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みんなの感想・レビュー・書評
歳をとってもこんなものか、という失望と希望の狭間の人間臭さ。
波長の合う普通のお爺ちゃんほど純粋に会いたくなる人はいません、俺はね。
【あらすじ】
頭の上に猿がいる。話しかければクーと鳴き、からかえば一人前に怒りもする。お前はいったい何者だ―。近所の仲間と茶飲み話をするだけの平凡な老後をおくっていた作次。だが、突然あらわれた猿との奇妙な「共同生活」がはじまる。きっかけは、同居する嫁にほのかな恋情を抱いたことだった…。老いのやるせなさ、そして生の哀しみと可笑しさを描く、第11回小説すばる新人賞受賞作品。
【感想】
人間生きていれば必ず老いる!体臭もあるし排泄物もある!しかし自分が老いたときの心境なんて全く想像つかない。祖父は物心つく前に亡くなり、祖母も一緒の暮らしたことがく、今まで身近に老人がいたことがないうちは、等身大の老人を知らない。いくら老いても男なわけで、息子のヨメを女と見てしまい、ゴムを買ってはみたがもう自分の一物は勃つことはなく伸びきったまま。頭の上に猿が見えるのも、痴呆の始まりなのかと不安にな... 続きを読む »
おもしろい。文章が丁寧で読みやすく、老成したジイサンっぽい語り口に見えなくもない。ジャケットが素敵(単行本のはダサい)。後半にかけての物語の加速感が気持ちいい。大きな事件が起こり始めるとかいうことは無いんだけど、とても巧い展開に惹きつけられた。ラストまでスピードを緩めず走りきれる作品は少ない。最後のオチは少しフワッとしてるけど、悪くない。
頭頂部だ。頭の上に猿がいる。
感想文:http://tomtomcom.blog73.fc2.com/blog-entry-469.html
頭の上に猿がのってる爺さん。自分にしか見えない猿。息子夫婦と同居の爺さん。なるほど、なるほど。
友達にこの本を見せたら、「シュールなの読んでるねカフカとか好きなの?」と言われた。そこまでシュールではないものの、老いをテーマにしたシュールさとユーモアの同居する作品でした。歳をかさねるということも、たぶんそんなに悪いことではないのではないか。老いに関してはなかなか笑えない状況が描かれているというのに、何故かそう感じた。
池永陽のデビュー作。
頭の上にサルがいるというユニークな設定が面白い。人生の終盤を迎えた老人の様々な悩みと葛藤を、切なくも可笑しく描いた作品。
小説すばる新人賞受賞作。
妻に先立たれたジイサンが主人公で、新婚のヒトリムスコ(こいつは優しくない)とそのヨメ(こっちはなかなか骨のあるヨメサン)との3人暮らしをしています。家族とジイサン仲間とのつきあいというこじんまりとした日々のお話、なのですが、ジイサンはある日自分の頭の上におサルがちょこんと座っているのに気づきます。そもそも自分の頭の上が見えるわけも無いし、ましてやおサルなんかが乗るわけがない、頭がおかしくなったのではないか、と不安になりながらも、居るものは居るんだしなぁと、割とすんなりおサルの存在を受け入れてしまい、ときには「サルよ、お前どこから来た。やっぱりサルの国か。」などと話しかけたりしてヨメに「このところ独り言が多いですよ」と言われたりします。少し哀しいような寂しいような、独特の雰囲気のある話でした。
第11回小説すばる新人賞受賞作品で、吉田伸子女史の解説が邪魔な池永陽さんのデビュー作。SFやミステリやライトノベルなど複雑怪奇な物語を浴びるように育ってきた人には、いささかの味気なさを感じないでもないと思うのだけれど、さすがに賞を取ったという感じできれいな構成で読みやすいし、ちゃんと読むとほろっと泣ける。 それにしても、頭の上にニホンザルが乗っているというトリッキィな設定のはずなのに、あまり... 続きを読む »

年寄りの世間からの疎外感が切なく伝わってくる話。
ジイサンはまだまだ現役のつもりなのに、周りはすっかり年寄り邪魔者扱い。お友達の老夫婦の自殺の話も辛い。母から年齢に対する世間の接し方の話などを聞...





