暗黒童話 (集英社文庫)

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著者 : 乙一
  • 集英社 (2004年5月20日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (344ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087476958

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暗黒童話 (集英社文庫)の感想・レビュー・書評

  • 残酷でグロテスクなホラーなのに、繊細な感情、人の繋がりや温かみもある。クライマックスには物語が右葉湾曲して、乙一さんに騙されそうになるが、最後は一見バラバラだったものが繋がって一貫性があったのが良かった。
    物語作家、三木の少女とカラスの話はただの残酷な話の中にも心に訴えるものを感じ、和弥の姉に寄せていただろう気持ちに何か人間的なものを感じた。生き物を、研究者のように冷静に分解し観測する一方で、そんな彼には友達が出来ず、唯一人生でたった一人だった友達が和弥の姉にそっくりだったということを知って、彼女に贈った花や、時計を返そうと引き返したことに納得。
    菜深が変わってからの母親の態度は、まるで野生動物のように、自分の子供だと思えなくなったことから娘を拒否し始めることが印象的だった。
    そんな菜深が犯人を一人で暴きだそうとする姿は、見ていられないほど危なっかしくてハラハラした。結局犯人に見つかってしまいラストはどうなってしまうのかと、最後まで目が離せなかった。

  • グロ半分ミステリ半分せつなさ少々といったところで、乙一フリークとしては少々物足りない感じがしましたが長編としてはうまくまとまっていたと思います。
    立て続けに乙一作品を読んでいたので、後半を過ぎた当たりから展開が読めてきました。乙一をあまり知らない状態で読めば更に楽しめたと思います。

  • 作中作のアイのメモリー、最後が悲しかったです。
    乙一の中でも猟奇的な方なのかな…?
    そういう描写が大好きな方です。人体をどうこうしてるのは別に平気なんだけど、虫嫌いの私としては虫を解体する方が嫌でしたね。
    ごはん食べながら普通に読めるけど、ご飯食べながら読むのを薦めるわけではないという程度の描写。
    短編の名手である乙一の長編ですが、最後の部分で京子を犯人と思わせる描写、ページ数で「フェイクだな」と気が付いてしまったw
    住田くんが犯人だったけど、私の当初の予想は
    本命:潮崎 対抗馬:砂織 大穴:和弥本人
    と言った感じでした(当たってないw)

    あ、あと、この作品の中で一番「その神経が解らなくてうすらコワい」と思った登場人物は、
    電車に手を引かせた、三木の子供の頃の友達です。
    痛みが怖くない子供って怖い。

    トム・ゴドウィンの「冷たい方程式」からの引用がありましたが、手足を切るという発想はなかなか(既に別の方の別の作品でもこの発想は見受けられるようですが、私はこの意見にぶち当たったのが初めてだった)。

  • 乙一らしい作品であると思う。
    乙一の切ない話が大好きだけど、こういうダークファンタジーも私が乙一が好きな要因の一つだと思う。
    どこかに違和感を覚える描写があってもそれも乙一作品の魅力の一つであると思う。

  • 主人公の成長していく姿が素晴らしい。乙一で一番好きな一冊。僕はこの本を「白乙一」だと思っています。

  • 寝ぼけたことをいいます。ごめんなさい。

    乙一さんって、ホラー作家だったんですか??

    明らかにホラーな題名、ホラーな表紙、あらすじにもホラー小説とあるのに、
    心温まる不思議ファンタジーを期待して(あらすじ読まずに)作家買いしました。しかし。

    最初の章からこわっっ!!

    コンタクトをうまく入れられず、目薬をうまくさせない私。
    目に異物が入るという状況だけで怖いのに・・・
    挿入話の目ん玉えぐる描写がもう全身で無理です。それだけで怖いです。
    結末も怖っっ

    本編もけっこうグロテスクです。
    左目と記憶を失った女子高生。左目の移植手術をした後、ふとした瞬間に左目が温かくなり、何かをきっかけに過去の目の記憶を呼び起こすようになる。
    左目は、青い屋根の屋敷に、監禁される手足のないひとりの少女、そして事故の映像を見せる。
    彼女は左目の記憶を頼りに、ドナーの住んでいた町を訪れる。。

