夜明けまで1マイル somebody loves you (集英社文庫)
- 集英社 (2005年1月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087477740
感想・レビュー・書評
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酸っぱさメインの甘酸っぱさってところか。
崖とうさぎがこのあとどうなるか分からないけど、どうにもならないような気もしないでもなく。いろんなことが未解決で靄に包まれたまま終わっていく。青少年の恋愛小説の鑑のような(笑)
シチュエーション的に、映画『ロイヤルホテル』を思い出しました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
涯とうさぎが最後まで幼なじみでいつづけたのがよかった。 涯の気持ちは痛いほど分かる。 大切なものは絶対に失いたくないもの。 最後にマリコさんが教えてくれる涯の名前の意味が、納得はできるんだけどあまりに切ない。
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主人公と幼馴染うさぎとの微妙な関係がよかった。うさぎの性格が好き。
「女の人はツライことは忘れても、優しくされたことは忘れないものよ」 -
たまにはこんな恋愛小説以外のなにものでもないような作品もいい
筋は最初からわかりきってたけど、
ところどころにいいなぁって思う描写があったりして
さらっとあっというまに読めました
男性から見た、世の中の年上の彼女像はこんな感じなのかな -
不器用な幼なじみの二人は割とどうでもよくて、もっとマリコさんの心理が知りたかった。
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何気なく手に取ったら一気に読んじゃった。こんな青春小説、久しぶり(苦笑)。いいなあ、若いって。安心して読み切りました。
それにしてもこの本、初版が98年。だから、97年に卒業した僕と時代がほぼ被る上に、舞台が吉祥寺。まさしく僕の生まれ故郷で、大学時代も殆どそこで過ごした。だから景色はメッチャ懐かしい。大事な場面を作るCDがプロコル・ハルムの「青い影」というのも。僕ら世代には、シルビアのおかげでリバイバルヒットした歌だからね。あのオルガンのイントロが思い出されます。 -
タイトルが印象的。人間の成長を描いたお話。
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村山由佳で1番好きかも。いろんな恋の形があるけど1つじゃないんだよね。それぞれがそれぞれの思いを抱えて人の分だけ恋の形がある。"夜明けまでの1マイル"って言葉好きだな。どんなに辛くてもいつかは朝が来る。今が1番辛いなら後は夜があけるのを待つだけ。恋に傷ついても頑張ろうって思える本。
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学生の時に初めて読んで、この本をきっかけに村山先生の本を読むようになっていった。
久しぶりに読み返してみたけれど、青春を生きる内容で涯みたいな少年の生き方をうらやましく思ったりもしたなと思った。
今読み返してみても、胸に刺さるフレーズは多々あり、他の作品も読み返してみようと思った。 -
ものすごく久しぶりに読み返してみました。当時はまだ大学生だったけど同じ学生である涯に全く共感できなくて、どちらかといえば少女マンガっぽい作品なのに薄気味悪い記憶しかなかったです。なんかこう背筋がぞわぞわした。
改めて読んでみると、恋愛にバンドに先生で、青春要素詰め込みました!という感じが逆に新鮮でした。よくまぁここまで……。
マリコ先生と涯に関しては、最初読んだときの不快感はなくて、むしろ爽やかささえ感じました。どっちかといえばマリコ先生側になってしまったせいかもしれません。
とりあえず内山浅葱で「うさぎ」っていうのはあざといなーっていう気持ちは変わらなかったですが。 -
高校のころ、友人に勧められて読んだこの本をきっかけに、村山由佳が好きになりました。
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数ページ読んで、「また不倫か」と思ってしまった。
最近の本は不倫を扱っているものが多い。
でも、読み進めていくに従って、うさぎの純粋な恋心の切なさがとっても痛かった。
このたと、涯と幸せになればいいのに。 -
爽やかなストーリーで、さらさらした感じだった。
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20歳前後の爽やかだけれども、どろどろみたいな生命力万歳!
凄くよかった!!
著者さんの書くベッドシーンは本当に素敵でスパイスが効いていて大好きです。
年上の女性もさらっとしていて格好いい。
真っ直ぐな青年も格好いい。
あがく女の子も格好いい。
モブも全部格好いい。
まったくもって無駄がなく、こうきたかーという驚きに溢れていて、魅力満載だー! -
バンドとバイトに明け暮れる大学生の涯。美人でクールな講師のマリコ先生に恋したけれど、学生と教師、しかもマリコ先生には夫がいる。不器用でひたむきな青春の恋の行方。
不倫という恋なのですが、さわやかに読めました。
バンドと歳上の女性との恋愛。どちらもいい味を出していて、どちらこの物語にもなくてはならないものなのですが、若干ものたりなさを感じてしまいました。どちらももう少し読みたかった。 -
涯くんが大学の文学部の先生で人妻の島村マリコさんと恋をする。
マリコさんは、NYに研修医として就労していた夫の元に帰ってくる。
バンド仲間の真っ直ぐなうさぎが癒してくれる。 -
お互いの恋愛に対してあれこれ言う主人公と幼なじみ。この二人を見ていると人に優しくなりたいと思えてくる。
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登場人物の喋り方がずっと気になったし浅葱をうさぎって呼ぶのが意味わかんなかったけど面白かった
女の子って分からんなあ、って思った -
「放蕩記」を読んだのが、この著者の本の初体験。僅か数か月前のこと。
それから著者に興味を抱き、書店で手に取って買い求めた2冊目が本書だった。
読み始めて暫くの前半部はすいすい楽しく読み進められた。もうかれこれ40年以上も昔の自分自身と重ねられるほどの「没入」間には浸れぬまでも、主人公を含めた登場人物全ての描写に体温が感ぜられ、物語の進行に心地よく身を委ねることが出来た。
しかし中盤以降から若干様子が変わる。正直、前半ほどの感情移入が難しくなる。要するに、物語が徐々に嘘くさく感じられ始めてしまって。
主人公と同じ年代だった40数年前に読んだら、もう少し素直に最後まで読むことを楽しめ、共感することも出来たのだろうか。