あなたから逃れられない (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社
3.33
  • (4)
  • (7)
  • (27)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 122
感想 : 11
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087490220

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ネタバレ 謎解きミステリーとしてはとても褒められた描述ではない(あからさますぎる物的証拠は勿論、犯人も直球過ぎ)が、そんなのは描こうとはしていないのだろう。中盤、比奈子が周囲の「偽証」に囲まれておろおろするシーンは意外性とも相まってなかなか。一方、女としての比奈子は、一見クールに見せつつも、顔の綺麗な男に魅かれ感情を揺さぶられるタイプで、小池作品にありがちな造形。以前は、そんな女性がなぜ恭一のような男に魅かれるのかに興味があって楽しめたが、最近はその手の関心は薄れ、結果、こんなものかな、というのが正直なところ。

  • 以前、ブクログに登録する前に「墓地を見おろす家」は読みましたが、小池さんのサスペンスものを読むのは初めて。
    2時間ドラマにありそうなストーリーだな、と思いつつさらさらと読了。
    文章が上手い人って、最初から上手いんだなと思った。
    主人公が巻き込まれただけの善人でもないし、かといって共感できるような悪女でもなく、感情移入しにくいので、読後感は微妙でした。
    結末は、このまま幸せに暮らせるわけでもないのだろうなあという空気を孕んでいるような気がしました。
    解説が今は亡き森瑤子さん。
    『エロティックでセクシャルなものを、何故彼女が排除するのか私にはわからない』
    『だが、この推理小説に、ドキっとするような色事の情景がズイ所にちりばめられていたら、それこそ大人の読み物として完成するだろう』
    こう記述されていて、そうか、この作品に足りないのはその部分だったのかと、深く納得です。
    そして、その後の小池さんの活躍はまさに森さんが指摘していた部分を書くことによって、人物に厚みが出たからなのだろうと考えると、森さんの慧眼は素晴らしいと思いました。

  • いまひとつ入れ込めない、かな。

  • 駆け引きと運とタイミングで形勢が変わるサスペンス劇。面白かった。タイトルの「あなた」とはどちらの男のことだったのか。

  • 再読。

    小池真理子のミステリーはグロい表現が少ない分、精神的にやられるなあ。結局、タイトルの「あなた」とは恭一だったのか夫だったのか。。
    人としての感情が欠落している恭一に入れ込む比奈子にまったく共感できなかった。どんなにカッコ良くたって、あたしなら絶対そんな人好きにならないけど。ラスト、恭一が捕まらないことに苛立ちを覚えた。

  • 久しぶりに小池真理子の話を読むと、
    突然の自殺、殺人に戸惑う。

    そうだ、小池真理子は推理小説を書くんだ。
    解説の森瑶子がうらやましがっている。

    「アルレーみたいなものを書きたいの」
    ごめんなさい。アルレー読んでません。

    アルレー読んでから、又読みます。

  • 欲望に忠実なタイプのエゴイストと
    独善的なタイプのエゴイストと
    子供のように受け身なタイプのエゴイスト
    が、出てきます

    モラリストも突き詰めればエゴイストだと思いました
    人がけっこう死にます

  • サスペンス長編。この頃の小池真理子さんのサスペンス、ホラーはどれも最高です。はずれなしと言っても過言ではない。

  • 内容 まったく忘れたので読み直し

全11件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

作家

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

小池真理子の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×