手塚治虫名作集 (4) (集英社文庫)

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著者 : 手塚治虫
  • 集英社 (1995年3月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087482928

手塚治虫名作集 (4) (集英社文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 表題作「マンションOBA」は、開発によって住処の森を失った妖怪たちが、そこに建設されたアパートに居を構え、人間に復讐しようというもの。『平成狸合戦ぽんぽこ』の原作のような作品です。その続編が「春らんまんの花の色」。

    妖怪の力を見せつけても、最終的には開発の波にあらがえないところは何だか寂しい。迫力のある登場の仕方とは打って変わって、三枚目すぎる長老が萌。

  • (内容)
    人間どもに復讐だ。
    開発を理由に森は消え、跡に建ったマンションに住みついたのはオバケたち。
    森の妖怪・妖魔・妖精が総出演で大暴れ!
    表題作「マンションOBA」ほか、「モンモン山が泣いてるよ」「ころすけの橋」など、地球愛にあふれる感動作7編を収録。
    (ブック・カヴァーより)

    (感想)
    手塚治虫名作集の4巻目です。
    収録されたのは・・・
    マンションOBA (昭和47年3月20日号・週刊少年ジャンプ)
    春らんまんの花の色 (昭和47年4月17日号・週刊少年ジャンプ)
    ころすけの橋 (昭和53年2月19日号・週刊少年サンデー)
    モンモン山が泣いてるよ (昭和54年1月号・月刊少年ジャンプ)
    てんてけマーチ (昭和52年9月号・月刊少年ジャンプ)
    はなたれ浄土 (昭和58年1月号・月刊少年ジャンプ)
    二人のショーグン (昭和54年1月1日号〜2月4日号・週刊少年サンデー)
    の7作です。  ( )は、掲載された雑誌。

    表題作は、棲み処の森を切り倒され、住宅街にされた妖怪たちが、アパートに棲みこみ、連れ込んだ少年タカシを利用して、人間に復讐しようとするものの、情がうつり、結局、追い出すという話。
    最終的に、タカシが、オバケ達との交流を全て忘れてしまうあたりに、切なさを感じます。
    春らんまんの花の色は、その"マンションOBA"の続きで、再び、マンションにやってきたタカシは、オバケたちを思い出し、今度は共通の敵(土地会社社長)をやっつけようとする話です。
    結局、土地会社は倒れるものの、権利がど〜たらこ〜たらという役所の言い分により、住宅街を森にするまでには、30年も待たなければならない、という辺りが、皮肉めいてます。
    強いんだか弱いんだか分からない(笑)長老様をはじめ、オバケ達のキャラクターが絶品なので、もっと読みたかったです。

    "ころすけの橋"は、1つ印象的なシーンがあって、「人を襲えないカモシカ(ころすけ)をなんで殺したんだ!」と主人公(子供)が父親をなじった直後、喧嘩中だった母親が戻ってくることを聞いて、父親に抱きついて喜ぶというもの。
    "動物愛護的な憤りも、もっと大きな、身近な喜びの前では、霞んでしまう"というのが、単なる「自然を守りましょう」的な作品に終わらせないでいると思いました。
    "モンモン山が泣いてるよ"も、森を人間のエゴで壊してしまうことへの批判を、もろに感じます。
    残りの3作品では、全てモノや動物に精霊が宿っていますが、どれも、主人公とそういった精霊の触れ合いが、当人だけしか知らない秘密となって残るところがいいですね。("こんな凄い体験したんだぜ〜!"って表立って自慢出来ない辺りが)

    それにしても、こういう本を読むと、オバケとか、妖精が実在する(と思える)余地が少なくなってしまったことは、確かに悲しい。
    神秘的な偶然を起こしてくれそうな空間が、もっと欲しいですね。

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