平面いぬ。 (集英社文庫)

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著者 : 乙一
  • 集英社 (2003年6月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087475906

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平面いぬ。 (集英社文庫)の感想・レビュー・書評

  • (ごめんよ→)女々しロマンチックで乙一あまり好きじゃないんだけどこれは良かった。

    特に「平面いぬ。」がいい。青い犬ポッキーを育てる自分。その自分が家族から疎まれていると感じて、ポッキーを通して自分の家族の温かさに気づきシーンが子育てと同じ。そこがよかった。こういうのも書いてるんだなぁ…幅広くてすごいや。

  • 切なく、奇妙で、怖い中にも少しほっこりする四編の物語。どれもよい。これまで読んだ乙一さんの短編集でもピカイチ。

    「石の目」
見たものを石に変える「石の目」という魔物が住んでいるという伝承がある村で、山中で怪我をして「石の目」と思われる女性の家に滞在することになってしまった主人公たち。外界から隔絶された環境で、徐々に追い詰められて行く中で明らかになる真実。

    「はじめ」
小学校で叱られたくなくて罪を擦りつけるために、私と友人がでっち上げた少女「はじめ」。やがて、いたずら者のはじめを見たという噂が立ち始め、はじめは二人の間に姿をあらわす。懐かしさを感じる小学生のほろにが冒険譚。

    「BLUE」
不思議な布で作られた五つの動くぬいぐるみ。余り生地で作られたみすぼらしい姿のBLUEは、いつも仲間はずれ。でもBLUEは純粋でけなげで優しい心の持ち主で。泣ける。

    「平面犬。」
腕に彫ってもらった犬の刺青「ポッキー」は皮膚の上を動き回り、時には隠れ、時にはできものを食べてくれる。家族の絆の話。不幸の連続の話なのに、どこかあっけらかんとしたコミカルな雰囲気。明るく振る舞う主人公の前向きさに励まされる。

  • 石ノ目よかったです

  • 乙一ブーム再燃に付き再読。

    何年か前に読んだ時は平面いぬだけがやたら印象に残ってたんですが、今回一番ぐっときたのは「はじめ」でした。
    最後の一行が切なすぎる。
    作中で主人公が何度か「はじめは想像なのによく消えないで残ってるなぁ」みたいなこと言うんですが、
    想像の産物である存在に限界があるのかもしれないと思いました。
    で「はじめ」はそのことを知っていた。
    知っていたけど、傍にいたかったから8年も消えなかった。
    想像の産物なんだから、最後に男の子をかばわなかったら生きてたかもしれないけど、庇う方を選んだ。
    つまり、彼女の創造主である木園や主人公も、多分同じ目に合ったら同じことをしていたんだろうなぁ。

    BLUE
    読んでいてイプセンの「人形の家」を思い出しましたねぇ。ラストも。
    騎士のおじさん格好良かった。

    石の目
    石の目になり切っていた主人公の母親の寂しさは理解できるけど、ちょっと身勝手な感じはぬぐえなかった。
    N先生とばっちり。

  • どれもこれも味わい深い。
    そしてどれもが報われない話。切なく哀しい。
    表題作の平面いぬは他の3編とは違いコミカルタッチで少々説教臭さが鼻についた。

    好みはBLUE。
    石ノ目の和風テイストも捨てがたい。

  • あらすじにファンタジー・ホラーと書いてありまいたがホラーの要素はありませんでした。
    いつ怖いのがくるのかドキドキしてしまいましたよ(笑)
    どことなく優しいお話でした。
    BLUEがお気に入りです。温かくて、切ないお話でした。最初から最後までブルーに愛おしさが湧いてました。そして動いていいから一緒に暮らしたい!と思ってしまいました。

  • うまい、ズルい、面白い、感動した、なんか違う、すごい、せこい。何と言っても言いきれていない。これが乙一ワールドか。技巧派っぽいのに、常識とかモラルを外したところで発想しているからこその、「それだけじゃない」感。なんだそりゃ、と思わせつつ確実に読者に傷を残す。「現代の芥川龍之介」とか言ってみる。(のも良いかも知れない。)

  • 刺青の犬が体中を勝手に散歩だなんて
    どうしてこういう発想が生まれてくるんだろう。

    乙一さんは
    社会にうまく馴染めなかったり
    自分自身に劣等感を抱く人間の描写が
    ものすごく上手だなと感じます。

  • 天才乙一のファンタジー・ホラーを四編収録した傑作短編集。


    目を見た者を石に変えてしまうという
    魔物の言い伝えを巡る和風ホラー
    『石ノ目』


    小学生の他愛もない想像から生まれた「はじめ」が
    いつからか本当に現れて…。
    『はじめ』


    意志を持った
    見栄えのしない人形の
    悲しみが描かれた
    『BLUE』


    ちょっとした気まぐれから中国人彫り師に彫ってもらった犬の刺青のポッキーと
    少女の不思議な生活を描いた
    『平面いぬ』


    など現実と幻想の狭間をさまよう
    まさに乙一ワールド全開の作品集です♪


    しかも四編どれも
    完成度が高くて驚くばかり。




    もう5年以上前に読んだんやけど
    読みやすい作家さんです♪



    17才でのデビュー作
    『夏と花火と私の死体』には
    本当に驚かされました(汗)( ̄□ ̄;)!!