    単なるホラーでなく、超現象的ファンタジーをまじえるのは乙一さんの作風でしょうが、もう、いいやん、平凡でも。
    私ってば、想像力あまりないくせに、読んでいると情景がぷわっと浮かんできたりして、うぇっ、怖い!
    犯人は意外といえば意外だったが、不思議ホラーすぎて、あまり驚きはなかったかも。。
    記憶をなくした彼女の孤独感がびしびしときてすごかった。

    あ、でもあとがきが面白かった。乙一さんおちゃめ。

  • とても面白い話でした。乙一さんらしいどんでん返しがあり、感動がありました。記憶を無くした少女が移植された左眼に甦る少年の記憶をもとに、事件を終結させる話。この本を読む中で気に入ったシーンや言葉のあるページには印をつけながら読みました。サオリのことを「お姉ちゃん」と呼んだ所がとても好きです。記憶を取り戻すと、記憶を無くした間に得た思い出や抱いた気持ちを失うのではないかと不安になっていた彼女が、記憶を取り戻した時、まるで他人のような彼女を忘れまいと心に誓う最後のシーンでは思わず涙ぐみました。覚えていてよかった。乙一さんの小説は後書きまで読むのですが、その後書きが面白くて笑いました。

  • 面白かった。
    発想や展開はジョジョを連想させる。この人にジョジョを描かせたのは正解だった。
    しっかりミスリードにもだまされてしまって、クライマックスも素晴らしかった。
    でも、後書き読むと、最初の長編で、読んでて恥ずかしいって、それ読んでスゲーって言ってた俺はもっと恥ずかしいよ…この人すげーなーと思った。

  •  独特の不気味な世界感が味わい深い作品です
     本格的なミステリィですが、ファンタジィな味付けもあり、
     非常に楽しく読めます
     
     記憶をなくし、何事にも臆病になってしまった「私」が、
     頼りない自分を叱咤し懸命に進もうとする様は、
     とても胸が熱くなりました
     
     ミステリィとしてもファンタジィとしても、
     人間ドラマとしても、とても面白い作品だと思います

  • グロい、怖い。
    ミステリーだったけどグロすぎるのでもう十分です。

  • 20100925読了
    グロい。ぐだぐだ。登場人物がみな薄っぺらい。ありがちな展開。最後まで読んだ上で言うと、よほどの乙一ファンでもなければ読む価値はないと思われる。

  • 【ネタバレ注意】

    目をはめると前の持ち主の記憶が見える。

    両目を失った少女に記憶の宿った目玉を運ぶ鴉のお話「暗黒童話」と
    左目の移植手術を受けて左目の記憶を見るようになった少女が左目の持ち主が成し遂げられなかった事を成し遂げる。
    そんなお話。

    終わりはもっと酷いかと思ったけどハッピーエンドだね!
    酷くて良かったんだけど…(ボソッ

    死んでも効果が残るんですね…
    花はどうやれば死ぬんでしょうか…?

  • 面白いかと匂わせておいて、子どもだましそのものの退屈さ。

  • 左目をなくして移植手術をした少女が見た、左目の記憶。

  • とてもグロいシーンが多かったけど、最後はきれいにまとめられていた。

  • 視点の扱いには納得のいかない部分もあるが、美しい残虐と硝子のような感性が弛まぬ展開に乗って胸を打つ。実に乙一な一冊。

  • グロい部分もあるけど、1番怖かったのは母親。記憶が無い、出来ない、というだけであんなにも態度を変えるのか…ちょっと悲しくなりました。

    本編に出てくる、鴉と少女のお話。意外と泣きそうになってしまったのは私だけでは無いはず(笑)

  • 本の話の前に映画『ムカデ人間』(2009)の話を。若い女性ふたりがドイツを旅行中にレンタカーがパンク。助けを求めたのが森の中の一軒家に住む外科医で、知らぬ間に睡眠薬を飲まされて、目が覚めると地下室のベッドに拘束状態。外科医は人間を拉致しては、それぞれの肛門と口を繋ぎ合わせて“ムカデ人間”を作る実験をしていた……という、書いているだけでテンションが下がりそうな作品です。

