谷川俊太郎詩選集 1 (集英社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087478310

感想・レビュー・書評

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  • 私には難解で?と思うものから、うんうんと思うものまで。
    子どもの頃に母親からか幼稚園からか聞いて覚えていた詩もあった。

    詩はこちらの心がザワザワしていると上手く受け取れないから、無心になって読む必要があるな。
    この時代に無心でいること自体がなかなか難しいな。

  • やっぱり好きです。
    谷川俊太郎さんはいいです。
    夕べ読んでいいと思ったものは、

    「夢」
    「葉書」
    「地球へのピクニック」
    「泣く」
    「問と答」
    「ことば」
    「みずうみ」
    「生きる」
    「なんにもない」
    以上です。
    何度か、他の詩集や、選集で目にしたものや、初めて読んだものもあります。

  • 著者17歳からの詩を集めた1巻。
    21歳(私と同じ年)のときに「二十億光年の孤独」を書いたんだ。見る目が、感じ方が、すごい。
    好きなのは「手」という詩。

  • びっくりしちゃった、
    言葉のいらない感動を言葉で表すことができるなんて

  • 『本物の音楽がここにあった』

    谷川俊太郎というと、みんなはなにを一番に思い出すだろうか。私はといえば谷川俊太郎だって言ってるのに、金子みすゞの『小鳥と鈴と私』が出てくるような程度の低さである。もちろん出てくる過程の中で既に間違えていることに気がつくので、その後には作者紹介でよく使われている優しそうなおじいさんの顔が浮かんでくる。だから、私のなかで谷川俊太郎は詩を生業にしている優しいおじいさんのイメージしかなかった。

    そんな私でも今まで幾度か谷川俊太郎の作品を読んできている。一番近い記憶では『これが私の優しさです』だったかな。確かにその作品を読んだときも、抱いていたイメージよりも硬派で尖っているように感じたことを覚えている。だけど、今回読んだ作品のような辛辣な詩を読む人だとは思っていなかった。

    大小という詩がある。
    谷川俊太郎詩集、朝日新聞社『落首九十九』より引用させてもらいたい。


    小さな戦争やむをえぬ
    大きな戦争防ぐため

    小さな不自由やむをえぬ
    大きな自由守るため

    一人死ぬのはやむをえぬ
    千人死ぬのを防ぐため

    千人死ぬのもやむをえぬ
    ひとつの国を守るため

    大は小をかねるとさ
    量は質をかねるとさ


    以上。
    他には『その他の落首』にも死や戦争がテーマになっている作品が多く見られた。


    にこやかな笑みの下で、谷川俊太郎は身体の中の黒いところまで歌にしていた。自分が(勝手に)抱いていたイメージをあっさりと覆されてしまった。谷川俊太郎の詩で有名な詩がある。『生きる』という作品だ。きっとみんな知っているんじゃないかと思う。(知らない人はググッとやっちゃってください)その作品もまたこの作品を知ってからでは全く違った詩に思えてくる。

    詩を読むことに終わりは無いのだと思った。一頁から最後の頁目まで隅々まで読んだからといってちゃんと読み終わったということにはならないのではないか。あの日パラパラと読み逃してしまった詩に意味を見つけるときがいつか来るかもしれない。詩はどんなに短くても、今日1日で読みきってしまうことはないように思った。これは、少し音楽に似ている。ああ、詩は音楽だったんだ。知らなかったなぁ。

  • 『言葉を超えた所に 本当の道徳はある。 真実がある。』

         by  アルベルト・シュバイツァー

    つるん、とした玉の様な言葉をリフレインしながら私は迷う。

    かみさまをとらえてしまった詩人がひいた<境界線>の際にいて。

    空間も
    時間も
    あらゆる思想も

    超越したと、思える言葉のむこうに

    また<言葉>が残っていた。

    そんな詩集。

  • 面白かったです。ことばあそびうた、は小学生の頃大好きだったので再会に懐かしくなりました。谷川さんの紡ぐ言葉で世界が広がります。笑ったり、ドキドキしたり。イベントで谷川さんの講演を拝見したことがあるのですが、谷川さん少年のようでかわいくて素敵でした。濃密なひとときでした。

  • 谷川俊太郎に対して星を加減することなどできはしない。

  • 思わずくしゃみしてしまう「二十億光年の孤独」をはじめ、17冊の著作と未刊詩篇より選ばれた滋養あふれる詩の数々。

    “親しい風景たちの中でさえ、世界の豊かさは難解だ”

    そう書いているけれど、俊太郎さんの言葉はまるでそれを解きほぐしているよう。

    “いきているということ”は昔も今も変わらず心の琴線に触れる詩。

  • 普段は詩は読まないが小学校のころ谷川さんの詩を習い興味を持っていたので読んでみた。
    p137除名、p146くり返す、p204生きる、p222ほほえみがお気に入りになった。
    谷川さんの詩は生死について内容の重いのものから言葉遊びまでバリエーションが豊富だった。

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著者プロフィール

1931年東京生まれ。詩人。1952年、21歳のときに詩集『二十億光年の孤独』を刊行。以来、子どもの本、作詞、シナリオ、翻訳など幅広く活躍。主な著書に、『谷川俊太郎詩集』『みみをすます』『ことばあそびうた』「あかちゃんから絵本」シリーズ、訳書に『スイミー』等がある。

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