ゴッド・ブレイス物語 (集英社文庫)

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著者 : 花村萬月
  • 集英社 (1993年9月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087480771

ゴッド・ブレイス物語 (集英社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 騙され売られた京都のクラブで、否応なしに働くハメになったブルースバンドの面々を描いた花村萬月のデビュー作。第2回小説すばる新人賞受賞作。10年ほど前に読了。いやぁ〜デビュー作だけあってやっぱ熱い。自分も今現在18年間バンドを続けているので、報われない日々を送るバンドマンたちに共感できるところが多々あり、花村萬月にハマったキッカケでもありました。淡々と京都での場末の日々を描いていくだけのストーリーなので、音楽に興味がないとちと辛いかも。しかーし!本書のあとがきにも指摘があるように、とにかく全編に渡って切なさや痛みが溢れていて、デビュー作ながら人の心情を描く力量はなかなかのものです。主人公でもある19才のヴォーカリスト朝子は、自分に音楽を教えてくれた愛する男・イシガミを亡くし、心に傷を抱えています。そんな朝子を筆頭にヤクザな社長や、バンドメンバーであるカワサキさんとヨシタケくん、そして川崎さんの9才の息子に至るまで、みな何かしら癒されない傷みを抱えて不器用に生きている。そんなはぐれ者たちの痛みをリアルに描いているので、音楽にあまり興味がなく順風満帆に生きてきた人よりも、音楽がないと生きていけない、ハミダシ者であればあるほどに心に刺さる小説だと思います。本来ロックやブルースとは、傷つき満たされない心を持った人たちのための『新しい言葉』であり、ロックやブルースといった、音楽でしか満たされない人たちのための切実な表現手段です。そういう意味では、この小説には紛れもないロック(ブルース)が息づいているし、『傷み』を描き頭ではなくハートに響いてくる、優れた音楽小説だと言えると思います。ちなみにこの作品が気に入った方には続編の『渋谷ルシファー』もオススメします。

  • 荒い文章だけど気迫と熱気が伝わってくるいい話しだった。

    京都の社長さんとカワサキくんがいい味出してる。

  • にゃんく作『果てしなく暗い闇と黄金にかがやく満月の物語』、『プロトタイプ』の電子出版を記念しまして、どちらかの作品をご購入いただくと(どちらも150円)、最大で図書カード5000円分などがあたるかもしれないという、キャンペーンを現在実施しております!

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    にゃんく作『プロトタイプ』より

     2113年、早川那津子が老衰で亡くなった。その日から、未來雄はコアラ型のミニロボットのラウとともに、当局の追跡を逃れながら暮らしはじめる。
     未來雄は自身の正体を周囲のにんげんに悟られてはならない。それは彼の破滅を意味する。
     そしてはじめての恋。未來雄は愛する女性を捨て身でまもろうとする。しかし彼にはその体に、逃れようのない詛いのような刻印がきざまれているのだった……。

    ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
    『ゴッド・ブレイス物語』花村萬月

    実力はあるけれど、いまだ陽の目をみないバンドの物語。ゴッド・ブレイスというのは、朝子がボーカルをつとめるバンド名で、ゴッド・ブレス(神の祝福)が訛ったもの。
    恋人のイシガミのことを引きずる朝子。ある日、割りのいい条件を提示され、京都へメンバーを引き連れ向かうことになるが・・・。
    ドラムのカワサキ、ギターのヨシタケ、ベースのタツミなど、一癖も二癖もあるメンバーの物語を絡めながら、舞台は京都のライブへと雪崩れ込む・・・。

    89年、第二回小説すばる新人賞を本作で受賞、萬月のデビュー作だ。
    途中、なんで社長と朝子がセックスしはじめるのか、よくわからんです物足りなさもありますが、バンドとか好きな人なら、いいかもしれないです。