    『暗いところで待ち合わせ』(2006)や『きみにしか聞こえない』(2007)の原作者で、アニメ作品『ホッタラケの島 遥と魔法の鏡』(2009)の脚本も担当した乙一は、グロな著作のイメージが私にはまったくなかったため、『暗黒童話』を手に取ってしまったのですが、涙目。

    おもしろかったんです、凄く。ただ、これがまるで“ムカデ人間”。森の中の一軒家に行方不明になった人間が囚われていて、体の各部位を繋がれているんです。みんな意識ははっきりしているから、口々に喋る。そして、仲よしこよし。この異様な光景が発見されたときの描写は思い出したくもありません。

  • 女子高生の白木菜深は、事故で記憶と左目をなくしてしまい、眼球の移植手術を受けることになりました。ところが、その左目は、かつての持ち主が見た映像を菜深の意識に送り届けてきます。

    家族やクラスメイトたちは、以前の活発だった菜深の姿を見たいと願いますが、現在の菜深にとって記憶を失う前の彼女は別人のようにしか感じることができません。どこにも自分の居場所がないと感じた菜深は、左目が彼女に見せる映像を追って、眼球の提供者である冬月和弥という少年の暮らしていた楓町を訪れます。

    和弥の姉の冬月砂織たちと交流しながら、菜深は生前の和弥が見た猟奇的犯罪の犯人の追求を始めます。和弥の眼球は、手足を奪われた状態で、青いレンガ造りの建物の地下室に閉じ込められている少女・相沢瞳の姿を映していました。

    「三木俊」というペン・ネームで『暗黒童話集』という本を出版していた犯人は、傷つけた生き物の命をいつまでもこの世界につなぎとめておく不思議な力を持っていました。彼はその力を試すように、相沢瞳を始めとする多くの人びとの身体を傷つけ、彼らを地下室に閉じ込めて観察していたのです。やがて菜深は、青い洋館に住む画家の潮崎が犯人ではないかと疑い始めるようになります。

    展開の仕方がうまいので、読んでいる最中はドキドキしながらページを繰っていったのですが、読み終えてみるとちょっと不満が残ります。とくにエピローグで、菜深が記憶を取り戻して自分自身との「和解」に至るまでの経緯を、もう少し事件と密接にリンクさせてほしかったように感じました。若干、取ってつけた結末といった印象があります。

  • 最後迄読み切った自分を
    初めて褒めてあげたい気分でした!
    しんどい内容
    もうええわ
    29/2/26

  • ちょっとグロい表現があるので苦手な人は要注意。ラストに向けては乙一らしい予想を裏切る話の展開であっという間に読んでしまった。

  • 突然の事故で記憶と左眼を失った女子高生の「菜深(なみ)」。
    移植手術で眼球の提供を受けたが、その左眼は様々な映像を脳裏に再生し始める。それは眼と、その持ち主である冬月和弥が見てきた記憶だった。

    記憶をなくし、それまでと同じようにふるまうことができずに戸惑う「私」を、その心の隙間を埋めるかのように映像と記憶を提供してくれる左眼が優しくつつんでくれる…。
    その左眼のかつての持ち主が暮らした街に訪れた菜深は、恐ろしい事件にまきこまれていくことに。


    新しい生活に癒しを見いだした「私」は記憶が戻る事を恐れつつ、また和弥の姉、砂織との生活で感じた思いを忘れることを恐れる。

    記憶を戻した「菜深」が、当時の「私」を振り返るシーンは感動できます。

  • 想像すると少しぐろくてでも読み終わるとスッキリする

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暗黒童話 (集英社文庫)の作品紹介

突然の事故で記憶と左眼を失ってしまった女子高生の「私」。臓器移植手術で死者の眼球の提供を受けたのだが、やがてその左眼は様々な映像を脳裏に再生し始める。それは、眼が見てきた風景の「記憶」だった…。私は、その眼球の記憶に導かれて、提供者が生前に住んでいた町をめざして旅に出る。悪夢のような事件が待ちかまえていることも知らずに…。乙一の長編ホラー小説がついに文庫化。

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