけ (集英社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087474206

感想・レビュー・書評

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  • さくらももこさんのエッセイ2作目。
    本当は他にも読んでいるかもしれない。

    「まる子ちゃん」ではなく「さくらももこさん」の内面を窺い知ることのできる一冊。
    テレビでは子ども向けにほのぼのと描かれる一家ですが、現実ではちゃんと喧嘩したり、お母さんが頑固だったりお姉ちゃんが暴れたり…
    ちゃんと笑える話にまとめられているのが、さすがさくらももこさんだなという感じ。

    インドや台湾への旅行記もあり、盛りだくさんの内容でとても面白かったです!

  • 最近どハマりしている「さくらももこ」さんのエッセイ、「もものかんづめ」に続いて購入、読了。

    いやー、本作もやはりぶっち切りでオモシロイwwwww
    気のせいでもなく、改めてさくらももこさんがNo. 1エッセイストだと確信( ̄∇ ̄)

    面白すぎるわこの人…出会えて良かった(笑)

    ちなみに、具体的に何がそんなに良いのかな…?と考えてみるに、下記あたりなんじゃないかなぁと。

    ①天才的なワードセンス、まずここが唯一無二
    →さくらさん自身に面白いエピソードが起きてるってところあるとは思うんだけど、どちらかというと「それに対してどう感じるか」+「どう表現するか」で笑える作品へと昇華されているように思う、きっとどんな何気ない出来事でも面白く仕上げることができる人なんだろうと、そんな感覚

    ②独特な考え方、そしてありのままの自分を貫く姿勢が面白い
    →親から怒られても「知らんがな私は、間違ってねぇし」って思えてしまうその感じ(笑)、そこが色んな物事に対する悲壮感の無い捉え方に繋がっていて、そこにさらに作者自身のんびりとした雰囲気が足される
    →最終的に「ありのままゆるっと生きて行こうぜ」的な、そんな気持ちにさせてくれる良さがあるように思う(笑)

    ちなみに、前作が傑作過ぎたのでちょいとエピソード弱感も若干はありますが…それでも十分に面白いかと。

    さくらももこさん、全作品制覇したいなぁ…(´∀`)

    <印象に残った言葉>
    ・私、名前は大麻ですが、そういうことは一切いたしません(P50、大麻さん)

    ・私達があっけにとられていると大麻さんが「私達は何もあんたに説明を頼んでいない」とピシャリとインド男に向かって言い、私達に「誰も信用してはいけません。いいですね」と強く念を押してきた。誰も信用してはいけないこの国を、大麻さん、あんたはなんでそんなに好きなのだろう。(P64)

    ・母は姉の腕を摑み、「ちょっと待ちな」とスケ番のような口調で姉をその場へ座らせた。(P177)

    ・「もしもし……何、ももこ?何?なんか用事?」その声は、明らかに寝ているところを起こされた声であった。母も今ごろ泣いているかもしれないという私の想いは消え失せた。寝てた彼女に用はない。私はさっさと電話ん切り、数時間前の母の涙も、悲しさも、みんな架空の出来事だったに違いないと思えてきた。そして、今自分が住んでいる所が自分の家なのだから、清水はよその家であたり前だと力強く思い、元気に清水のお茶をゴクゴク飲み干したのである。(P224)

    <内容(「Amazon」より)>
    ベートーベン「運命」のメロディとともに肛門を襲った強烈な痔を完治させた、驚きのドクダミ療法。台風直撃、さらに食中毒にも直撃された台湾旅行。そして、「ノー・プロブレム」な国民性に振り回された、初めてのインド…。日本中をわかせた、あの爆笑エッセイ第二弾が文庫になって帰ってきた!デビュー前夜の妄想炸裂な日々を熱く語り合う、文庫オリジナルの巻末お楽しみ対談つき。