    89年、第二回小説すばる新人賞を本作で受賞、萬月のデビュー作だ。
    途中、なんで社長と朝子がセックスしはじめるのか、よくわからんです。正直物足りない作品だと思いますが(花村萬月さん、すみません)、バンドとか好きな人なら、いいかもしれないです。

  • 興奮と熱気にみちたライブ!19歳のロックシンガー・朝子が遭遇する若々しい愛と冒険の日々を描いて感動をよぶ、著者の鮮烈なデビュー作。第2回小説すばる新人賞受賞作。

  • マンガやな。

  • 刹那的ながらも、しっかり成長していく登場人物たちの姿が格好いいです。

    今を必死に生きてる感じがキラキラしていて応援したい気分になります。

  • 【第二回小説すばる新人賞受賞作】

    短くサクッと読める分量で、ストーリーも明快でとても読みやすかった。
    プロットを意識して読んでみたが、それ以上に、登場人物のキャラに引き込まれた。

    「解説」にもあったが、筆者の後の作品にも多く描写されてる「性と暴力」がうまく機能して、発言以上のキャラクターを想像させているのかもしれない。
    もう二十年以上も前の作品だが、古くさくは感じなかった。

  • 花村萬月はずっと前に「紫苑」を読んだことがあるけど、内容はほとんど覚えいない。それなりに面白かったと記憶している。

    この「ゴッド・ブレイス物語」はデビュー作ということで、「紫苑」から8年程前の作品らしい。

    表現が馴染む。言葉の紡ぎ方が旋律のように入ってくる。好みの文章で心地がいい。
    私もバンドをやっていたことがあるので、物語の中のかなりの部分をイメージすることができた。

    ただ、肝心の朝子(主人公)を上手くイメージすることが出来無かった。
    「オンナ」だと思っていると男みたいな言葉を使ったり、成熟しているようで未熟だったり、達観しているようで19歳だったり、何かとちぐはぐな感じがしてしまう。
    自分の身近に朝子のような人物が存在していないからわからないのだろうか。。。
    そうは思えない。
    男性が勝手に作り上げた理想の女や都合のよい女がハードボイルドな作品の中には当たり前に存在してる。朝子もそれなんじゃないかと私は思う。

    最後の爽快感は確かに清々しくてよかったけど、でもそれだって、かっこつけたわりに青春物っぽくてちぐはぐな感じがする。

    音楽も、実際この物語の背景にどんな音楽が流れているか具体的な音はよくわからなかった。

  • 『ベッシー・スミス。自動車事故だ。血がどんどん流れてるけど、医者は誰も彼女を診ようとしなかった ー 色が黒いからさ。ベッシーは、出血多量で死んだんだ。格好いいことを言わせてもらえば、ベッシーの血の色は、何色だったんだろうな?』

    『感じるってさ、いいことか、わるいことかわからないね』

    『体は立ち直ってるんだ。いいかげん、心もな』

    『そォ。おまえ、最近、香水つけすぎじゃない?』
    『欲求不満なのよ』
    『やらせもしねえくせして、そんなセリフを吐くなよ』

    『文句を言いたいなら、ヨシタケくんに直接言いなよ。あたしからヨシタケくんに伝わることを期待してるんじゃ迷惑だよ』

    『どォ? 京都は』
    『ひかりもこだまも停まるから、えらい』

    『気持ちいいだけ、なんて嘘。いつだって痛みがいっしょで、だからあたしたちは一緒にいるんだ。』

  • 第2回小説すばる新人賞。
    主人公はハードジャズバンド「ゴッドブレイス」のボーカル・朝子。京都のクラブへ演奏の仕事へ出かけるが…。
    やさぐれつつも母性あふれる朝子を中心とした、さまざまなタイプの男たちと、朝子の恋愛感を背景に、さくさく話が進む。ヤクザ者はちらほら出てくるが、花村萬月お得意の暴力とセックスはそれほど色濃くない。
    クライマックスの円山公園野外音楽堂での演奏の描写がすごい迫力。

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