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みんなの感想・レビュー・書評
日本人がスペインや新大陸を舞台に活躍するという逆「ラストサムライ」な内容です。かといって国を救う英雄譚というわけではなく、武士として生きたい一人の戦バカの泥臭くて奔放な話です。ドン・キホーテの日本人版と言えるでしょう。正直びっくりするぐらい面白かったです。
伊達藩士の寅吉は、支倉常長の遣欧使節に加わりイスパニアに渡る。
寅吉はわりとどうしようもない男だけれども、ひたすら真っ直ぐなところが嫌味にならない。
西洋が舞台の時代小説、というのが新鮮で面白かった。
新幹線の中で読了し、人知れず感涙にむせんでしまった。
戦いでしか自分を表現できない男が哀しく、愛しい。西洋の中に一人の東洋が混じりこみ、最期まで東洋を貫いて死んでゆく。
作品を通じて用いられる白と赤のモチーフだが、最後は生の証である赤で終わったのが印象的だった。
これがデビュー作だからすごいと言えばすごいかもしれない。意欲作でもある。だけど、少し期待しすぎていたせいか、やや拍子抜けしてしまった。戦国時代などの日本人が、ひょんなことから海外へ行って活躍する話は、なさそうでけっこうあるような気がする。もしかしたらこの本が元祖で、だからすごいのかもしれないんだが、どうも話が直線的すぎるような気がした。はっきり言って先が読めてしまうのである。ストーリーと言うよりも、物語の構造自体が。
また、あの時代の日本人を意識しすぎているか、最初は主人公の語り口調にどうも違和感があり、なかなか入り込めなかった。うーん、残念ながらもうひとつである。読んだ時間を悔やむようなものではないのだけれど。
世は戦国末期、徳川の権力が高まる中で、戦乱は収束に向かい、平和が訪れようとしていた。伊達政宗を主と仰ぐ寅吉は、家族も許婚も捨て、冒険を求めてポルトガルへと渡る。しかし、ヨーロッパで最強といわれたポルトガルも、その栄光には蔭りがさしはじめていて、、、。戦、栄達、嫉妬に色恋、波乱万丈の寅吉が最後に目指した地は、、、
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寅吉という主人公が、いかにも朴訥で、めっぽう剣は強くても、女には弱い。不器用だけど、女を大事にしようとして、でも自分の戦場にかける思いにひきずられてしまったり、となんとも人間的。しかし、これも傭兵ピエールと同じで、訴えるものが弱いかなぁ、という気がしました。単なる冒険譚になってしまってる感が。
支倉常長遣欧使節団としてイスパニアに渡った武士・トラキチが主人公。日本では戦国時代も終わりを告げ、武士の存在価値が問われていた時代。トラキチはイスパニアでのイダルゴとしての戦いに自分自身の存在意義を見つける。異国に渡った日本人を主人公とする異色エンターテイメントです。