  • やっぱりさくらももこさんのエッセイはダントツで面白い。
    スタミナドリンクを「用もないのにグーッと飲み干し」、「だんだんムダな力が湧いてきてヤーッなどとおたけびを上げて柱を蹴ったりして孤独に盛り上がっ」たりするさくらさんも相変わらずのオモシロぶりだけども、さらっと書かれている「夜遅く、夫は古城ホテルのてっぺんに立ち、ホーミーをやった。」などの元旦那のエピソードも大概変。どうしてそんなことをする。
    類は友を呼ぶで、さくらプロダクション周辺は一癖あるへんてこな人ぞろいなんだろうなあ。楽しそう。
    トンチキなエピソードの最後に、急にぐっとくる「実家に帰る」が入っているのもニクい。

  • やっぱり面白かった。インドの吟遊詩人のとこで、ガイドの大麻さんが「ひとりが踊ればみんな踊る」って言って最初のひとりを買って出たのに誰も踊らなかったところンフフwってなった。

  • この人の着眼点、トピックのチョイス、言葉選び、本当にセンスがある。爆笑というよりじわじわくる笑い。良くも悪くも物事を斜めに見る視点は彼女に教わった気がする。

  • 前回『もものかんづめ』は前半その面白さに抱腹絶倒したが後半、どうにか笑わせようというあざとさが目につき、ちょっと辟易した。
    しかし、今回は同じような趣向であるにも拘らず、そういった作者の恣意が露顕せず、純粋に面白かった。
    思うに、前回の『もものかんづめ』に関しては作者の初エッセイであった。つまり漫画家としてのさくらももこが書いたエッセイだったので、漫画で見せるかのようなギャグのエッセンスをそのまま導入するという稚拙な技術しか備わっていなかったのではないか。即ち、ギャグマンガとしてのギャグは漫画という視覚に訴える分、過剰であればそれだけますます引立つが、文章のみでそれをやると直接的に伝達する分、変に過剰な効果を生み、あざとく感じられる。
    しかし、今回は早くも2冊目にして漫画家さくらももこの書いたエッセイではなく、作家さくらももこのエッセイになっている事に素直に感心した。この変化は大きい。
    つまり過剰さが消え、文章の無駄な贅肉が無くなり、非常に洗練された内容になっているのだ。だからギャグが不意を打つように突然飛び込み、それがために非常にウケた。
    また中には作者の心情をストレートに表現したエッセイもあり、この辺が作者の素顔の一面を覗かせ、等身大の人間としてのさくらももこを感じることが出来る。

    いやぁ、しかしこの人の周りにかくもおかしな人々、事件、物が集まってくるのかしら。遭遇する本人は大変かもしれないが、一個人としては毎日に刺激があり、非常に羨ましい。

  • お風呂の友。毎日お風呂で読むのが楽しみ。だから続編も買わねばならない、のか。
    この、なんと言うか、愛と冷ややかさが同居する、独特の語り口が癖になる。やめられない。
    著者は残念ながら早くして亡くなってしまったが、著者の人生に伴走しなければ、気が済まなくなってくるのだ。

  • 懐かしい。何年ぶりかの再読。

    1作目より覚えてるなあ。内容が衝撃だったからか。痔とかネズミとか飲尿とか。

    この爆笑ネタは作者本人の年寄くささ(ごめんなさい)にあるんだろうな。普通の人の普通の文章だったらここまで笑えないし、これが長年にわたり老若男女問わず人気を保てる秘訣なんだろうな。

  • 「さくらももこ展」で購入。怒涛の一気読み。
    この本を読み出すときは、とりあえず食後すぐをお勧めします。
    一気にいわゆる寝食を忘れて読み続けますので(といってもそんなに長い時間はかからないけど)、途中でご飯など挟むことなどできません。他のさくら作品も同じ要領で臨みたいと思います。

  • ももこ先生の話は面白くてサラッと読めてだいすき。

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著者プロフィール

1986年からマンガ雑誌『りぼん』(集英社)で連載がスタートした「ちびまる子ちゃん」の作者。1990年からはフジTVでアニメ化され、超人気番組となる。『まるむし帳』(集英社)は唯一の詩集。

「2019年 『さくらももこの詩による無伴奏混声合唱曲集 ぜんぶ ここに2』 で使われていた紹介文から引用しています。」

さくらももこの作品

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