谷川俊太郎詩選集 3 (集英社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087478549

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  • 『女に』『詩を贈ろうとすることは』『世間知ラズ』『モーツァルトを聴く人』など16の詩篇より厳選した作品集。インタビューも併録。

  • 子ども向けのものから散文詩まで、様々な詩が集められた一冊。特に最後のインタビューは、研究したい人は必読。

  • クレーは言葉よりもっと奥深くをみつめている。それらは言葉になる以前のイメージ、あるいは言葉によってではなく、イメージによって秩序を与えられた世界である。

    言葉によって感染した病いは言葉によって免疫するしかない。

  • わたしは かじりかけのりんごをのこして
    しんでゆく
    いいのこすことは なにもない
    よいことは つづくだろうし
    わるいことは なくならぬだろうから
    わたしには くちずさむうたがあったから
    さびかかった かなづちもあったから
    いうことなしだ

    わたしの いちばんすきなひとに
    つたえておくれ
    わたしは むかしあなたをすきになって
    いまも すきだと
    あのよで つむことのできる
    いちばんきれいな はなを
    あなたに ささげると
    (p.173 「しぬまえにおじいさんのいったこと」)

    ぼくのはなしもきいてほしいな
    おとなみたいにはなせないけど
    やなことばかりがいっぱいなんだ
    あそぶものにはこまってないけど
    きょういきるだけであしたがないよ
    どうしてなのかおしえてほしい

    きもちのふかみにおりていきたい
    そこにはにじもほしもないから
    かえってこえはよくきこえるんだ
    まっくらのなかでじっとしてると
    おとなもこどももきっとおんなじ
    こわいこともたのしいことも

    いつしんだってかまわないんだ
    だけどできたらいきていきたい
    かみさまなんていないんだから
    (p.176 「きもちのふかみに―― a song」抜粋)

    ―――――
    魂のいちばんおいしいところ(p.39)、人を愛することのできぬ者も(p.115)、夕焼け(p.145)etc.と一個一個固形物にして棚に飾っておきたいような良い詩がいっぱいです。真っ白でいるよりも(p.139)はちょっと寺山修司っぽいかな。しぬまえに~は『みんな やわらかい』収録時に小学生時に図書館でちらっと読んでからどの詩集に載っているのかわからないまま探してなかった詩なので、本書を読んでて見つけたときはキター!状態でした。わたしにはくちずさむうたが~からの二行が哀愁漂ってるけど満足気で好きで好きで。(そして続きにうっかりホロ泣きした過去)
    現在の国語の教科書には谷川氏の作品は掲載されていない?らしく?私の時代は『生きる』が載ってたなあ、あれで谷川詩を知ったなあ、ていうか学校で初めて読んだときこっそり泣きそうになったよなああれもまた思い出、というのを思うと、ううん、少し淋しくなるような、間に合えたとほっとするような、ちょっと不思議な気持ちになりました。さて、次に読みたい谷川詩はマザーグースです。のんびり買い求めますか。

  • 名作「なんでもおまんこ」を収録してます。
    詩って素晴らしいですね。

  • “真っ白でいるよりも”の一番最後だけを最初に知って、この詩を読みたくて買った本。

    読んでみて物事を見る視点が好きだって改めて思った。
    世界ってこんな見方もあるんだなぁと感じられます。

    でも全部読んでません。。。

  • ひとつずつ、思い出したときにめくるのがいい

著者プロフィール

1931年東京生まれ。詩人。1952年、21歳のときに詩集『二十億光年の孤独』を刊行。以来、子どもの本、作詞、シナリオ、翻訳など幅広く活躍。主な著書に、『谷川俊太郎詩集』『みみをすます』『ことばあそびうた』「あかちゃんから絵本」シリーズ、訳書に『スイミー』等がある。

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