なかよし小鳩組 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 1911
感想 : 190
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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087475579

作品紹介・あらすじ

倒産寸前の零細代理店・ユニバーサル広告社に大仕事が舞いこんだ。ところが、その中身はヤクザ小鳩組のイメージアップ戦略、というとんでもない代物。担当するハメになった、アル中でバツイチのコピーライター杉山のもとには、さらに別居中の娘まで転がりこんでくる。社の未来と父親としての意地を賭けて、杉山は走りだすが-。気持ちよく笑えて泣ける、痛快ユーモア小説。

感想・レビュー・書評

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  • 「オロロ畑でつかまえて」の第二弾。

    今回はユニバーサル広告社が、任侠の方々のお仕事を引き受けさせられてしまう。これはなんか恐い展開になるのでは...と読み始めには思えたのに、何故かコミカル。何故かほっこりで終わる。何でだ。

    後半の方は、親子愛、人間愛に溢れていたなあ。
    何故か、池井戸さんの「陸王」がチラチラと頭に浮かびましたよ。...共通項がマラソンだからか?

    そして話の終わり方が、想像の余地をたくさん残しすぎだー。みんなどうなったんだろう。でもまあ、次シリーズも必ず読むだろうから、その時までのお楽しみってことにしておこうっと。

    それより何より、まさかの猪熊ちゃんの正体にはびっくりしましたねー!!

  • 前作「オロロ畑でつかまえて」での村おこしの次は、ヤクザ小鳩組の企業イメージ戦略。相変わらずのドタバタ劇な感じだったけど、可愛らしい娘が出てきて程よくじんわり。

  • 今回も楽しい作品だったけど、最後のマラソンシーンはウルッとした。元嫁や娘への想い、今までの自分の生き方への後悔、予定外に関わってしまった小鳩組の組員との繋がり。いろいろな想いが杉山の脚を前へ前へと押し出しているのだ。絶対に結婚はしたくないタイプだけれど、何だか愛着が沸いて来る。もう一冊読めるのでうれしい。

  • とある物語の続編のようなんですが、これだけ読んでも楽しめました。
    登場人物のかけあいが面白いです。
    なんだか、漫談を見ているような聴いているような気分になります。
    30代バツ1父ちゃんの、娘との交流がリアルやな~
    20161031

  • つぶれそうなユニバーサル広告社社員杉山を中心にしたお話。
    今回は小鳩組というヤクザの組の広告を請け負ったことから始まる。
    別居する元妻と暮らす娘早苗もいい味出していてかわいい。
    面白おかしく読める本です。

  • あらすじ
    倒産寸前の零細代理店・ユニバーサル広告社に大仕事が舞いこんだ。ところが、その中身はヤクザ小鳩組のイメージアップ戦略、というとんでもない代物。担当するハメになった、アル中でバツイチのコピーライター杉山のもとには、さらに別居中の娘まで転がりこんでくる。社の未来と父親としての意地を賭けて、杉山は走りだすが-。気持ちよく笑えて泣ける、痛快ユーモア小説。

  • ユニバーサル広告社再び。
    やっぱり大体ダメ人間だけど、いざという時だけは活躍するのかっこいいよね。たこ焼きをさばく石井社長はお見事。
    第一印象は悪かったけど、二人で飲んで、ちょっと相手の人となりを知って、つい庇っちゃって、その矢先にまた幻滅して…っていう具合に、個人のイメージを固定しない、何度も揺れ動く表現が好き。
    あと相変わらずパンクな村崎くんが好き。

  • 面白かった。単純にエンタメ小説として楽しめる。どのキャラも個性豊かで、人として活き活きとしてる。いろんな困難に際した時のそれぞれの反応が人間臭くていい。フィクションなんだけど、フィクションとしてリアル。というか、荻原浩の中でリアル。自分の世界観として完成されている作家さんなので、期待を裏切らないなあ。ヤクザもあくまでエンタメのなかのヤクザって感じで、きな臭くなくていい。誰も彼も、結局は人間なんだ。

  • 笑って泣ける、そんな荻原浩さんの作品が大好きです。これもまた。笑えてばかりのドタバタ劇ですが、ラストシーンはジーンとくる。早苗が可愛らしい。

  • やっぱり荻原浩だいすき!!!

    オロロ畑ではいまいち入りきらなかった、ユニバーサル広告社の魅力にどっぷりはまってしまいました。
    だめ社長石田とパンク村崎と強かな猪熊と、だめだめ親父の杉山!
    この杉山さんが泣かせるのです。もうだめ。泣く。
    だめ親父だけど、早苗に対する愛は本物でね。
    ケチャップを混ぜただけのケチャップライスを忘れないよって言ったり、もう泣けるんだよ。

    あと勝也!!!勝也が、、、
    ちょっとしたことで道を外れちゃって、でも最後グッと親指立てたこと感動しちゃった

    あーーー面白かった!!
    荻原浩の本って、ふふって笑えるし続きが読みたいってうずうずするし、そしてなにより泣ける。
    登場人物みんな愛おしいよ~すき~

    2018.10.29

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著者プロフィール

1956年、埼玉県生まれ。成城大学経済学部卒業後、広告制作会社勤務を経て、フリーのコピーライターに。97年『オロロ畑でつかまえて』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2005年『明日の記憶』で山本周五郎賞。14年『二千七百の夏と冬』で山田風太郎賞。16年『海の見える理髪店』で直木賞。著作は多数。近著に『楽園の真下』『それでも空は青い』『海馬の尻尾』『ストロベリーライフ』『ギブ・ミー・ア・チャンス』『金魚姫』など。18年『人生がそんなにも美しいのなら』で漫画家デビュー。

「2022年 『ワンダーランド急行』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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