    伊坂さんが出てくるまでは
    天才の名を欲しいままにしてたんじゃないかな。(漫画化や映画化された作品も多数あります)



    彼の作品は
    切なさと怖さ(不思議さ)が
    絶妙にブレンドされていて
    セツナフェチの自分にはかなりツボでした。

    この短編集では
    ホラー要素の強い
    『石ノ目』が文句ナシの傑作と言えると思います。


    主人公と石ノ目の緊張感溢れる会話だけでもゾクゾクして
    先が気になってたまりませんでした(笑)


    他には空想の中の存在だった「はじめ」が
    現実に現れ
    やがて主人公との友情が芽生えていくノスタルジックなファンタジーの
    『はじめ』や


    人形が動き出すというありがちな設定ながら
    主人公である不格好な人形の健気さに涙腺崩壊の
    『BLUE』には
    大いに泣かされました(>_<)



    目に見えるものだけが
    全てではないんですよね…。


    グロテスクな描写がないので
    ホラーが苦手な人でも大丈夫だし
    ハラハラドキドキして
    切なさが味わて
    なおかつサラリと読める小説をお探しの人には
    オススメです(^_^)

  • これ、大好き。

  • サクッと読める、短編集です。
    どれも、余韻が残り面白いです。

  • 初めて作品を読んだ。
    怖い本を書くというイメージがあったので、どこかで怖くなるのでは・・と構えながら読んだけれど、全体的にファンタジー、ミステリーという感じだった。

    特にBLUEという話が、外国のミステリーの翻訳みたいで好きだった。ぬいぐるみが動くのはよくある話だけれど、なかなか面白かった。
     
    平面いぬは、そのタイトルに惹かれたので印象的でいいタイトルだと思うけど、あまり好きではなかった。
    家族のありかた(他人行儀な感じ?)が、自分や自分のまわりの家族とかけ離れ過ぎてて苦手だった。
    命を助けた恩を売ってお金を手に入れようとした事を棚に上げて、老人の顔にケーキをぶつけたりコーヒーをかけたりというのは、若いとはいえどうかな・・と思う。
    あとそもそも私は犬が苦手。

    石の目は、お母さんそこまでかたくなに石の目になりきることに固執しなくてもいいんじゃ という気持ち。
    お母さんの石像見つけましたと言われたときに白状したらよかったような・・
    しかし、ポラロイドでも効力があるのはすごい。

    はじめは、子供の空想力のすごさを改めて感じた。自分も小さい頃いろんなことを空想し、そこには自分で作り上げた人物もいたなと思う。
    ただ、それが10代後半になっても生き続けるというのは本当に強い力だと思う。詳細な想像力、信じる心。
    面白いと思った。

  • ホラーと見せかけて、全体としてはファンタジーのある日常でのほっこりする話。
    どの話も冒頭から不思議要素がでてくるが、すぐには先が読めなくて面白い上に、心が深く書き込まれていて良い。

  • この短編集は、すべてファンダジーやな(^-^)/

    ダークファンダジーっぽいけど、ダークじゃない。

    友情や家族愛がしっかりと描けてる。タイトル作の「平面いぬ」なかなか感動的やった。

  • 当時、書店に行くたび平置きしてあって、タイトルが気になるので購入。初乙一。

  • あたたかみのある話、だった。
    乙一さんの、グロ系ではない話。
    不思議な出来事のおかげで、普段気付かないことに気づける。
    そういうほっこりした話だった。

  • 乙一の短編「物語」集。

    ちょっと怖い昔話風の『石ノ目』
    少年たちの空想と友情を描いた『はじめ』
    外国の童話のような美しい物語『BLUE』
    変わった切り口で家族の絆を描く『平面いぬ』

    この、4つの物語で構成される。

    『BLUE』がすごく好きだな、と思った。このエピソードがあるから星4つにしたという感じ。

    ぬいぐるみが動き出すという設定にはじめ、ホラーめいたものを感じたが全然そんなことはなく、
    切なくなったり悲しくなったりしながら、最後までブルーの心の美しさに胸を打たれる内容だった。

  • 石ノ目…見ると石にされてしまう妖怪
    はじめ…想像上で作り出した女の子
    BLUE…トイストーリー的な縫いぐるみ達
    平面いぬ。…タトゥーの犬が動く

  • 乙一の印象が変わった。もっと気持ち悪いというか、ホラーな人じゃなかったっけ。割と初期の本らしいけど。4つの短編集。目を見ると石になるとか、幻覚であることを自覚している女の子とか、ぬいぐるみが動くとか、入れ墨した犬がほくろやがんを食べたとか。設定はファンタジーなんだけど、全部読みやすいし、切なくなる。特に「はじめ」が好きだ。最後の「なぜ八年間もはじめが消えなかったのか。それは、消えたくなかったからなんだ。」を読んだ後はじーんときて、ちょっと泣きそうだった。

  • ホラー要素もあるが、どちらかと言えばファンタジーに近い短篇集。
    普通じゃないのにちょっと不思議なお話だなと思うぐらいで読み進められるのは、さすが乙一さんという感じでした。

  • ただのホラー小説じゃない。これぞ乙一。

  • 乙一短編集。
    ホラーって書いてあったけど、ホラーっていうより奇譚集って感じ。
    人形の話が一番好き。純粋すぎて切ない。

    大人向けの切ない童話。

  • 犬のタトゥーの話
    夢があって◯

  • やっぱり乙一先生の「切なさ」はいいなあ。

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平面いぬ。 (集英社文庫)の作品紹介

「わたしは腕に犬を飼っている-」ちょっとした気まぐれから、謎の中国人彫師に彫ってもらった犬の刺青。「ポッキー」と名づけたその刺青がある日突然、動き出し…。肌に棲む犬と少女の不思議な共同生活を描く表題作ほか、その目を見た者を、石に変えてしまうという魔物の伝承を巡る怪異譚「石ノ目」など、天才・乙一のファンタジー・ホラー四編を収録する傑作短編集。

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