- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087474282
作品紹介・あらすじ
誕生から半世紀を経て、今なお爆発的に進化をし続けるコンピュータ・テクノロジー。その激流に呑みこまれることなく現代を生き抜くには、まず「情報とは何か」「コンピュータとは何なのか」の基本を知ることが不可欠。TRONで知られる坂村教授による、画期的な電脳学入門書がついに文庫化!今まで誰にも聞けなかった「素朴な疑問」もたちまち氷解。
感想・レビュー・書評
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①コンピュータは無色透明であるため難しく、万能ではない。②クロードシャノンがコンピュータを計算機だけに使うのは勿体無いと思いコンピュータを万能情報マシンにした。またビットという情報単位が出てきた。③第二次世界大戦の時アメリカが作ったENIACが、世界初のコンピュータであり、冷戦の際、アメリカが作ったネットワークが世界初のネットワークである。④ブール代数は2進数で動いていて、AND「AとBのどちらでも間違っていたら間違っている」OR「AとBのどちらか一方でも正しければ正しい」NOT「反対」のようなものがある。⑤コンピュータへの対応方法は、コンピュータのクセをよくのみこみわかりやすい話しかけをすることである。また、アルゴリズム(スムーズに仕事をさせるための工夫をすることも大切である。⑥IBMはコンピュータの70%をシェアしていたが、大事な部位であるシリコンチップを別の会社から、買って使っていたことからIBMはコンピュータの支配権を失ってしまった。⑦インターネットはアメリカが善意を前提に作ったためハッカーやクラッカーなどがウイルスをばらまいたり侵入したりしている。⑧これから10年で大きく世の中が変わり、それを変えるのは自分自身だということ。
コンピュータの歴史、コンピュータはどのようなものなのかを理解できた。
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すごくおもしろかったです。普段、パソコンを使って仕事をしていますが、コンピューターの成り立ちについてはほとんど知りませんでした。
プログラムとか、もっと難しい内容が出てくるかと身構えていたのですが、数式などはほとんど出てこないので、文系の人でも問題なく理解できると思います。 -
1999年に書かれた本だけど、未だコンピュータ、IT技術の入門書として有効だと聞いていたので一読。
確かに今読んでも予言的な部分もあり面白くためになる。 -
1999年に書かれた本を、2002年に坂村先生が若干編集して文庫化したもの。恐ろしいかな、つまり初版は15年以上も前の話なのに、普遍的な概念として学ぶには十分すぎるくらい十分の記帳な一冊。
本当にITになじめなくてどうしようと悩んでいたけど、この本はよかった。コンピューターとネットワーク(インターネット)がどういう経緯で作られ、発展してきたかをとても分かりやすく説明していて、ようやく概念をなんとなく会得することができたと思う。
とっても印象的だったのは、本著の中で“コンピュータ学をマスターするこつは、「とりあえず分かった気になれば、それでいい」と考えること”と書かれたパラグラフ。ITの勉強を始めてから、実態があるようなないような、分かるような分からないような状態が続いていて、本当に苦しかったので、これを読んで「そっか!分かった気がしたらオッケーなんだ!!」と思えたのは本当にありがたかった。
最終章は坂村先生が主体となって研究していたTRONやユビキタス研究所の話につながっていくが、この本が書かれてから15年たった今、ここに書かれたものが既に当たり前の技術になっていたりして(車のナビのリアルタイム渋滞情報を反映した経路選択とか)改めて、“ドッグイヤー”を思い知らされたりしました。
うーん、しかし第一線の研究者ってすごいんだな。前職でこういった先生たちと関わっていたんだと思うと、今更超衝撃的だし貴重な経験だったと改めて思う。
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誕生から半世紀を経て、今なお爆発的に進化をし続けるコンピュータ・テクノロジー。その激流に呑みこまれることなく現代を生き抜くには、まず「情報とは何か」「コンピュータとは何なのか」の基本を知ることが不可欠。TRONで知られる坂村教授による、画期的な電脳学入門書がついに文庫化!今まで誰にも聞けなかった「素朴な疑問」もたちまち氷解。 -
知らなかったコンピュータが作られてきた歴史。
そして、これからコンピュータをどう利用したいか?それを助けてくれるコンピュータ。
読むと、コンピュータが身近に感じられるようになります。様々な人間達が関わってきたコンピュータの歴史。面白かったです。 -
「痛快!コンピュータ史」というタイトルでも十分通用する内容。
本書はコンピュータがどのように現れてどのように発展したかということを追いながら、ソフトウェアやハードウェア、OS、コンピュータの構造、インターネットなどなど、重要な要素について解説している。
その中でも個人的に目を引いたのは、コンピュータ開発に関わった人々や機関のドラマ、その時代背景の駆け引きや巡り合わせなどの歴史的な部分だった。
本書は1999年に単行本が発売され、その後2002年に文庫化されている。自分が買ったのは文庫版の第3刷(中古)。
皆さんご承知の通りコンピュータの世界というのは日進月歩でどんどん進化していく。本書でもドッグイヤーマウスイヤーという言葉を使用しているが、実際内容に古さを感じる部分はある。
それでもこれまた本書のあとがきに書かれていたことだが、「あとまだ10年は通用する」という言葉通り2014年現在この本を読んでいて、非常に面白く読めたのも事実だった。
それは本書の内容が歴史やコンピュータの基礎的、普遍的な部分を中心にして書かれているためでもある。
また、著者の豊富な知識と軽妙でユーモアあふれる文体もその面白さに寄与しているといえる(巻末の語注は特に)。
コンピュータの未来についても大胆に予想していて面白かったが、なにより、氏の社会に対する広い視野、愛情あふれる視点にも感銘を受けた。
また版を改めて、現在に至るまでの歴史や技術を追って書いていただけたらなあと個人的には期待していたりする。
坂村健さんの他の本なども読んでみたいと思わせる一冊だった。 -
めちゃくちゃ分かりやすかった!パソコンについてほとんど何も知らなかったけど、本質に近づけたと思う。いや、ほんまに凄かった。難しい内容を簡単に伝えてくれているので、聞いた事あるけど分かってないような用語(マイクロプロセッサとか)を理解することができる。学校では習わないし、取っ付きにくい本が多い中で、この本は価値が高いと思う。読んで損なし。
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最後の10章の「コンピュータよどこへ行く?」の部分は流し読みでちゃんと読んでないが、コンピュータの知識が無くてもコンピューターがどのようにして生まれ、コンピュータ内部でどのような仕組みで文字、画像、音楽を扱うことが出来ているのか歴史を追いながらざっとではあるが分かりやすく説明してくれてコンピュータを理解するのに良い本だなと思った。
また、インターネットが生まれた背景、誰でも手軽にインターネットが使える様になったことでどのような弊害が生まれたか(セキュリティなど)、その弊害から身を守るために生まれた技術なども知っていたら良さそうな部分の話も比較的にコンピュータが苦手な人でも理解できるくらい分かりやすく説明していると思う。
2002年に出版された古い本だがこの本のあとがきでも著者がもう10年たっても通用する本だと言っている通り今読んでも全然通用する知識が書かれているからIT関係の人ならプログラマでなくても読んで損はない本だと思う。 -
これからの時代、コンピュータで何ができるかよりも何をしたいのか、何を伝えたいのかが大事というのを2002年から提唱していたのに驚いた。
今まさにその重要性を実感してます。
コンピュータのブラックボックス的なとこも、分かりやすい多くの例えで非常に面白く理解できました。まさに痛快!